見出し画像

呑んだくれの独り言。思い出したら堪らなくなる。此処はうまかった、、、。

 長らく営業職だったので各地を飛び回り、その都度地元の人が知る美味しいお店、この店は行っておいた方が良いと薦めるお店、自分なりに気になるお店、等々、足を運んでは自分の舌で感じ、舌に刻んできました。首都圏では味わえないその地域ならではのお店を記憶に留めておきたいとの思いから書き記してみました。とは申しましてもお金に糸目をつけずの方ではないので、一般に言う大衆料理、さしずめちょっと高めのB級グルメでしょうか?中でも数十年経っても、美味い、これは忘れられない、未だ心に残るお店や料理を独断と偏見にもとづいて少しだけ並べてみました。


1、茨城・大洗鮟鱇(アンコウ)鍋

あんこう鍋


 20年以上前なのでお店の名前は忘れてしまったのですが、水戸出身の部下に連れられて行き、初めて本場のアンコウ鍋を口にしました。アンキモを味噌で溶いた独特のタレでこってりしていましたが、アンコウの身に絡んで次から次へと口に放り込み、残った汁でシメの雑炊にしてもらったのを覚えています。まだ若かった事もあり、短時間でたいらげてしまいましたが気がつけばお腹がパンパンだっと記憶しています。それから気になって水戸まで出向いた際には、大洗の鮟鱇鍋が食べたくなり、また部下にそう話すと、冬の時期限定と言われ、初めて鮟鱇鍋は冬のものなんだ、と知った次第。翌年の冬には再び、前回と違う醤油出汁のお店に連れて行ってもらいましたが、さっぱりしていて美味なのですが、私にはやっぱりアンキモ味噌仕立てのこってりが舌に合ったようです。その翌年には転勤してしまったので、それ以来大洗には行けてなく、その内夫婦で出かけたいと思っています。

2、富山・高岡うどん店「吉宗」

吉宗の店構え


カレーうどん


 いつ行っても行列の出来るお店です。なんと言ってもここのお薦めはカレーうどんです。初めて訪問した時に地元の部下から薦められたのがカレーうどん。メニューは他にも色々あるけれど、兎に角カレーうどんを食べてくださいと言われ、それ以来カレーうどん以外、この店で口にした事がありません。お客さんの98%はカレーうどんらしいです。何しろ、このカレーうどんの凄いところは、ボリューム感たっぷりでどんぶりもそれなりにどっしりしているのですが、一度食べだすとテーブルにどんぶりを置きたくない美味さ、食べだしたら休みたくない美味さなんです。個人的にはカレーの類いは1年に1、2度しか食べない私ですが、ここのカレーうどんなら毎日食べたいくらいです。それほど魅力的な味わいです。魚の出汁が利いているからでしょうか?コッテリしていそうでスッキリ食べられてしまいます。仕事先の途中で数度立ち寄っただけでなく、プライベートでもこの店には2度程、足を運びました。
我が家でいずれこのカレーうどんに挑戦しなければ、と思っています。

3、富山もつ煮込みうどん「糸庄」

糸庄店内の雰囲気
名物 もつ煮込うどん


 また富山?北陸行ったら何と言っても魚だろう?仰る通りです。それは別の機会でしっかりお伝えさせて頂きますのでこの場はご容赦ください。ここも行列の出来る、地元では知らない人がいないのではないかというお店です。お昼時間はいつもウェイティングです。但し、メニューがバリエーション含めて4種類程しかなく、回転はかなり良い方です。カウンターに座れば、目の前で柄付の手鍋がコンロにずらっと並び、スタッフが手際良く、そして威勢よく動きまわります。長い時間待たされたとしても、熱々で提供されるもつ煮込みうどんの美味いこと、美味いこと。❝待った甲斐があったなー❞と誰もが感嘆する筈です。繊細ではないけれど、シンプルに美味しいお店ですね。ここも結局、何度も行ってしまいましたね。

4、名古屋「山葵」

お店のたたずまい


 単身赴任していた時期に散歩中の路地裏で見つけた名店でした。住宅街の裏通りにひっそりとした店構えで一体どんなものを提供しているのだろうか?と興味を抱き入店したのを昨日の事の様に覚えています。筆手書き風メニュー、本日のお薦め、小さなお店の割には豊富なおつまみのレパートリー、日本酒の種類も豊富、そしてシメでお蕎麦が食べられる。どう見ても私にばっちりフィットする材料が揃っているお店でした。ここでのお気に入りメニューは、さきいかの天婦羅、蕎麦味噌、蕎麦サラダ、でしたね。順にいうと、さきいかの天婦羅は当時としては大変斬新でマヨネーズと七味が添えてあり、ビールのアテとしてはバッチリでした。蕎麦味噌は、赤味噌に蕎麦の実、それを大葉で包んであって辛口の日本酒にはもってこいの一品。蕎麦サラダは、お蕎麦にレタス、カイワレ、生ハム、これにそばつゆが掛かっていて、これは和洋折衷でこれも大好物でした。私のお決まりのこうした注文以外にも大皿料理がカウンターに盛ってあって、その中から何品かチョイスするメニューもあったりして楽しめるお店でしたね。シメの辛味ダイコン蕎麦はお酒をしっかり呑んだ後のお清めのようで堪らなかったですね。
兎に角、社員を連れていくと、また山葵連れて行ってください、というのが常で、得意先をお連れしても、話が弾み必ず満足して帰って頂けるお店でした。現在は当時の経営者がコロナの関係もあって代替わりしたと数年前風の噂で聞いていますが、真偽の程は分かっていません。

蕎麦味噌
辛味だいこん蕎麦


5、静岡・浜松「紅すずめ」


 名古屋での単身赴任中、浜松出張が待ちどうしかったのを覚えています。何といっても新鮮な魚が待っているというイメージが当時ありました。このお店で出される鮪の赤身に驚嘆しました。これまで食べた事のない食味でした。それまで、赤身と言えば、筋っぽかったり、旨味が全く感じられなかったのですが、魚肉としてのコクや旨味があって、自分にとってはある意味衝撃でした。もしかしたら、そうした新鮮な鮪の赤身に出会った事が無かった事が一番の要因かも知れませんが、流通方法の進化によって新鮮な魚が海から遠い土地でも食べらるようになっている昨今ではありますが、その後、鮪の赤身で美味しいと感じた事が余りないので、もしかしたら日本一の漁獲高の静岡なので新鮮で良質の赤身を口にすることが出来たのかもしれません。

6、香川讃岐うどん

かけうどん


 もう15年も前になりますでしょうか?単身赴任先から土日を利用して四国出身の部下の引率で有志を募って1台のクルマで讃岐うどんツアーに出かけました。私としては20歳の時に友人と訪れて以来の四国、心うきうきでした。瀬戸大橋を渡り、四国上陸。橋の上からの渦潮を眺めが壮観でした。
地元四国の部下のお薦めは「山越」にまず行きましょう、そして、余裕があれば他も寄って行きましょう、との薦めに従い、まずは「山越」を目指しました。
早朝5時位に集合し現地に向かいましたが、到着が11時ちょい前だったでしょうか?店入口まで大行列。夏場で日差しが半端ない日だったのでお店の方が傘を配ってくれました。とても心の籠った温かいサービスです。
30~40分並びましたかね。

「山越」

「山越」入店前の行列風景

ようやく入店。トッピングがずらっと並んでいます。初めての経験。どれを選んでいいやら。しかしまだ他も回る事を考え、ちくわ天ひとつとオーソドックスな「かけ」にしたんではないかと思います。当時これで350円しなかったのではないでしょうか?なんかすごく安かったという印象があります。会計を済ませ中庭のベンチに皆で腰かけ、どんぶり片手に箸をすすめましたが、出汁の利いたおつゆにしっかり歯ごたえのある麺の美味しいこと、美味しいこと。解放感のある雰囲気が尚更一層美味しさに加わります。
良い感じでしたね。なんとも和む場所でした。

「なかやま」
それから、クルマに戻りもう何軒か行こうという事になり、四国出身者の薦めで「なかやま」というお店に入りました。確か通りに面していて大きな看板が目印だったのが印象に残っています。
お昼時間を回っていた事もあり空いていましたので、ほっと一息でした。
おろしぶっかけを皆で食べたと記憶しています。
大根半身位とおろし金が提供され、お好みに合わせて大根おろしを作るスタイルが古いけれど斬新でした。

こんな感じのおろし金でした。

「池上製麺所」
最後にもう1軒だけ行こうという事になり、「るみばあちゃん」で全国的有名だったお店に行く事になりました。
運が良い事に店先で何やら取材を受けて撮影していた「るみばあちゃん」に遭遇しました。
しかしながら、何しろ立て続けに3時間くらいの間で3軒の訪問の強行軍だったので、実のところ何を食べたのか記憶が定かでなく、多分一番お腹に優しいざるか、かけうどんにしたんでしょうね、きっと。

そんな訳で3軒回り、お腹パンパンになって夜の反省会宴席でも余り思うように食べられなかったと記憶しています。

7、長崎「四海樓」

四海樓

 ここも知る人ぞ知る超有名店なので観光客中心に賑わっていましたね。なにしろ、ちゃんぽん、皿うどん発祥の店ですので、しっかりした店構えで歴史を感じますね。店内からの景観も素晴らしいので、また行きたいお店のひとつですね。初代創業者のご苦労もあって、日本でこれだけちゃんぽんが復旧し自宅でも食べられる時代になっているのも、この店の創業者があればこそですね。元々は、華僑や中国からの留学生に栄養があってボリュームたっぷりの物を食べさせたいというのが起源で、それを日本風にアレンジしたのがちゃんぽんらしいです。
さて、本場のちゃんぽんに挑戦しましたが、チェーン店で食べるよりも何でしょう、品があってさっぱり食べられるという印象が残っています。オンリーワン、この雰囲気、この景観があってこそ、ここでしか食べられない1品ですね。兎に角、ワンチャンスの訪問だったので、残念ながら皿うどんは試せず、そうは言っても折角来たので春巻きも頼んだと記憶しています。
いやー、また行きたいですね。

ちゃんぽん


 以上、思いに任せてズラズラと書き留めたのですが、地域が偏ってしまい大変恐縮です。
これはと言われて行ってはみたものの印象に残らなかったお店やなじみのない地域も沢山ありますので、まだまだ知り得ない名店が星の数ほどあると思います。ここだけは行っておいた方がいいよ、なんて情報あればお教え頂ければと思います。

「stand.fm」
下記URLより音声でも視聴頂けます。
https://stand.fm/episodes/6579849056379cb40f8ac305

いいなと思ったら応援しよう!

Eijyo
お読みいただきありがとうございます。よろしければサポートをお願い致します。いただいたサポートは活動費に使わせて頂きます。よろしくお願い致します。

この記事が参加している募集