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オンライン授業(同期型)と授業動画配信(非同期型)のハイブリッドに落ち着くだろう

いよいよZoomやGoogle Meetを活用し、本格的なオンライン授業を実施する学校が増えてきていますね。みなさんの学校もどのような体制を取られているでしょうか。

さて、今日はこれからの授業のあり方はどのようになるのかについて書いていきたいと思います。

まず、約1ヶ月前のブログのエントリーでこんな記事を書きました。オンラインにおける学習のパターンは、乱暴に2つに分けるとリアルタイムに接続し授業を展開するのをオンライン授業、そして好きな時間に自分のペースで学ぶことを授業動画配信とに分かれます。

最近では、リアルタイムで生徒と同時接続をするオンライン授業スタイルを同期型、動画配信などでいつでも学習にアクセスでき全員が必ずしも同じタイミングで学習しないスタイルを非同期型と言ったりします。

一方で、直近だと学校へ通えない分、時間割通りに同期型の授業を実施する学校が増えてきています。中には、一人の先生が週に15コマもオンライン授業をやる学校もあると耳にします。

結論から言います。正直この体制はサステナブルなモデルではないだろうなと考えています。理由は、シンプルに先生側の負担が大きすぎることにあると思います。

そして、それ以外によりEdTech領域で進んでいる中国の最近の動きを見ると同期型と非同期型の混合で学習の提供をしています。

先日、こちらのオンラインセミナーに参加したのですが、中国ではコロナによって休校措置をとったのが日本よりも一足早い2月のタイミングだったそうです。

この記事にもある通り、2.7億人もの生徒が自宅でオンライン授業スタイルを行っていました。当初は、今の日本の流れと同じく、従来の授業をオンラインへの移行をしたスタイル、いわゆる同期型で全部の授業を展開していたそうです。しかし、1ヶ月後には、あまりにも先生の負担が大きいがために同期型と非同期型のハイブリッドな体制に落ち着いているとセミナーでは話をされていました。

オンライン授業のみでは大変なわけ

では、どのような点が具体的に先生の負担が増加すると言えるのでしょうか。

・授業だけに集中できない
・フォローが大変
・状況把握が困難

この3点が主な要因になるだろうと考えられます。

授業だけに集中できない

1. 授業だけに集中できないについては、言うまでもなくZoomやGoogle Meetを使うことで、授業以外にも機能面での気配りが必要になります。なぜなら、オンライン授業は従来の授業と比べてライブ感が薄まります。バンドのライブでコンサート会場に行って楽しむのと、画面上でライブをしている様子を見るのとでは大きく違いますよね。何が違うのかと言うと、やはり感情の動き方ではないでしょうか。

同じ空間に全員がいることで、細かな先生の動きやクラスメイトの動きなどの情報も含めた体験によって、飽きを感じなかったり、学習する意欲が湧く場合があります。一方で、画面上だと基本的には先生の顔など一部しか見ることができないため、授業内容が同じでも単調な授業運びになってしまう可能性があります。そうした場合、ZoomのブレイクアウトルームやGoogleフォーム等を使って、出来るだけ注意喚起を促す仕組みを「オンラインの機能を使って」実施しなければなりません。もちろん従来の授業でも様々な仕掛けをしていると思いますが、オンラインだと機能を駆使するところが大きく異なり、別の神経を使う必要があります。果たして、機能を使いこなすことができるだろうか。この精神的なストレスは大きいです。

フォローが大変

2. フォローが大変。これは、同期型だと少なからず通信トラブルや不具合によって参加できない生徒へのフォローが必要になることを指します。必ず数名は毎時間なんらかの不具合が起きるだろうと思います。そのような場合、結局個別に先生が参加できなかった生徒に対して、フォローアップが必要となります。週に15コマの授業を仮に持っている先生だとしたら、正直全員を効率的に捌くことは非常に困難です。

状況把握が困難

3. 状況把握が困難については、1と重複する部分があると思います。やはり30~40名の小さな画面越しでは、生徒の細かい変化に気づくことは従来の授業よりも難しいです。すると、いつの間にか学習の進度についていけていない生徒を見つけることが遅れてしまったり、そもそもわからないまま先に進んでしまったりします。

これらのリスクや懸念点が先生の負担を倍増させ、十分なフォローがなされないまま次のコマのオンライン授業へと移ってしまい、先生自身が追いつけなくなってしまうといったことが起きてしまいます。

どのようにハイブリッド型を実現するか?

上記にあげた点を考慮すると、やはり従来型の授業をそのままオンラインに持ってくる、だけというのはなかなか難しいことが伺えます。では、どのような体制が望ましいでしょうか。まずは、同期型と非同期型の役割の認識が重要です。

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こちらのブログにも書いてありますが、同期型や非同期型にはそれぞれメリットがあります。

オンライン授業(同期型)には、「リアルタイム性」と、先生と生徒、生徒同士で、顔を合わせることで「モチベーション維持」ができるということ。

そして、授業動画配信(非同期型)については、「インプット学習の提供のしやすさ」、教師も生徒も「タイムマネジメントがしやすい」「リスクが低い」、が挙げられます。

ここにもあげられるように、同期型でリアルタイムに生徒同士が話す必要が発生する場合は、オンライン授業を。そして、一定量の情報や最低限の知識習得に関しては、非同期型が望ましいでしょう。

これを反転授業と称したりしますが、名ばかりではなく、このような環境下においてできるベストプラクティスの形が上にあげた組み合わせではないかなと思っています。

反対に、これらを混同させ、最低限の情報や知識を同期型でやっても、もちろん効果はありますが、先述したような通信の不具合によって届かない可能性があります。その場合は、逆に生徒にとってはマイナスな影響になるでしょう。それであれば、最低限インプットすべき情報は非同期にまとめ、確実に全員に届ける仕組みが必要でしょう。

その上で、同期型を駆使し、インプットした内容が本当に知識として個々人に落とし込めているか。また更に深めるためにディスカッションを行うなどのアクティビティを行うのが理想的だと考えます。

とはいえ、様々な学校の環境や考え、また学年や生徒の自己管理能力によってワークするワークしないがあると思うので、一概にこれが全て正義ではないと思いますが、王道なやり方としてこの組み合わせは先生の負担も少なくかつ生徒にとっても学習の最大化が期待できる仕組みではないかと考えています。

引き続きリサーチは続けて、より良い形、また実践報告等を確認していきたいと思います。

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