流体
空に滲む紫煙のように
淡く曖昧な僕がいる
余燼となった熱情を
ぼんやり眺めている
世界は変わり続けてるけれど
僕だけ取り残されてしまった
厭世観の呪縛で変われずに
続く延命の日々
心に渦巻いてる
もどかしさを転がして勘繰る
僕は何をしているのだろう
代わり映えしない日々に
緩やかな死の匂い
淀む日常の中で思い出す
憧れた夢のこと
焦がれた君のこと
触れられなくなったものばかり増えて
その寂しさ故に咽び泣く
消えてしまうものに
感情を置いていかないで
思い出になってしまうから
今を生きられなくなってしまうから
孤独に耐えかね
拒絶するほど綻ぶ人生
僕は孤独そのもののような気がして
確かめるように自分を抱いた
心を縛りつけてる
正体は僕だと気づいた
僕は何をしていたのだろう
弱さを受け入れて生きてゆこう
今日を生きる僕が
明日を生きる僕の希望だ
変わっていく僕を許して
泥も花も夢も恋も等しく流れて
全ては些細に変わっていくんだ