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歌詞集

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#詩

流体

空に滲む紫煙のように
淡く曖昧な僕がいる
余燼となった熱情を
ぼんやり眺めている

世界は変わり続けてるけれど
僕だけ取り残されてしまった
厭世観の呪縛で変われずに
続く延命の日々

心に渦巻いてる
もどかしさを転がして勘繰る
僕は何をしているのだろう
代わり映えしない日々に
緩やかな死の匂い

淀む日常の中で思い出す
憧れた夢のこと
焦がれた君のこと
触れられなくなったものばかり増えて
その寂し

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晴れ

世界がうるさくて僕は閉じこもった
美しいものは僕の中
内省して歌を奏でた

光に迫る闇に気付かずに

僕は塵芥 麗しき塵芥
この身に添う虚しさに染められ
朧げになってしまった
命や夢や未来と
共にゆるやかに崩れていく

世界の静けさに僕は息を殺した
枯れ果てた僕の中
漠然とした不安に泣いた
闇に彷徨い呼吸は荒れる

僕は塵芥 ただの塵芥
汚れた姿を笑い合えるように
朧げになってしまった
命や夢や未

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生きて

心が死んだ
空っぽだけを残して淡く溶けていく
残滓となってしまったのなら
どこか遠くへ流されていけ

少し疲れたから涙が溢れだしてしまったんだ

痛みに耐えてしまう君だから
一人で泣いているんだろう
消えたい思いが募る日々
それでも生きていたいよ
嘘でもいいから許しを

流れる風が頬に触れて
季節を少しずつ振り返る
緩やかに消えてゆく忘れてく日々
どうしようもなく寂しくなった

影に映し出された

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