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創作文章たち

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江益が書いた小説なのかポエムなのかよくわからない文章たち。
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記事一覧

【短編】プランクトンは泳げずに。

短い太陽から逃げて。 長い月とは友達で。 永遠に続くのはLED。 冷たい白は、 私の白を証明し…

江益凛
13日前
6

【短編】カラーコード

アザレアピンクの空を 泳いでいるカモメがいた。 羽ばたきも忘れて 何故空を自由に舞えるのだ…

江益凛
3か月前
5

【短編】無人のファミレス、君は来ない。

汗をかいた夏のグラス 紙ナプキンで撫でてあげる 滴り落ちた涙もついでに 口からこぼれた戯言…

江益凛
3か月前
9

【短編】禁断

縦回転を描いて 世界は回る 私を置いて 遠心力なら とうの昔 わたしは知らない ここにとどま…

江益凛
5か月前
6

【短編】Crush

お気に入りのイヤリング 片方だけ 落として踏んずけちゃって 粉々になった きっともう、戻せ…

江益凛
5か月前
5

【短編】コンキスタドール

都会の雨を 浴びましょう 折り畳み傘は 座席の上 最終地点で 待ちぼうけ 不浄の雨から 逃れま…

江益凛
5か月前
7

【短編】琴線謳

. 御伽噺 退屈ばかり 言えないから 口を噛む 祭囃子 人混みだったり 息を吸えずに 空を舞う 耳を塞げば 波の音 目を閉じれば 海の底 彷徨う2人 暗闇はなに 手も繋げず 振り払う 戸惑いばかり 囁きあったり 声を出せずに 突き刺さる 耳を塞げば 波の音 目を閉じれば 海の底 命短し 恋せよ乙女 定義されて 塞ぎ込む 秋の空は 移り変わり 動き出して 時計の針 耳をすませば 夏の風 目を開けば 月明かり これからのこと それからのこと いまからのこと そのさき

【短編】ミヤマノカタバミ

四つ葉のクローバーを見つけたら 幸せになれるよって 笑った君と日が暮れるまで 靴を汚して遊…

江益凛
1年前
6

【短編】nostalgia

斑模様の横断歩道 おいてけぼりなワープロ教室 忍者を走らせた電信柱 洗い過ぎた高架橋 食べ…

江益凛
1年前
3

【短編】かんたんなおしごと。

いらないならすてればいい じゃまならきればいい いやならことわればいい しにたいならしねば…

江益凛
1年前
4

【短編】ひとりあるきゆうれい

ことばとことばとことばとことば げんどうしょうどうこうどうもうどう このページは現在機能…

江益凛
1年前
10

【短編】おやすみ東京

体操座りが落ち着くから 丸まって、トレーナー被って くるくる回るスカイツリー てっぺんの色…

江益凛
1年前
7

【短編】color glasses

2.0の両目で見えた 世界で舞い上がる枯葉は 魔法のように キラキラ世界を色付けて 向こうに映…

江益凛
1年前
5

【短編】月が綺麗だったね。

僕は文学が嫌いだから 多くの言葉を知らなくて ごめんねごめんね 美しい言葉なんて 何も知らないから 好きとか嫌いとか 美味しいとか不味いとか 暗いとか明るいとか そんな言葉でしか この世界を計れないよ。 今日の真ん丸なお月様を 君も見ていたのなら 今日の月は綺麗だったねって 同じ言葉を言えるのかな。 いくつになっても 何年経っても 僕は僕のまま ずっと変わりはなくて でも歳ばかりは重ねてしまって 他人に期待なんかしなくなって だから人に優しくなって でも、言葉は いくつ