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ギャルが再び流行っているのは、日常を生き抜くための「ごっこ遊び」だとわたしは思う
Z世代で流行っているギャルごっこ。その様子を写真や動画にとって、 #平成ギャル のハッシュタグでSNSに投稿している子も多い。
明るい髪色、バサバサのつけまつげ、カラフルな派手メイクなどを日常的にしているのではなく、1日限定でコスプレ的にギャルファッションをして、友達同士で街を歩いているらしい。
「ウチら可愛い、生きてるだけでえらい」Z世代が今“マインドギャル”に憧れる切実な理由では、若い子たちがギャルになりたがる理由の一つを「生きることへの閉塞感」と分析している。
震災とかコロナとか、たしかに今の中学生とか高校生にとっては社会全体に暗いニュースが多くて、当たり前に体験できるはずだった学校行事が全部なくなったりしている実態。
修学旅行も文化祭もない、遠出してディズニーなどに行くこともはばかられる。
だとしたら、自分たちのできる範囲で日常を彩るしかない。行きついた方法の一つがギャルファッションを楽しむこと。合わせて、日常を強く生きるための心のもち方「マインドギャル」なんだと思う。
これ、うわー-わかる!って思った。
だって、高校生たちがやっていることは、わたしたちの中で流行っている「オタク見習い」と同じだなと思うのだ。
数か月前から、わたしには弟子ができた。その名も「オタク見習い」。
何にもハマらない女子が、人生ずっと誰かのファンであるわたしの現場に同行する。そして、「オタ活」「推し活」と呼ばれる休日を体験する。
始めたのは11月なのでまだ半年にもならないが、わたしの応援している江田剛くんは独立以来現場が多い。
たった数か月で
・バレーボールチームの応援サポーターしているのを応援しに行く(4日間!)
・写真集発売記念のお渡しイベント
・クリスマスイベント
・初ソロツアー(まさかの遠征全ステ!!!)
などなどを経験。
レベル0からにはハードすぎる世界だが、現場の雰囲気を知って、スーパーアイドルに会って、近い距離で会えるし直接声もかけられる。
何年か前のわたしからしたら確実に嫉妬コースのパッケージだ。逆に、突然ディープなところを見られるので社会科見学には最適で最高とも言える。
現場以外にも、ファンが好む場所に行って聖地ツアー的なことしたり関連グッズわざわざ探して購入してみたり、ジャニーズ映画を鑑賞しに行ったりと、書き出したらキリがない程のかなり濃密なオタクごっこをしてきた。
推しをもっている人からみてもかなり頻度が高めのオタ活をしてきたが、これだけのことをしても、彼女はわたしと同じ沼にハマることはない。
ただただ同行して、同じ公演を隣で楽しみ、彼に夢中になっているわたしをみて「女子みたいじゃーん!」と言ってにやつく。ペンライトを振ったり、食事のときにお店のテーブルにアクリルスタンドや写真並べて映える写真を撮ったりして、「オタクみたーい♡」と言って喜ぶ、それだけなのだ。
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ギャルでない人、オタクじゃない人にとって、その人になりきって体験してみることは、一種の社会科見学だ。
ギャルになるから見える世界・体感できる世界があると思うし、オタクにしか味わえないことだってたくさんある。
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ペンライトの海。
キラキラの衣装を身にまとって全力で歌って踊ってくれるスーパーアイドル。
メンバーカラーで彩られるDVD鑑賞会。
わたしが何年間も当たり前にしてきたことは、オタクごっこと一緒に体験してみると相当カラフルな世界だと気づく。
普通に生きてたら、パーティーなんて誕生日くらいのもの。それを、年に何度も味わうことができるのだ。
正直、オタク見習いと現場に行き始めてからわたしのオタ活にも色がついた。長く応援しているし、もう会わなくてもいいくらい満たされているから、アクスタ並べるなどといったオタクっぽいことはしないし、あえて避けるような生活をしてきた。オタクだって、みんながいわゆる「オタクっぽいこと」をしている訳ではない。
オタクぶってそのイベントを楽しむオタクごっこは、毎回のイベントをもっとカラフルにして楽しむ効果があると、わたしはオタク見習いに教えてもらった。
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普通に生きていると、同じようなことの繰り返しで、色で言ったら特別な色のないグレーな人が多いんじゃないかな。
そこにコロナ、蔓延防止、戦争のニュース。明度は低くなり、グレーの濃さは濃くなる一方。
心に色が足りないから、ギャルをするなりオタクになるなりして、足りない色を自分で補う。
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スーパーアイドルにスイーツ食べる時間を与えられるゆこ。
イベント的にでもカラフルな1日を送ると、当たり前の日常を生きていけるだけの力を貯めることができる。
気持ちに色がついて、綾香の『三日月』で言うところの今度会えるまでの電池になる。
今のわたしたちには、カラフルさを補給する時間がきっと必要なんだよ。
「そんなこと言ったって、補う場所がないよ!」って人は、一緒につよしくんのところに行こ。楽しいよ!
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たくさん読んでくださりありがとうございます。
わたしのことはいいので、つよしくんのこと覚えていってもらえたら!
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