まあまあ、あれこれ考えずにとりあえず「怒りに没頭」してみるのはいかがかしら?
「気に入らない上司がいるんですけど、どうすればいいですかーーー😠」
と、怒り心頭に発した顔でやってきたミドリちゃん。
「どうすればいいって? ミドリちゃん、今怒ってるんだから、そのまま怒っていればいいんじゃないの?」
「えー、だって”怒る”って嫌じゃないですか!」
「”嫌”って言ったって、怒っているのは事実なんだから、遠慮しないで怒り切ってしまうのがいいと思うよ。怒るのを止めるなんてもったいないわよぉ。怒るのが嫌だとか、怒るのがダメだとか、自分が怒っている理由を言い訳みたいに考えたりとか、そんなことしないで、怒っている時は ”怒ること”に専念するのが一番! 【怒りに没頭する】のよ。」
「エー〜ー〜! 怒っていいんですか!? やだな〜😱 怒りに没頭するって難しそうだし、しんどそうだし・・・。怒りに没頭するより文句言ってた方が楽だし。」
「まあまあ、あれこれ考えずに試しに怒りに没頭してみて。後のことはそれから考えましょ♪」
それから数分間、ミドリちゃんは顔を真っ赤にして怒りに没頭しました。
そして、言いました。
「あ〜! スッキリした。あれ? 私どうしてあんなに怒っていたのだろう? あんなに怒らなくてよかったのに。私が悪かったんだわ・・・・・・私が至らなかったから、上司が指摘してくれただけなのに、私って、逆恨みをしてたの? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上司のあのキツイ一言が、今はありがたいと思える?・・・・・・・・・・ウソみたいィ〜! ごめんなさい、林課長〜😱」
怒りに没頭し切ったら、ミドリちゃんの心の中の意地悪で憎々しかった上司が親切で愛情深い上司に変貌したようです。
自分自身の心の変化に不思議そうな顔をしながら、
「私、本当は林課長のことを理想的な上司だと思いたんです。いい人なんです。でも私の自分勝手な怒りとか不満とか憎しみがある間は、心の中で「林課長は理想の上司」って思うことができないんですね。自分勝手な怒りが消えたら、課長は変わらないのに私の心の中の課長が変わりました。」
ミドリちゃんはそう呟いて帰って行きました。
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