ギークハウス新丸子で始まった「ゴミ捨てマイニング」の核心に迫る
今回はこちらのnoteの続きです。
「ゴミ捨てマイニング」という結論に至った議論の流れは、それはそれでエキサイティングでしたが、今回のnoteではそれを書きたい気持ちをグッとこらえ、仕様面のみに絞って説明したいと思います。なお、ビットコイン(BTC)とGMKの特徴を併記して理解が深まるようにしてみました。
総マイニング報酬量
BTCでは、特に総マイニング量が決まっているわけではありません。採用されているアルゴリズムによって結果的に上限が決まるシステムになっています。
GMKも同じ考え方ですが、DAOXにはリワードトークン量を指定しなければならないので、裏付けの資産を持たずに総額10万GMKをリワードトークンとして設定して開始しています。
マイニング手段
BTCでは、全世界のマイナーが一定のルールに従った計算(PoW)を一斉に行い、答えを出せたマイナーが競うようにしてその結果と送金トランザクションを含んだデータ(ブロック)をネットワークにブロードキャストします。なお、ブロックには報酬や送金手数料を自分宛に送付するトランザクションを含めることができます。ネットワーク全体の総計算能力をもとにして確率的に約10分に1回のタイミングでネットワークの誰かが正解を紐解ける程度の難しさにルールが調整されます。
一方で、GMKでのマイナーはプログラムではなく人間です。PoWの代わりにギークハウス新丸子の住民が必ずしなければらならない作業であるゴミ捨て(PoGとでも言いましょうか)を行います。ゴミ捨てが完了したら自らマイニング報酬の値(初回は256GMK)とともにDAOX上にゴミ捨てタスクの完了を登録します。ゴミ捨ては1日1回以上できませんし、1週間での回収日数も決まっているため、BTCのマイニングと同様に報酬付与のタイミングがある程度予想できます。また、ゴミ捨てする当番は一意に定まっているのでPoWのような競争は不要です(ので、とてもエコです。そしてシェアハウスの中もクリーンになります)。
承認
BTCでは他のマイナーがブロックを受信したとき、その内容が正しければこれを承認して既存のブロックに繋ぎブロックチェーンを形成します。ブロックを掘り当てたマイナーが報酬や送金手数料の送付先を自分宛にした送金トランザクションも含めているため(含めなくても良いのですが、普通は頑張ったんだから含めますよね)、そのブロックが多くのマイナーに認識されてほぼ収束した暁には、結果的にそのブロックを掘り当てたマイナーに報酬が送金されたという事実に置き換わります。
GMKでは、ゴミ捨てタスクの完了が登録されると、ゴミ捨てした人以外の2名が承認しGMKのマイニング報酬の付与が完了します。記載されている報酬量が違っていたり、当番外の他人が虚偽のゴミ捨てを宣言したりしても承認者がその人を認識していなければ承認されないので、結果マイニングは失敗します。よって、正確に適切な人が登録する必要があります。
半減期
BTCには210,000ブロックごとにマイニング報酬が半減する、半減期という考え方があります。ブロックがマイニングされ始めた初期は50BTCが付与されていました。2025年現在は3.125BTCです。1ブロックが10分に調整されたとすると約4年で半減期を迎える計算になります。間違ったマイニング報酬を記載したブロックは他のマイナーに承認されず報酬が得られないので、この半減期の考え方に従う必要があります。
GMKにも半減期を設定しており、195回分のマイニングを終えると、その次からは報酬が半減し以降も同様とします。初回の報酬は256GMKなので、196回目からは128GMKになります。マイニングについてルール変更がなければ(あと、ゴミ捨てタイミングが変わらなければ)、半減期は約1年ごとに迎える計算になります。半減期を繰り返して報酬が1GMKになっているはずの約9年目までは、計算上、最初に設定した10万GMKが枯渇することはありません。
価値の算定
現時点では1GMKの価値は算定不可能です。それはBTCも同様でした。2010年5月22日にラズロ・ハニエツ(Laszlo Hanyecz)氏がピザ2枚を1万BTCで買うまでは。
GMKがなんらかのサービスと交換された時に初めて、1GMKの価値が決まります。初めてGMKと交換される対象は一体どのようなものになるのでしょうか。今から楽しみです。
そもそも、こんな設計で成り立つの?
いや、成り立たないでしょうが。
いや、意外とうまくいく?
そのあたりの雑談は、またいつか。
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