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教育現場で大切なrapport

教育現場で大切なrapportについてのお話です。こちらのノートは英語教育についてですが、本題に入る前にrapportの重要性について解説します。

この記事を書いている人

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【職業】
 英語を教える仕事をしています。教歴26年。

【研究】
 1. 言語と脳の研究で博士号を取得。英語等の外国語や第二言語の習得メカニズムを解明する研究をしています。
 2. 英語教育の開発。学術的知見に基づいた英語運用力の習得、コミュニカティブアプローチ (CLIL, TBLT)、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)、テスティング理論を組み合わせた英語教育の開発。

【資格】
 英検1級、TOEIC4技能満点、Cambridge Council of Europe Level C1

rapportとは?

rapportとは、教師と生徒の信頼関係を意味します。特に新しいタイプの英語教育では、この信頼関係が大きなカギになります。素晴らしい英語教育を導入したとしても、信頼関係がなければ、成功することはできません。新しい英語教育では、生徒が不安を感じることなく、発話することが求められます。教員側が威圧的にすると、生徒は萎縮してしまいます。

信頼関係を築くには?

叱らない、馬鹿にしない、褒めないがポイントです。言い換えれば、上から目線は信頼関係の構築には弊害となります

「嫌われる勇気」は有名な書籍ですが、この本はアドラー心理学が対話形式で語られています。英語でも、読みやすい本です。

「叱らない」は、何となく想像がつくと思いますが、叱られると人は嫌な気分になると思います。叱るという行為は、ときには生徒のために行うこともありますが、アドラー心理学では多くの場合は相手に服従させるという無意識の意図があるとのことです。「馬鹿にしない」も同様です。では、「褒めない」はなぜか?実は褒めるという行為も、相手に自分の思う通りに服従させてしまう恐れがあります。職場では、「期待しているよ」という言葉をよく聞くと思いますが、これも無意識の服従の意図があることが多いと思います。アドラー心理学では、幸せに生きるために、このような行為はしない方がよいと言われています。褒める代わりに、相手を「尊敬」することが大事だと考えられています。例えば、心から思う「凄い!」の一言で信頼関係の構築ができます。

笑顔で接し、生徒を尊敬し、生徒の行動をポジティブに捉えることで、自然と生徒は信頼をしてくれるようになります。この状態になって、ようやく英語教育を実行できるのです。



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