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以下の日本語論文、色々と考えてしまいますね。当てはまるのが・・・パソコンとカメラぐらいですね。でも、カメラも最近触っていないな・・

最近はLate-Onset ADHD が一時期流行りましたが、その鑑別に認知症も入っていました。高齢者でADHDを疑って、診断され、安易に抗ADHD薬が投与されるなんてことは避けなくてはなりません。ただ、高齢者たちが若い頃にはADHDなんて概念はなく、その診断がつくことなく大人になってきた問題もあるでしょう。

そういった観点からも、ADHD診断におけるさまざまな疾患のコンタミを防いでいくために認知症予防は大事にもなってきます。

Ling Lingら [Types and number of hobbies and incidence of dementia among older adults: A six-year longitudinal study from the Japan Gerontological Evaluation Study (JAGES)] 日本公衆衛生雑誌. 2020;67(11):800-810. doi: 10.11236/jph.67.11_800.

認知症予防

要は、認知症予防では、趣味(とくにガーデニング、旅行、スポーツ)を有する高齢者では、認知症リスクが低いことが示唆されていたが、趣味の種類や数の違いが認知症予防に影響を及ぼすか不明でした。そこで、趣味の種類および数と認知症発症との関連を調査したといことです。

対象

2010~16年の日本老年学的評価研究から年齢、性別が明らかな65歳以上の要介護認定を受けていない高齢者5万6,624人

趣味に関連する質問に回答した患者のうち、365日以上フォローアップできた4万9,705人について分析し、主要アウトカムは認知症の発症(厚生労働省の推奨する全国的に標準化された認知症スケールを使用)。

結果

・4,758人(9.6%)がフォローアップ期間中に認知症を発症


認知症発症リスクの低下と関連していた趣味


【男女とも】
●グラウンドゴルフ(HR:0.80[男性]、HR:0.80[女性])
●旅行(HR:0.80[男性]、HR:0.76[女性])

【男性のみ】
●ゴルフ(HR:0.61)
●パソコン(HR:0.65)
●釣り(HR:0.81)
●写真(HR:0.83)
【女性のみ】●手工芸(HR:0.73)
●ガーデニング(HR:0.85)

・男女ともに、趣味の数が増加するほど認知症リスクが低下する有意な傾向が認められた(HR:0.84[男性]、HR:0.78[女性])。