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人の行動を変えるきっかけは「物語」

今、EBPMなど、教育界においてもデータの重要性が言われています。一方、教育には数字で表しにくいことも多くあると思います。
それに関して、義務教育の在り方ワーキンググループにおいて、秋田委員が次のように語られていることが印象的でした。

幼児教育は見えない教育といわれているわけです。ただ、そこでは質的に物語というか、ラーニングストーリーやドキュメンテーションというような形で出来事の記録を通して子供の学びがどう深まっているのかということについての事例を出していくことによって御理解とか普及しています。

義務教育の在り方ワーキンググループ(第5回)議事録

見えないから「ない」ではなく、見えないものに関する記録を通して、物語として語る。これにより、「理解」「普及」しているというのは、個人的に非常に納得しました。

私は民間企業で働いた経験がありますが、その時に「商品は売るな。物語を売れ。」と研修で学んだことがあります。「この製品の機能は・・・」と説明しても誰も買わないが、「この製品を使うことで、あなたの生活が・・・」と語れば、買う気がなかった人でも、買うという行動に変わっていくということです。

指導主事として、先生方の授業改善を促すとき、数字や理論だけを伝えても反応は弱いように思います。それならば、子供の姿や行動を積み重ね、物語を編むことに力を入れてはどうでしょう。見えないものが見えるようになれば、心が変わり、行動を変えていくことにつながるかもしれないと思います。

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