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【写真日記】秋の東濃・中津川紀行➂絶景の山城「苗木城」をゆく
【前回までのお話】
次に目指す目的地②は…
付知峡を出て、次に目指す所…。実は次の訪問先こそが、大本命の場所であります。
さて、この場所とは…?
実は以前、夫が出張で中津川市に行ったとき、会議がすごく早く終わったため、「すぐに帰るのもアレだから…」と、ちょっと寄ってみた所なんだそうです。そこで、初めて見て「なんじゃこりゃー」とビックリ仰天したそうです。
そんな超レアなスポット。その名は…「|苗木城《なえぎじょう》」。
これから訪れるのは、この「苗木城」なのです。
しかし…。
この話を夫から初めて聞かされた時、(夫には申し訳ないんだけど…)私は「えっ?城?何で城なん?」とメッチャ塩対応だったんですよね(汗)。
昔から私は「建築物」が大好きで、旅先で歴史的な建物を見つけると必ず立ち寄って見学するほどのファンなのですが、不思議なことに「日本の城」に関しては(申し訳ないけど)それほど萌えなくて「( ´_ゝ`)フーン」という反応になっていました。
海外の、例えばヨーロッパの城だと非常にそそられますが、日本のお城はイマイチ私の心の琴線に引っかからなくて、ちょっとなぁ…って感じだったんです。ホント、ごめんなさい。
しかし、そんな私に対して、夫は「絶対にここはスゴイから!行けば必ず虜になるから!」と、この山城の魅力を懇々と力説します。夫は苗木城を初めて見た時、妻(私)をここに連れてきたい!と強く思ったそうです。
えっ?そうなん?そんなにスゴイんですか?
ここまで夫が熱を込めて言うのなら、じゃあ、ちょっと見に行ってきましょうか…ということで、今回のドライブの目的地②になりました。
苗木城へのアクセス
さて、苗木城はどこにあるのでしょう?
付知峡から苗木城に行くには、国道256号線(国道257号線と一部重複しています)をまっすぐ南下して苗木町に向かって行けばいいようです。
https://goo.gl/maps/kmcyELLiUd2LDJo58
苗木町も、(前回と前々回でご紹介した加子母町や付知町と同じく)平成の大合併で中津川市に編入された町で、以前は恵那郡苗木町と呼ばれていました。
【ここから余談🎃】
そして、この苗木城。私は何の予備知識もなく、いきなり夫に連れられて訪れたんですが、めっちゃスゴイ所でした!夫が「また行きたい」と思った理由、よくわかりました。
なんと!苗木城は、国指定史跡でありながら、更に、日本の城ベストランキング100の「絶景!山城ベスト10」部門で第一位に選ばれ、他にも「続・日本100名城」にも選ばれているという山城のキング的存在だったんです。実際に訪れてみて、夫のハートを鷲掴みにした理由がよく分かりましたよ~。私の心も射抜かれました🏹。
夫よ。素晴らしい所に連れてきてくれて本当にありがとう~🙏
【余談終わり🎃】
いざ!苗木城へ!
目的地①の付知峡から(カーナビに従って)進んでいき、無事に「苗木城跡」に到着することができました。
城跡周辺はきれいに整備されていて、公園になっていました。
ところが、この日、苗木城で市民対象のウォークイベントがあったようで、苗木遠山資料館の駐車場は満車状態。
そのため、城山の中にある駐車場(苗木城跡P1)に誘導されました。
資料館から遠ざかってしまったのは残念でしたが、城の入口に位一番近い場所まで車で行けたのだから「良し」としましょう。
さて、ここから歩きます。
少し登ると、足軽長屋跡地(ちょっとした広場)にこんな看板が立てられているのを発見。
この看板の横から、向こうの岩山の頂を眺めると…。
なんと!あれは…(;゚Д゚)!あれが…苗木城ですか!?
わおーーーー!これはすごいーーー!(ジブリ感Max!)
私のテンションが一気に上がった瞬間でした。
苗木城について
足軽長屋の跡地を出て、お城に向かって石畳の道を歩きます。
◇
木々に囲まれた道を真っすぐ進むと、突然、視界がパッと開けてきました。
目の前の巨大な岩山。これが苗木城の石垣です。自然の巨岩がそのまま城の土台として活用されているという、全国でも非常に珍しい山城なんだそうです。
中津川市のサイトによると、以下のような説明があります。(以下抜粋)
苗木城は、中津川市内を東西に貫流する木曽川の右岸に一段と高くそびえる城山(432m)に築かれていました。木曽川から山頂の天守跡までの標高差は約170mあります。岩山の上で利用できる土地の確保が困難であったため、建物の構築方法に懸造(かけづくり)が使われているなど、自然の地形を有効に生かして築かれた山城です。
築城時期については、大永6年(1526年)に苗木の北方にある植苗木(うわなぎ)を拠点としていた遠山氏がこの地に移り住んだものと思われます。
その後戦国の動乱の中で遠山氏は苗木城を追われますが、関ヶ原の戦いに先立ち遠山友政が城を奪還し、以後江戸時代を通じ12代にわたり遠山氏が城主として治めました。
実際に城跡を歩いてみて感じたのは、こんな山の中に、よくぞこのような城を築いたよのう…という「驚き」でした。重機も何もない昔に、どうやって作り上げていったのか?本当に不思議です。
昔の人々の技術の高さに、ただただ感服しました。
天守展望台に向かって歩きます
それでは、天守閣があった場所(頂上)を目指して出発。
ちなみに、この日(10月9日)の中津川市の最高気温は29℃。かなり暑いです。
◇
さて、こちらは大矢倉。城内に入ったときに、最初に左手に見えてくる建物跡です。この石垣も、もともとあった巨岩の周囲に石が積まれていて、岩を抱きかかえるようにして石垣が築かれています。
大矢倉を後にして、ここからいよいよ城に登ります。
◇
登り始めてすぐなのに、素晴らしい風景に圧倒されてしまいました。
まだ頂上まで行っていないのに、もうこの時点で絶景ゾーン。
こんな感じの道をひたすら登っていきます。
所々にビューポイントがあるので、登城中の皆さん(観光客)は休憩がてら途中で立ち止まり、絶景写真を撮っていらっしゃいました。
◇◇
下に見えるのは、先ほど見た「大矢倉」です。近くで見たときはデンと大きかった大矢倉が、こんなに小さく見えるほど、かなり上まで登りました。
絶景をバックに写真を撮ってもらいました。(撮影・夫)
ちょっとバテています😅
◇
途中で発見した井戸の跡地。こんなに高い場所(しかも岩の中)に井戸が掘られていたんですね。水が枯れることがなく湧き出ていたとはスゴイです。
◇
すぐ横を流れているこの川、木曽川です。
◇
天守展望台が見えてきました。
◇
展望台の真下にある巨岩、「馬洗岩」というそうです。こんな感じで、頂上付近にも大きな岩がゴロゴロとあります。転がって落ちていかないのが本当に不思議。
◇
最後にこの階段を登りきれば、いよいよ天守展望台に到着です。
◇
頂上は、ちょっとした広場になっていました。頂上の正式名は「苗木城本丸跡」。ここから中山道・中津川宿(眼下に広がるの街並み)と恵那山がよく見えます。
◇
こちらは展望台です。登ってみましょう。
◇
展望台から望む風景。建物が密集している場所は、中津川市の市街地。かつて中山道・中津川宿だった場所です。その奥には恵那山がそびえています。
ちなみに、この写真下に人が立っていますが、先ほど、私たちもここに立って街を一望したスポットです。(二つ上の写真がそれ)
◇
今度は木曽川の下流の方へと視点を移してみます。遠くの山の山頂と同じ高さにいるんですよね…。雄大な風景に圧倒される私たち。
◇
あまりの素晴らしさに立ち尽くして見入っていたら、「天使のはしご」がお出まし下さいました。
神々しい光景に思わず合掌。
この風景、感動ものです。
ここに連れてきてくれた夫に、心から感謝しました。
◇
この後、私たちは天守展望台を後にしました。
雄大な風景を楽しみながら、ゆっくり坂道を下りていきます。
「ここに城が築かれていたなんて、信じられないよね。」
「すごいなぁ、よく昔の人はこんな山の中に…しかも岩の上にお城を建てたよなぁ。重機も何もない時代に、人の手と力で作ったんだから、大変だっただろうなぁ。マジすごいことだと思う。」
…とそんなことを語り合いながら、もと来た道を下っていきました。
◇
こうして私たちは無事に下り、大矢倉があった場所に辿り着きました。
ふぅ、お疲れ様でした。
この城登り、冒険心をくすぐられました。すごく楽しかったです。
城山の中にある高森神社を参拝
私たちが車を停めた駐車場から少し山道を下ったところに木製の鳥居があり、ちょっと気になったので、最後にお参りさせていただくことにしました。
高森神社というそうです。
この鳥居をくぐり、山へと入っていきます。
社へ向かう途中、「風穴」が祀られてありました。
◇
クマが出そうな淋しい山道。道なりにひたすら歩きます。
◇
ようやく社が見えてきました。
こちらの神社は、明治の神仏分離で「高森神社」と改められましたが、もとは「龍王院」という名称であり、龍王権現様が祀られていたそうです。
木曽川流域の守り神として、龍王様が鎮座していらっしゃったのですね。
◇
高森神社の社。夫とお参りさせていただきました。
ここに呼んで下さり、ありがとうございます。
感謝とお礼を申し上げました。
最後に苗木城の雄姿を眺める
高森神社から望む、苗木城の姿。
ここも、お城のビュースポットでした。
この角度から見るのも、迫力満点で素晴らしいです。ファンの間では「天空の城」とも呼ばれているそうですが、まさに天に浮かんでいるような風貌。龍神様がいらっしゃるような厳かさも感じさせます。
初めて訪れましたが、山城ファンではなかった私でも、心をギュッと掴まれました。絶景も楽しめる素晴らしい場所でした。
こうして私たちは感動を胸に、苗木城を後にしたのでした。
【おまけ】付知町のブルーベリーソフト
ドライブの帰路にて、付知町の道の駅「花街道つけち」に寄り、休憩しました。
ここで美味しそうなものを発見!ブルーベリーソフトクリームです。
道の駅内に新しくできたソフトクリームコーナー(4月~11月まで営業)で購入。
なんと、付知峡で栽培されているブルーベリーが使われているそうですよ。
付知峡と苗木城、二つの山を登って下りてきた体には、冷たくて甘いソフトクリームは極上&格別でした。とても美味しかったです。
ごちそうさまでした。
◇
夕陽が沈む国道を北へ向かって走ります。
心地よい疲れと満足感に包まれ、私たちは飛騨へと帰りました。
充実と感動の中津川ドライブ・日帰り旅でした。
(完)
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