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[新潮文庫の100冊2024]夏休みに読みたい本5選

こんにちは。エディマート読書部です。

今年も各出版社で夏の文庫フェアが始まりましたね!フェア限定の帯がかかっていたり、かわいらしいノベルティがもらえたりと、うれしい特典も魅力の文庫フェア。皆さんも本屋さんなどで目にする機会も多いのではないでしょうか?

今回は、数ある文庫フェアの中でも、学生など若い読者に向けて古今の名作傑作を集めた「新潮文庫の100冊2024」から、エディマート読書部のメンバー5人が選んだ書籍をピックアップして紹介したいと思います!

今年はエアコンの効いた部屋で、エディマート読書部のイチオシ本を読みながら快適な夏を過ごしてみてはいかがでしょうか?


①大家さんと僕(矢部太郎)


本の概要

お笑い芸人「カラテカ」として活動する矢部太郎さんの漫画家デビュー作にして、手塚治虫文化賞短編賞を受賞したマンガ。今年の6月に文庫版が発売されました。1階に大家のおばあさんが住み、2階には芸人の「僕」。ちょっと変わった二人暮らしが、矢部さんの優しい視点とタッチで描かれていて、ほっこり泣いて笑えます

選んだ理由

NHK大河ドラマ『光る君へ』で乙丸役として出演し、注目を浴びる矢部太郎さん。ご自身のXで『光る君へ』をテーマにイラストを投稿されているのですが、それがもうかわいくて!実はこの文庫にも、大家さんとの日常を描いたカラーイラストが収録されています。すでに単行本を持っている方にとっても、これから初めて矢部さんの作品にふれる方にとっても、きっとステキな出会いになるはずです

②センス・オブ・ワンダー(レイチェル・カーソン/著 、上遠恵子/訳)


本の概要

環境保護のパイオニアとして知られる、生物学者レイチェル・カーソンの未完の世界的ベストセラー。レイチェルが甥のロジャーと海辺や森を探検して実際に感じたこと、自然に触れる大切さをかつて子どもだった大人たちにも教えてくれます。自然に触れて、その神秘さや不思議さに目を見はる感性「センス・オブ・ワンダー」を持つことの重要性を伝える一冊です。

選んだ理由

日常的にスマートフォンを使い、情報があふれる時代のなかで、本書の一節「知ることは感じることの半分も重要ではない」という言葉にはっとさせられました。知識を蓄えることも大切ですが、豊かな感性を持ち続けることで人生の彩度は大きく変わるかもしれません。自然に触れるのにぴったりな、夏の季節におすすめです

③ボッコちゃん(星新一)

本の概要

スキマ時間にサクッと読める「ショートショート」の神様として名高い、星新一の短編集。近未来を舞台にバーで働く女性型アンドロイドに恋する男性客の心模様を描いた「ボッコちゃん」ほか、「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」など、ユーモラスで、ちょっとブラックなストーリーを50編収録。舞台化、ドラマ化された作品も多く、星新一の入門書としてもおすすめです

選んだ理由

「ことしの夏休みこそは本を読むぞ!」と「新潮文庫の100冊」の小説ラインナップを眺めるものの、「この本、果たして最後まで読めるのか…?」と尻込みしてしまう人もいますよね。

そこで手に取ってほしいのが星新一先生のショートショート。なかでもこの超短編集「ボッコちゃん」は代表作と呼べる作品が多く収録されており、「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」といった「世にも奇妙な物語」で映像化されている作品はご存知の方も多いのではないでしょうか?

ショートショートは1ページ目から順に読む必要はなく「これを読んでみたい!」と興味のある物語のページを狙ってめくるのもOK。「ちょっと1話だけでも読んでみるかなぁ〜」と気張らずに楽しむのが醍醐味です。

④か「」く「」し「」ご「」と「(住野よる)

本の概要

同じ高校でクラスメイトの京、ミッキー、パラ、ヅカ、エルの日常を切り取った青春小説。5人は人には言えない「かくしごと」を持っており、その特別なちからがお互いの想いや恋心を照らし出します。全5章の構成で各章ごとに視点が変わり、彼らの心情が学生生活の1コマとともに描かれた作品です。

選んだ理由

あらすじや目次を見たときは「?」が頭に浮かびましたが、読み進めていくうちに「かくしごと」は何なのか、どれほど重要なのかの謎が解けました。5人の友情や甘酸っぱい恋模様だけでなく、10代ならではの葛藤や相手の気持ちを考えすぎてしまう様子などが繊細に描かれています。大人になった今だからこそ読んでみると、いつもよりちょっと素直になれる気がする…そんな一冊です!

⑤シャーロック・ホームズの冒険(コナン・ドイル/著 、延原謙/訳)


本の概要

近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。のちのミステリ界に多大な影響を与えたとされる名作「赤髪組合」をはじめ、乞食を三日やったらやめられない話「唇の捩れた男」、ホームズを翻弄する聡明な女性アイリーン・アドラーが登場する「ボヘミアの醜聞」など、バラエティ豊かな10編が収録されています

選んだ理由

ホームズとワトソンの軽妙なやりとりや、テンポよく進む推理パートなど、軽い読み心地で短編ならではの良さを味わえる一冊です。物騒な事件だけでなく、ユーモアあふれる作品もあり、さまざまな角度からホームズの世界観を楽しむことができます。映像化された作品の原作も収録されているので、比べてみるのもおすすめです。100年以上愛されている作品の普遍的な魅力を、ぜひ体感してください!

いかがだったでしょうか?

ジャンルはさまざまですが、いずれも普段はあまり読書に馴染みがない方も、楽しんでいただける本をピックアップしていますので、夏の文庫フェアで盛り上がるこの機会にぜひ。また、学生の方は読書感想文の本選びの参考にもおすすめですよ

エディマート読書部では、一冊を深掘りしてご紹介するレビュー記事もアップしていますので、あわせてご覧ください!


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