![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63741301/rectangle_large_type_2_5ddf4b34eb5c41d9cfce25429adbab9a.jpg?width=1200)
桃ヴァイツェンの呪い
いつもありがとうございます!
突然ですが、エデン特急でもっとも多く入荷している醸造所は?
この質問を、ふだんよくいらしてくださるお客様にしても、たぶん当たらないんじゃないかと思っています。
正解は…「箕面ビール」です。
エデン特急では、他店に品揃えされにくいビールを取り揃えるよう努力しています。
語弊があるかもしれませんが、最初の三年間の営業を振り返れば【打倒、箕面ビール】がテーマだったかもしれません。
ちょっとしたわたくしのエゴの関白宣言だったかもしれません。
箕面ビールさんの企業努力は大阪だけでなく日本全国に認知を拡げ、商品も世界大会で何度も金メダルを獲得し、世界トップレベルの品質を証明しました。
そんなトップランナーでありながらも、やはり大阪ローカルをしっかりと大事にされ、地元に愛され、 地元のパン屋さんのような存在。
箕面ビールが品揃えされるお店はたくさんあり、クラフトビールを世に広める存在でした。
エデン特急を出店した5年前、玉造はクラフトビール不毛の地でした。
逆説的ではありますが、繁華街に近い玉造では箕面ビールを品揃えすると、“知ってる、飲んだことがある”商品になってしまうので、弊店で品揃えする際は慎重にラインナップを練らねばなりません。
顧客を育てる(ビールを理解していただく)ことをじっくりとやっていく上で先ずは知らないものや初めてトライするビールで美味しいと思っていただく必要があります。
感動があって、興味を持っていただいて、そこからこのジャンルの定番へと導いていき、のべつまくなしに美味しい楽しいを感じてもらうように流れを作ります。
もっとも多く入荷しているのが箕面ビールなんですが、敢えて入荷している情報量を少な目に抑えてきました。
転機は三年目でした。
そろそろビギナーだったお客様の経験値も増え、満を持して箕面ビール「ペールエール」を品揃えしたのです。
限定やレア物ではなく、“定番”を品揃えすることを敢えて目立たせ、定番がなぜゆえに定番なのか?
よそで飲んだことがあっても定番をエデン特急のビールサーバーや、弊店の品質管理、注ぎの技術で提供するとどうなのか?
そんなことを「ペールエール」で試したかったんです。
まんまと大きいグラスで「ペールエール」を5杯おかわりしたお客様が。
そして翌日再度来店し「ペールエール」を3杯おかわりし、エデン特急にこのビール置いたらあかんわ…と。
一年目からコツコツ品揃えした箕面ビールが最大に花開いた瞬間を演出できたー!
そう思ったのですが、そうは問屋が卸しません。
数ヶ月後、「桃ヴァイツェン」を品揃えした日。
平日にもかかわらずエデン特急は大バクハツしました。
死ぬかと思いました。
箕面ビールの実力、恐るべし…
打倒、箕面ビールを目指し、そして【完敗宣言】。関白失脚でした。
そして、今年も桃ヴァイツェンを品揃えしたわけですが、店主は再び疲労から腰を痛めてしまい、戦線離脱でございます。
桃ヴァイツェンの集客力はすごいんですが、その反動もとんでもないんですね。