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彼女が背負ったキャッチコピーは、いつの間にかわたしのものにもなっていた

今夜ドラマ『SUPER RICH』を観ていたらこんな台詞が出てきてすかさず書き留めた。


このセリフにはっとしたのは、週末、「なりたい自分になる」という友人に会っていたからだ。



「なりたい自分になる」というキャッチコピーを背負うことになった友人と、久しぶりに会って、バレーボールの観戦をしてきた。

彼女は大学生のとき、大学構内を歩いていた時に声をかけられて学校のポスターのモデルに選ばれた子。

受験生募集のために電車などに貼られたポスターには、彼女の写真と一緒に「なりたい自分になる」の文字。思いがけず大きな言葉を、学校を代表して背負うことになったそう。

彼女とは職場で知り合ったので大学時代のことは知らないけれど、わたしはこのエピソードが好きで、彼女の口から何度も聞いてきた。



先日、約1年半ぶりにそんな彼女と再会して、バレーボールを観るスキマで散々おしゃべりした末に気づいたことが二つあった。

彼女は今でも「なりたい自分になる」を背負っていること。
そして、気づかぬ間に、わたしも「なりたい自分になる」を背負っていたんだな、ということだ。


同僚だった頃のわたしたちの「なりたい」は、重なる部分が大きかった。

よりよい教育をしたいから、もやもやするところをなくしたい。
子どもたちは可愛いけれど、自分の理想の働き方に近づけたい。

自分たちの努力でできることばかりではないけれど、技術をみがいて、提案をして、ときには年上の方ばかりの職場で「こんなのおかしいと思います」ってはっきり言うようになって。

もがいてもがいて、やってきた。


その後、わたしは退職。

彼女と会わなかった一年半のあいだに、ITエンジニアになって、デザインを勉強して、気がついたらライティングとデザインを軸にファンづくりをまるごとお手伝いするわたしになっていた。

会えなかった時間のことを彼女に説明しながら、これがたった1年半のできごとだったのかと自分のことながらびっくりした。1年半気持ちにできる限り正直に進んでいたら、予想もしていなかったわたしになっていた。

ほんの4か月前につくった名刺も、彼女に渡すために取り出してまじまじと見てみたら、更新したいポイントばかり。

こんなことになったのも、彼女に教えてもらった言葉「なりたい自分になる」がいつもどこかにあったから。

だって、その言葉をもらう前のわたしは変わりたいと言いながらもどこかでもう一生分をあきらめて、その場足踏みを何年もし続けていたんだもん。



彼女と同じ職場だった頃からしたら、まったくd違う生活をしているわたしは、「なりたい自分」になれたのか。

半分はなれたけど、半分はなれていない、というのがわたしの答え。

当時からしたら、時間も仕事相手も服装も、自分の思い通りになることが何十倍にも増えた今の生活は、当時のわたしからしたら夢のような状態で。これはぜひ、胸をはって過去の自分に報告しよう。

半分はなれていないと思うのは、今のわたしの頭のなかには、新しい「なりたい自分」があるから。正直、できないこと・やれていないことばかりで、まだまだだなぁって落ち込むし、あせる。それでも、今日やれることを一つずつでもやってみるしかないことだけは分かったから、1mmずつかもしれないけれど前に足を出している。その場足踏みだけはしない。


きっとこの先も、「これが『なりたかった自分』です」って胸を張って大満足で言い切れる日は来ないんじゃないかな。それはずっと変わり続けるから。

それでもドラマの台詞みたいに、変わりたいと思い続けて頑張って、なりたい自分を追いかけ続けようって思う。

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