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この本凄い!!「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか」②


世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか
経営における「アート」と「サイエンス」
山口周

という本を読んで、前回の①では概要を説明しました。


なぜ「美意識」を鍛えるべきか。

・論理的・理性的な情報処理スキルの限界。
・世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かっている。
・システムの変化にルールの制定が追いついていない。

という3つの理由が言われており、それらを簡単に説明しました。

アートとか、詩、文学、哲学その他諸々、なんか必要のないものみたいな扱いを受けているときもある気がするんです。

だけど、
この本では、
それらがいかに重要か、
それがないとどのような弊害が起きるのか、
起きているのかを細かく解説しています。


全部で3回に分けようと思っていて、今回は

①概要
②具体的な行動
③個人的にブッ刺さったところ


の②について書こうと思います!



鍛える為にどのようなことをしているのか


絵画を見る

結論、観察力が向上する。

例)医大生アートを用いた視覚トレーニングで、診断能力56%向上
人工知能も話題になるが、あらかじめ情報が入力されていなければ難しい。
ふとした言葉、出身、趣味、生きがい、家族との関係性など、

「ちょっとした情報から洞察を得る」のは、
人間でなければ難しい。


VTS(Visual Thinking Strategy)

というワークをするらしい。
作品を「見て、感じて、言葉にする」。

1.何が描かれているか
2.絵の中で何が起きて、これから何が起こるのか
3.どのような感情、感覚が自分の中に生まれたか

を話すことになる。

このワークの中で、
自分と他人では自明と思うものが違うこと
どんな発言でも受け入れられること
最初の印象や固定概念が、話しているうちに覆ること
を体感することができる。


その結果
「見えていなかったものが見える」ようになり、
パターン認識から自由になることができる。

ただ見る、ということが難しい例

エジソン
実験工房
の共通点は?

概念的に考えてしまうと難しいが、シンプルに見ると「エ」が同じ

パターン認識が、「そのもの自体」を認識することを妨げる。

花の名前を知れば、その花全て同じになるのか。
よくよく見れば、全く同じ色や形のものは存在しない。

それが「美しい」という感覚を妨げることになる。


哲学に親しむ

欧州の教育では、土台として「哲学」があり、
その上に功利的テクニックがある。

何を学ぶのか
1.コンテンツ
2.プロセス
3.モード

1に関しては、現代では誤りであると判明してるものもあるが
重要なのは、2と3

過去の偉人達はどのようなプロセスで、
その生きた時代において支配的だった考え方について疑いの目を向けたのか、気付くことができたのか。

世界や社会に対してどのような知的態度、姿勢(モード)で向き合っていたのか。

という2つの点から学ぶことができる。

その結果、
「無批判にシステムを受け入れる」という「悪」から脱することができる。


エリートは、システムに適応できている人。
そこから便益を得ている分、改変することへの利益が少ない。
それでも懐疑を失わず、
かつ発言力を持つ為の権力を持つ為にしたたかに動き、
理想へと向かおうとする。

それが現代では求められる。

俺たちはみんなドブの中を這っている。しかし、そこから星を見上げているやつだっている。
オスカー・ワイルド


文学を読む

「真・善・美」を考えるエクササイズになる。

「偏差値は高いけど、美意識は低い」人の共通点は、文学を読んでいないということだった。

物語を通して、自分の感度が磨かれる。
例)ドストエフスキーの「罪と罰」


詩を読む

「レトリック(修辞)が命」

レトリック:文章やスピーチなどに豊かな表現を与える為の一連の技法のこと

比喩の引き出しを増やすことができる。

リーダーに求められる仕事で、重要なのは
コミュニケーション

優れたレトリックを学ぶ。
比喩の技術を学ぶ。
豊かなコミュニケーションを取る。

ということが
知的生産を効果的、効率的に行うことを可能にする。



今回は②具体的行動について
まとめてみました!

絵画、哲学、文学、詩…

これらは、どちらかというと、学ぶというより、余暇で楽しむものですよね

でもそれらが、人にとっていかに重要か。

それを根拠を持って、実例も挙げて書いてくれることで、よりイメージがつきやすくなっていました。

これからの時代に、より重要になってきそうですね…


次は③!
個人的にブッ刺さったところ
を書いていきます!

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