運命の人は、嫁の妹でした。 (電撃文庫) 著 逢縁奇演
【運命に紐付けられた前世を手繰り寄せて、真実の愛を掴み取ろう】
前世で繋がった姉妹と愛を紡ぐ男の物語。
獅子は兎を狩るのにも全力を尽くすという言葉がある。
その点で言えば、今世の嫁として、大吾の傍にいる兎羽に打ち勝つ為に。
前世の記憶を手繰り寄せて。
大吾に言い寄ろうとなりふり構わず突っ走る獅子乃の全力な必死さには目を瞠る物がある。
そして、度重なる失敗から今度こそ運命の人を見つけようと躍起になる大吾。
世界の滅びの前兆である青い隕石から逃れる為の逃避行。
緩やかに破滅を迎える世界で、迫られる運命の選択。
結ばれるのは今世の嫁か、それとも前世で愛を誓ったその妹か。
非常に難しい選択の中で、それでも大吾は決断する。
後悔だけはしたくないから。
その前世の記憶の絆で繋がった彼らの愛の闘争から目が離せないのだ。
普通の恋愛小説から一風変わった毛色が違うこの作品を是非とも読んで確かめて欲しい。