
不安・緊張・劣等感を瞬時に克服し、揺るぎない自信を手に入れる方法
あなたは今、
自分の本音を正直に伝えることができない
好きな人に告白する勇気がない
人見知りがひどすぎて初対面の人と話せない
大勢での集まりがどうしても苦手
人前でのスピーチが不安で仕方がない
極度の緊張によって本来のパフォーマンスが発揮できない
劣等感やコンプレックスのせいで上手に自己表現できない
人の意見に流されてしまう
常に他人と比較してしまう
人の評価ばかり気にしてしまう
このように、不安や緊張や恐怖や劣等感やコンプレックスのせいで自信をなくし、ありのままの自分を表現できずにいるのではないでしょうか?
良い印象を与えたいと思うのに、頭と体がその思いを裏切り、あなたは凍りついた状態になっていることでしょう。
凍りつく原因は、置かれている状況ではなく、あなたの内なる不安にあります。
その不安を放置しておくと、あなたの未来は次のようになります。
人にどう思われているか気になる、でも自分に自信がなく不安で何も伝えられない、ますます疎外感を覚える、より不安になる状況を避けるようになる、人と繋がりあうことがなくなっていく、そして、まわりに誰もいなくなる。
あなたが孤独に生き続けることを望まないのであれば、今すぐに自信を取り戻し、ありのままのあなたを自己表現できる力を手に入れる必要があります。
でも安心してください。
この記事で、不安・緊張・劣等感を瞬時に克服し、揺るぎない自信を手に入れる、セルフ心理セラピーのテクニックを教えます。
そしてあなたは、他人の評価を気にすることなく、ありのままの自分を表現できるようになります。
揺るぎない信念を手にし、迷うことなく人生を歩みたいと思っているなら、ぜひ最後まで集中してご覧ください。
さくらの場合
さくらは美容系インフルエンサーやフリーモデルとして、主にインスタグラム上で活動していた。
高校まではサッカーひとすじで、2年時からチームのレギュラーとして活躍するほど、懸命にサッカーに打ち込んでいた。
美容に対してはまったく無頓着で、日焼け止めも塗らずに肌は常に真っ黒に日焼けしたままだった。
それが高校を卒業して一変する。
きっかけは、地方の高校を卒業して都内の大学に入学する前に受けた美容整形だ。
コンプレックスだった一重まぶたを二重に整形してから、さくらの内面と外の世界の両方で大きな変化が起きた。
大学に入ると明らかに、今まで経験したことのなかった異性からの視線を強く感じるようになった。
それはけっしてさくらの勘違いではなかった。
もともとスラっとした長身でスタイルも良く、なおかつ小顔で、一度もカラーリングしたことのない髪は艶と輝きをキープしていた。
目を綺麗な二重にしたことで、さくらのコンプレックスも消え、外見に対しての自信も持てるようになっていた。
それは異性だけでなく同性が見てもハッとするような美貌で、周りのみんなからは「モデルでもやってるの?」とよく聞かれるほどだった。
それからさくらはますます美容に興味を持ちだし、親からの仕送りやバイト代はほぼすべて自分磨きに使った。
実際にサロンモデルやフリーモデルとしての依頼も来るようになり、美容発信やモデル活動のために始めたインスタグラムも、2年で3万フォロワーを超えるほどにもなった。
しかし、心の中では劣等感から完全に逃れられることはなかった。
インフルエンサーとしてある程度の成功を収めていたにも関わらず、もっとキラキラしている人や、よりフォロワーの多い人たちが、自分より優れていると思う気持ちを振り払うことができなかった。
自分より綺麗だとか、たくさんのブランド品を持っているとか、親が金持ちだとか。
田舎育ちで男性からチヤホヤされた経験がなかったさくらにとって、彼女たちはさくらが決して加わることのできないステータスにいる人々だった。
さくらはそんな劣等感をひた隠すように、現実とはギャップのあるキラキラした自分を演じるようになった。
あまり気にしていなかった鼻もスッと高くし、唇もふっくらさせ、涙袋まで作った。
他人に劣っていると感じる欠点はすべて消したかった。
より綺麗になることで、最初のうちはフォロワーやいいね数が増えたり、嬉しいコメントを目にする度に大きな喜びを感じた。
しかし喜びは長くは続かなかった。
どうしてこの子はこんなに早くフォロワーが増えるんだろう、どうしてあの子の方がコメントが多いんだろう、どうしてこの人の方がたくさん案件を獲得してるんだろう。
他人と比較して、自分はこの場所にいるべきではないのかもと疎外感を味わうようになった。
それでも、まるでドラッグのように一瞬の快楽を与えてくれるいいねを求めて、さくらは肌の露出まで増やしていくようになった。
もちろん、増えていくのはさくらの美容知識には無関心の男性からの反応だけだった。
さすがに方向性の間違いに気がついたさくらは、自分の努力してきた美容についてしっかりと語り、フォロワーと深い関係を築くべきだと考え、ライブ配信をすることに決めた。
いくらインスタ上とはいえ、今まで人前でスピーチした経験すらないさくらにとっては大きなチャレンジだった。
インスタライブには100人を超える視聴者が見に来てくれた。
しかし、さくらにとってそれは燦燦たる結果となった。
初めの自己紹介の時点で体が凍りついてしまったのだ。
口がカラカラに渇いて声も震え、顔は終始ひきつったままだった。
緊張を自覚することでさらに体が硬直し、もはや出来の悪い操り人形のようだった。
頭の中は真っ白で、用意していた順序も何もかもすっとび、予定よりだいぶ早い時間で逃げるようにライブを終了した。
フォロワーが増えるにつれ、アンチコメントも徐々に多くなってきたことで、さくらの心には小さな傷がいくつか積み重なってはいたが、まだ致命的なものではなかった。
しかし今回のライブ配信の大失敗は、さくらに致命傷を与えるには十分すぎた。
コメントは見るまでもない、というよりも、あまりに悲惨すぎて、ほとんどの人がコメントをすることすら躊躇しているようだった。
自分はこの場にふさわしくないと思うどころか、世界中のみんなに嫌われていると感じるほど、さくらの心はズタズタに切り裂かれた。
さくらはいち早くこの不安と劣等感から逃れ、自信を取り戻す必要があった。
凍りつくとき
さくらさんのような経験は、誰にでも起こり得ます。
良い印象を与えたいと思うのに、頭と体がその思いを裏切ることです。
これが、「凍りつく」瞬間です。
さくらさんの症状は典型的でした。
口が渇き、手や声は震え、思考が停止し、情報を思い出すことも、道筋を立てて話すこともできなくなることです。
凍りつく瞬間の症状は様々です。
軽い場合は、体が不自然にこわばり、声が上ずる程度でしょう。
重い場合は、文字通り動くことも話すこともできず、ヘッドライトに照らされて身動きの取れなくなった鹿のようになってしまいます。
凍りつく瞬間は、誰しもが何らかのかたちで経験しているものです。
一般には、大勢を前にしたときに起きると思われています。
しかし、たった一人の前でも凍りつくことは多々あります。
威圧的な上司の前とか、婚約者の父親の前とか。
この動画で「聴き手」という言葉を使うとき、それは複数の人を意味するとは限らず、一人の場合もあると覚えておいてください。
聴き手とは、あなたにとってその意味が常に重みをもっている人ということです。
また、凍りつく瞬間は置かれている状況のせいで起きるものだと一般には考えられています。
威圧感のある人と会っているときとか、大勢の前でスピーチしているときといった。
しかし本当のところは、あなたの中にある内なる不安が原因となっています。
自分の考えを突然表現できなくなって初めて気づく不安のことです。
実際にどんな感じがするか、少し確かめてみましょう。
目を閉じて、思い浮かべてください。
あなたは今、あなたを不安にさせる人や人々の前に立っています。
自分の体に意識を集中してください。
これが「凍りつく」症状か、と納得してください。
凍りついた症状が出ているときに、自分の考えを述べようとするのはどんな感じがするでしょう?
おおかたの人と同じなら、心がドギマギして、不快に感じるはずです。
しかし、不安のために払う代償がその程度なら、少々落ち着かない気分になったところで、なんら問題ではありません。
残念ですが、不安の代償はそんなものでは済みません。
不安の代償
不安が膨らむと、人は人と繋がりあうことができなくなります。
不安を感じていると、いずれあなたは他の人たちにとって近寄りがたく、どうでもいい存在になっていきます。
不安を感じている人は、他人にどう思われているかということばかり気にして、徐々に自分のことを何も伝えることができなくなります。
結果として、ますます疎外感を覚えることになります。
さくらさんが経験したことは、まさにそのような例です。
ライブ配信後さくらさんは、みんなに嫌われているのはもはや間違いないと思うようになりました。
その後の投稿も苦痛でたまらないものになってしまいました。
想像の中で、自分は「歓迎されない人」だと思い込んでしまっていたのです。
投稿の度に、100%外れるPKを蹴らなければいけないような、そんな不安で心臓が押し潰されそうでした。
それでも頭の中は、フォロワーや他のみんなに受け入れてもらう計画で、どんどんいっぱいになりながら。
そんな苦しい状況の中で、幸いにも運命がさくらさんを味方してくれました。
インスタ仲間に誘われて、さくらさんが目標としていた美容系インフルエンサーのオフ会に参加したときのことでした。
そのインフルエンサーの飾らないナチュラルな態度を目の当たりにし、さくらさんに衝撃が走りました。
彼女はフォロワーの誰に対しても優しく話しかけ、決して自慢や高飛車な態度を取ることなく、終始低い姿勢でみんなと接していたのです。
聞くと、以前は必ずDMにも丁寧に返信し、フォロワーが増えた現在は、こうして定期的にオフ会を開いたり、インスタライブを頻繁に配信したりして、フォロワーとの交流を大切にしているとのことでした。
自分の美貌や影響力だけを頼りにせずに、いくつもの努力を積み重ねた結果が、今の彼女の人気に繋がっていたのです。
他人の評価ばかりを気にして、完璧に美しくなることがすべてだと思っていたさくらさんにとって、それは大きな衝撃でした。
そのオフ会で、さくらさんはもうひとつの気づきを得ることができました。
それは、不完全だからこそ愛されるという事実です。
さくらさんは、極度の人見知りから、初対面の人との会話に強い苦手意識を持っていました。
しかしオフ会では、会話をしていた人の輪の中に同郷の人がいたことで、自然と地方の訛りのまま会話をしていました。
すると、さくらさんの九州弁と、少し間のズレた天然なしゃべり方が妙にウケ、周りにどんどんと人が集まり、さくらさんに話しかけてくるようになったのです。
上京して美容に目覚めてからのさくらさんは、より綺麗により完璧になろうと努力して、訛りを消して常に標準語で話すようにしていました。
オフ会にはさくらさんをフォローしている人も何人かいて、「綺麗でスタイルも良くて完璧な美人すぎてどこか絡みづらい雰囲気だったけど、さくらさんがこんなに天然で面白い人とは知らなかった」と言われたそうです。
「完璧じゃなくていいんだ」
ありのままの自分でも受け入れてくれる人がいるんだと、さくらさんが気づいた瞬間でした。
さくらさんは、自分のものの見方がどれほど歪んでいたかを知りました。
そして、誰もが完璧ではなく、彼女たちもみな欠点を抱えて生きているのだとようやくわかったのです。
さらに重要なことに、さくらさんは自分のことで頭がいっぱいで、自分から繋がりを求めようとさえしてこなかったことに気がつきました。
インスタ上でも実生活でも、どこかツンとしていたのです。
そのせいで、まわりの人たちはさくらさんを、近寄りがたい存在、として見ていたのです。
そしてそれをさくらさんは、嫌われている、と勘違いしていたのです。
不安は、まるで感染病のように人々の間に広がっていき、どちらも互いのことを完璧に誤解していました。
そして、理解しあうまでずっと、どちらも現実がはっきりとは見えていませんでした。
双方が不安の声に従って行動していたら、彼女たちの人生はけっして交わることはなかったでしょう。
他人と繋がりあうことは、成功するための不可欠な要素でもあります。
人生における極めて重要なチャンスは、他人からもたらされるものです。
実績に基づいて、つまり、才能や努力に対する報酬としてチャンスが与えられるなら、それは素晴らしいことです。
しかし世の中はそう単純ではありません。
人々があなたにチャンスをくれるのは、あなたと気持ちが繋がっていると感じるからです。
優れた能力があるにも関わらず、不安のせいで、人を見下し、ライバル意識が強く、嫉妬深くて、人を蹴落とすようなことを当たり前にする人を、あなたも見たことがあるでしょう。
そういう人は、能力があるにも関わらず、自分で成功を妨げてしまっています。
仮に彼が成功者に見えたとしても、実際はどこか一流には届かない場所で停滞しています。
本当に一流の人は、彼と繋がることを避けるからです。
彼のまわりにいるのは、彼の外の成功、つまり知名度や権威性やお金に興味のある人たちだけです。
人生の真の成功を手に入れるチャンスは、人々との強い繋がりからしか生まれません。
ありのままの自分を表現して人々と繋がりあうことが大切だと理解したさくらさんも、それからさまざまなことを試してみました。
九州弁やノーメイクのままライブ配信をしたり、目標を紙に書いて毎日眺めたり、自分が有名インフルエンサーになって表彰される姿を思い描いたり。
そんなふうに全力で不安に取り組むと、しばらくは気分が高まって楽になれました。
けれども反応がいまいちだとまたすぐに、「誰もわたしを好きになってくれない」というネガティブな感情が、相変わらずの強さで戻ってきてしまいます。
不安を追い払うことはかなりの困難を極めます。
不安の事実や理由を知っても効果はありません。
また、不安を抱える人々は、気持ちを楽にしてくれそうな目標を達成するために、度を越した行動をとることが多々あります。
給料のために休みなく働いたり、さらに上の資格を取ったり、必死でお金持ちアピールをしたり、ブランド品で身を固めたり、必要以上にダイエットしたり、美容整形を繰り返したり…。
けれども、まだ何か足りない、何かが欠けているという感覚が、必ず戻ってきます。
まるで不安と不安が永遠の追いかけっこをしているように。
なぜ不安を追い払うことはこんなにも難しいのでしょう?
その答えは、最初のうちはとても不思議に思えるかもしれません。
どんな人の心にも、「第二の自己」がいます。
「第二の自己」は、その人が深く恥じている、その人自身の一部です。
そして、どんなに努力しても、この第二の自己を追い払うことは決してできません。
影(シャドー)
心の中で第二の自己が生きているという考えは、なかなか信じがたいかもしれません。
頭を柔らかくして、さくらさんが経験したことを見てみましょう。
さくらさんは自分の不安が真実に基づいていないことを理解しました。
そして僕は、さくらさんにこうイメージするように言いました。
目を閉じて。
あなたが凍りついてしまったライブ配信のことを思い返してください。
そして、そのとき感じた不安をもう一度感じてください。
その気持ちを体の前に押し出して、顔と肉体を与えてください。
この姿は、あなたが不安に思うあらゆるものを具象化、つまりはっきりと形にして表わしたものです。
形にできたら、見えたものを教えてください。
不安を人間の形にはっきりと表すには時間がかかる場合があります。
さくらさんの場合は、1分ほどでそれが現れてきました。
「中学に入りたての頃のわたしの姿が見えました。色黒で女子の中で一番体格がよくて、目は一重です。男子から、オトコオンナとかジャンボとか言われてからかわれています」
さくらさんが見たのは、彼女の「影」です。
影は、私たちがなりたくないと思う、しかしなるのではないかと不安に思うあらゆるものであり、ひとつの姿で表わされます。
影と呼ばれるのは、私たちがどこへ行こうとも必ず後をついてくるからです。
能力や才能や容姿に関係なく、あらゆる人が影を持っていることを最初に述べたのは、スイスの偉大な精神科医カール・ユングです。
影は、私たちが生まれながらに持っている様々な「元型」のひとつです。
元型とは、世界に対するパターン化された認識のことです。
例えば、母親とはこうあるべきだという感覚を、誰もが生まれながらに持っています。
これをユングは、元型的な母親と呼びました。
元型にはさまざまなタイプ、例えば母親、父親、男性、女性、神、悪魔などがあります。
そしてそれぞれが、あなたが世界をどのように経験するかに大きな影響をもたらします。
影には、他のどの元型とも違う点があります。
他の元型が世界に対するあなたの見方に影響をもたらすのに対し、影は「あなた自身に対するあなたの見方」を決めます。
さくらさんの例で考えてみましょう。
他の人たちから見れば、さくらさんは、綺麗な小顔で髪も美しく、背も高くてスタイルも完璧で、まさに非の打ちどころのないモデルのような、クールビューティーでした。
しかし、さくらさん本人から見れば、彼女はガタイがいいだけの田舎くさい女子で、みんなからからかわれて、拒絶されている人間でした。
さくらさんが不安を覚えるのも、無理はありませんでした。
不安を追い払うのがこんなにも難しい理由が、あなたにもきっと理解できたでしょう。
はっきりわかる欠点なら、人は取り払うことができます。
さくらさんの場合は、二重にし、美白になり、女性らしい体型にボディメイクしたように。
しかし、影そのものを取り払うことはできません。
それは人間の一部なのです。
では、あなたの「影」がどういうものか、ここで見てみましょう。
これは、自分の影を確認する「シャドーワーク」の1つです。
目を閉じて、先ほどのエクササイズで感じた、「凍りつく」気持ちを思い出してみましょう。
あなたは大勢の前にいて、不安を覚え、ひどく人目を気にしています。
凍りついたときの感情に集中してください。
その感情を体の前に押し出して、顔と肉体を持った姿としてイメージしてみましょう。
今見えたものが、あなたの影です。
どんな姿をしているか、注意深く観察してみましょう。
正しいイメージが浮かんだかどうかは、あまり気にしなくて大丈夫です。
正しいイメージなどはなく、影は一人ひとり異なっているからです。
ただし、どんな姿をしていても、不安をかきたてる性質が必ずあります。
また、悲しみを引き起こす姿をしていることもあります。
さくらさんの影が、いじめられていた頃の姿だったように。
エクササイズをする度に、姿が変わる場合もあります。
影によって、人間の最も根本的な葛藤のひとつが引き起こされます。
誰もが個人として、自分の価値を感じたいと思っています。
しかし、本当の自分に目を向けてみると、影を目にすることになり、それを恥ずかしく思います。
即座の反応として、私たちはそこから目を背けてしまいます。
そして、自分の価値を証明してくれるものを探して、自分の「外側」に目を向けるのです。
これが、他人からの賞賛や承認を求める「承認欲求」です。
承認欲求を誰もが持っていることが信じられないなら、有名人に対する、私たちの崇拝の仕方を考えてみるとよいでしょう。
有名人は世の人々に認められているため、幸せで安心感を覚えているに違いないと、私たちは思うことがあります。
どれほど失言しても、離婚しても、落ち目と叩かれても、人々の注目を集めていることで、彼らは誰もが欲している、「自分には価値がある」という感覚を得ているものだと、私たちは信じて疑いません。
広告業界は、毎年数兆円ものお金を使っています。
そしてそのすべてをかけて、認められたいという私たちの欲求に、アプローチをかけてきます。
どの広告も、つまるところ、伝えようとしているのはこれです。
「わが社の製品を購入すれば、あなたは認められますよ、愛されますよ、ステータスが上がりますよ」
「購入しなければ、困ったことになりますよ」
これによって私たちは、自尊心は、家や車や高級バッグを買うのと同じように獲得できるものだと、ますます強く信じてしまうようになります。
問題は、どれほど他人に賞賛されても、自分に価値があると感じられないということです。
どれほど認められようとも、影を取り除くことはできないのです。
一人になって心の中を見れば、そこには必ず影があって、恥ずかしさや劣等感を抱かせます。
有名人のように、絶えずちやほやされ、マスコミに持ち上げられ、ファンから崇められても、不安を拭えずに自分に自信を持てない人はたくさんいます。
そうした他人からの賞賛は、彼らをいかにも弱々しい赤ちゃんのようにします。
そして赤ちゃんがおしゃぶりを吸うように、他人から注目されることや、美容整形を繰り返すことや、不安を取り除くためのドラッグに、依存するようになってしまうのです。
あなたが有名人であろうとなかろうと、他人からの承認を求めてやまないなら、あなたはあなたの人生を他人に委ねてしまっています。
他人があなたの価値を定義する権力者になってしまっているのです。
これでは、権力者の前であなたが凍りつくのも当然です。

あなたは自分の影を恥ずかしく思い、何が何でも自分の中に隠しておこうとします。
その影は箱で囲まれ、あなた自身も見ることはできません。
聴き手は、あなたの価値を定義する力を持った権力者です。
この力は、外からの圧力となり、あなたに向かってきます。
あなたは、影を隠そうとするがあまり、外からの圧力によって凍りつくことになります。
自分の外に目を向けても、中を覗こうとしても、自分の影を認識する効果はありません。
いずれにしても、自分に価値があるという実感は、私たちをすり抜けていきます。
そういう実感を得る方法がひとつだけあります。
なんとも不思議ですが、確かに真実をはらんだ方法です。
弱く劣った影だと思われるものは、実は高次元の力である、ハイヤーフォースと繋がるためのパイプなのです。
そしてこのハイヤーフォースこそが唯一、揺るぎない自信を私たちに与えてくれるものになります。
自分が恥じている部分を通して現れるハイヤーフォースとは、いったいどのようなものでしょう?
一番の近道は、このハイヤーフォースに関して、あなたがすでに得ている経験から理解することです。
それは、小さな頃のことであるために、おそらくあなたが重要視していなかったり、忘れたりしている経験です。
ハイヤーフォース「自己表現の力」
幼い子供を観察してみましょう。
できれば、遊んでいる子供が最適です。
子供は、人目を気にすることもなければ、不安になることもありません。
思うがまま自由に自分を表現しています。
その状況で、凍りつくことは、まずありません。
これは、子供が「自己表現の力」というハイヤーフォースに満ちているために起きます。
この力には、大人には理解しがたいなんとも不思議な性質があります。
嘘偽りなく正直に、つまり他人の反応をまったく気にすることなく自分をさらけ出すように、私たちに働きかけます。
結果として、このハイヤーフォースと繋がると、驚くほど熱く明快に表現ができるようになります。
大人になってからも、誰もがある時点で、このハイヤーフォースを使っています。
個人的に意味のあることについて活発に話しているときです。
悲しんでいる親友を慰めているとき、大好きな愛猫について語っているときのように。
他にも様々なときにあなたはその行動に夢中になり、自分を通して「自己表現の力」に語らせています。
あなたはいつもの自分より、聡明ですらすら話せるものを通すためのパイプになっています。
そこで感じるのは、安心感と喜びです。
「自己表現の力」が現れるのは、話すときだけではありません。
人間はどんな活動をするときでも、なんらかの自己表現をするものです。
例えば、ものを書いているときもそうです。
集中力が高まると、本人でも信じられないほどスラスラと筆が進んでいくときがあります。
スポーツ選手が「ゾーンに入る」というときも、彼らは「自己表現の力」と繋がっています。
ゾーンに入った状態の彼らは誰にも止められません。
なぜなら彼らは、相手やボールがスローモーションに見え、考えるのではなくハイヤーフォースの力とシンクロして、自分が持っているすべての力をその瞬間に発揮できるからです。
実のところ、人間の活動はどれも、このハイヤーフォースが現れる場所になる可能性があります。
「自己表現の力」と繋がると、あなたの普段は閉ざされている部分が開き、内に秘めた自分の最も深いところから表現することになります。
この内なる自己は、他人の評価に左右されない独自の権威を持っています。
子供はいつも内なる自己と調和し、自然に話したり行動したりします。
そのため、ありのままに自己表現することができるのです。
しかし、大人に向かって成長するにつれて、私たちはこの内なる自己から目をそらすようになります。
意識も行動も、認めてもらおうとして、外の世界にばかり目を向けるようになっていきます。
思春期になると、まるでそれが至高の目標であるかのように、同級生にぜひとも受け入れてもらわなければ、と思うようになります。
学校から抜け出し、街や社会やSNSの世界に出たとしても、その思いは変わりません。
そこで新たな問題が生まれます。
自分の中の、他人に好きだと思ってもらえないかもしれない部分は、何が何でも隠さなければいけなくなるのです。
驚くべきことに、自分の内なる自己が、その隠し場所になります。
私たちは内なる自己をゴミ箱として使い、自分自身に関する受け入れてもらえないだろうものは何でも、そこに放り込んでいきます。
内なる自己は、変わらずそこにあります。
しかし今や、私たちは臭いものに蓋をするように、悪い性質の下に埋もれさせていくのです。
私たちはいつしか、本当は素晴らしいはずの内なる自己を、自分が嫌悪する影へと変えてしまうのです。
影は自分の最悪の部分のように見えるかもしれません。
しかし実際は、内なる自己へ通じる扉です。
そしてこの扉が開いているときにだけ、思うがままに自分を表現することができます。
しかしながら、今までずっと影を隠して生きていた場合、扉を開けるのは簡単なことではありません。
そこで、セルフ心理セラピーの強力なツールが必要になります。
セルフ心理セラピーツール「秘めたる力」
セルフ心理セラピーツールの役目は、高次元の力であるハイヤーフォースと繋がることにほかなりません。
通常のツールは、克服するべき障害とは無関係のハイヤーフォースを呼び覚ますのが特徴です。
しかし今回のツールでは、ハイヤーフォースは障害そのものからやってきます。
このツールは、自分の内にある「影」を、ハイヤーフォース「自己表現の力」のためのパイプにします。
ツールの名は「秘めたる力」です。
意味は名前の示す通りです。
それは、あなたの外側にいる人に認めてもらうことによって生まれる力ではありません。
あなたの内に秘めた自己の声を発して初めて得られる力です。
「秘めたる力」を使うためには、自分の影の姿が見えるようになる必要があります。
先ほど試したシャドウワークで、あなたも一度目にしたはずです。
そこでは、不安を体の前に押し出し、それを具体的な肉体を持った姿としてイメージしたでしょう。
それと同じことをもう一度やってみましょう。
正しい姿かどうかは気にしないでください。
どんどんイメージし続けてみましょう。
大切なのは、それが目の前に確かに存在すると感じることです。
すんなりできるようになるまで、影の姿を呼び起こす練習をしましょう。
このツール「秘めたる力」は、想像上の聴き手を使って行ってください。
聴き手が一人でも二人以上でも、それは問題ではありません。
重要なのは、その聴き手に向かって話をするのが不安でたまらないということだけです。
ツールを使って自分を解き放ちます。
なぜなら、あなたにはこの世界に対して表現すべきことがあるからです。
「秘めたる力」の実践方法
目を閉じて。
あなたは今、不安でたまらない気持ちで、聴き手の前に立っています。
ある方向を見ると、そこにあなたの「影」の姿があり、あなたの方を向いていることに気づいてください。
聴き手に向けていた意識を、影に集中させましょう。
ふたりの間に固い絆があるのを感じてください。
ふたりがひとつになれば、怖いものは何もありません。
あなたと影は一体となって、力強く聴き手の方に向き直り、無言で命令します。
「聞け!」と。
影と声をひとつにしたときにもたらされる、圧倒的な力を感じましょう。
このツールを使うと、自分を自由に表現する空間ができたような気がするはずです。
あなたはただ、影との繋がりに意識を集中し続けさえすれば大丈夫です。
解き放たれた感覚がない場合は、波に乗れた感じがするまで繰り返しツールを使ってみましょう。
このツールには3つのステップがあります。
影の姿を心に映し出す。
影との絆を感じる。
そして、心の中で叫ぶ、です。
よどみなくできるようになるまで、何度も練習しましょう。
確実に自分のものになると、聴き手の前に立っているときでも、話をしている最中でさえも、これらのステップを使えるようになります。
ツールを練習して影を呼び出すうちに、その姿は変わっていくかもしれませんが、それは悪いことではありません。
他の命あるものがすべてそうであるように、影も進化します。
何よりも重要なのは、影が固い絆を生み出し、それをあなたが感じることです。

これは「秘めたる力」の仕組みを示しています。
あなたは影を呼び出しています。
今や影はあなたの外に出て、あなたと強い絆を結んでいます。
ふたりは協力して「自己表現の力」を呼び覚まします。
このハイヤーフォースはあなたに、「秘めたる力」を与えます。
そして、聴き手に向かって、揺るぎない自信を持って自己表現します。
聴き手はもはや、あなたの脅威ではありません。
内なる自己の表現力は、影との絆を通して解き放たれます。
このツールを上手く使えるようになると、以前なら凍りついてしまっていた状況でも、ありのままの自分を自由に表現できるようになります。
さくらさんの現在
ライブ配信でまさに凍りついてしまい、散々な思いを味わったさくらさんは、このツールを何度も使ってみました。
さくらさんの場合は、影をはっきりと具象化することに関してはまったく問題がありませんでした。
彼女の影は、中学生になった頃のいじめられていた自分です。
自分の顔や体格のせいで男子にからかわれ、小学生だった頃の元気で明るい自分が影を潜めていました。
やがて心を閉ざし、男子との交流を避け、ひたすらサッカーに打ち込むようになります。
さくらさんに必要なのは、影を受け入れて絆を感じることでした。
影をすぐそばで感じることで、さくらさんは影が抱えていた思いに共感できるようになりました。
「ただ、そこに居ていいと認めてほしかった」という思いに。
そしてさくらさんは、もっとも認めがたい事実に気づくことになりました。
影を、一番嫌悪し、一番拒絶していたのは、さくらさん自身だったということに。
影を受け入れ、絆を深め、ひとつになったさくらさんからは、あらゆる不安がスッと消え、穏やかで揺るぎない自信を感じるようになりました。
人生から恐れや迷いが離れていくような、崇高な力を感じました。
それが「自己表現の力」だと、さくらさんははっきりと理解しました。
影を受け入れてありのままの自分を表現するということは、決して知られたくない過去や見られたくない姿をすべてカミングアウトしてさらけ出せということではありません。
大事なのはさくらさんのように、影をあるがままに全部受け入れて、内なる声と共に、あなたの人生を自由に表現することです。
さくらさんは現在、コンプレックスを隠すのではなく、ありのままの自分を愛して自由に表現できるような美容サービスの開発に向けて、プロジェクトを進行させています。
内なる影とひとつになったさくらさんに、恐れるものは何もありません。
「秘めたる力」のまとめ
ツールを使うべきとき
不安を感じる状況にあって、考えを述べたり、他者と気持ちを通わせあうのが難しく思えるときに、このツールが役立ちます。
そんなときあなたは、凍りつき、無表情になったり、よそよそしくなったりして、自然に自分の考えを表わすことができなくなってしまいます。
根底にあるのは、不安という不合理な感覚です。
ツールを使うことで、そうした不安を克服し、自分らしくなることができます。
戦う相手
不安は誰もが持つ、しかしかなり誤解されている人間の特質です。
私たちは、自分を不安にさせるものを知っている、と思っています。
容姿や、学歴や、社会経済的な地位だと。
しかし実際には、私たちの内面の奥深くにあるものこそが、あらゆる不安の原因になっています。
それが影と呼ばれるもので、私たちの良くない特徴を具象化したものです。
そして、その影を見られることを私たちは恐れています。
結果として、影を隠すことに膨大なエネルギーを費やし、自分らしくあることができなくなってしまいます。
ツールは、影の潜在能力を引き出し、問題への新たな対処法をもたらしてくれます。
ツールを使うキュー(合図)
人前で何かをする場合に不安を感じたら、いつでもこのツールを使いましょう。そうした不安は、社交的な行事や、対立や、人前で話すことなどによって引き起こされる可能性があります。
それをする直前にも、また最中にも、ツールを使いましょう。
それをするときのことを考えて不安に襲われる場合にも、ツールを使いましょう。
ツールの実践方法
どのような聴き手の前にいるときであっても、ある方向に影の姿があり、あなたの方を向いていることに気づいてください。
聴き手のことは完全に無視して、影に全神経を集中しましょう。
影との間に固い絆があるのを感じてください。
ふたりがひとつになれば、怖いものは何もありません。
あなたと影は一体となって、聴き手の方に向き直り、無言で命令します。
「聞け!」と。
影と声をひとつにしたときにもたらされる、圧倒的な力を感じましょう。
繋がるハイヤーフォース
「秘めたる力」を使うことによって、「自己表現の力」が呼び起こされます。
「自己表現の力」は、他人に認めてもらえるかどうかを気にせず、本当の自分を表現できるようにしてくれます。
この力は、あなたを通して、極めてはっきり堂々と話をします。
必ずしも言葉を必要とはしません。
次回予告
次回は、「不安・心配性・自己嫌悪、あらゆるネガティブ思考を一瞬でポジティブに変える方法」をお伝えする予定です。
ポジティブになりたい方は、ぜひ。
P.S.
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