青春18切符旅読書記録
先日の青春18切符✕積読コラボ旅で読んだ本の記録(5冊)。
最終巻、難敵であった。
映画を見ていたのでぼんやりラストは分かっていたが、やはり原作を読んで良かったなと思う。疑問というか消化不良なところもないではないが、主人公がぜーんぶ綺麗に解決! しなくても良いし、出来るとしたら嘘くさい。だからコレデイイノダ。
(大松香織って結局何者…
言葉が堅苦しくクドい気もするけれど、それほどに言葉を重ねてもらっても、言いたいことを全部理解するなんて無理だな。
カッツとロンメル隊長の結末には泣いた。
心中事件の裏に隠された政界の闇……、となるとどうしたって松本清張『点と線』を連想せざるを得ない。
が、著者もそれは承知の上だろう。そのうえで感想を述べるとしたら、やや中途半端ではなかろうか。しかし推理小説に仕立て上げたつもりはないか。ただドラマとして読むのがふさわしいかも。
主人公・十希子が周囲からモッテモテなのは別に良いとしても、それに足る魅力が感じ取れない。でもあんまりここが素敵、そこが魅力、なんて言われてもうんざりするかな。だとすると自分の行間から感じ取る力が足りないだけかも。
ある意味、傾国の美女である主人公が最後に選んだ答えと、その結果は悪くないなと思う。
ほとんど全て一人称視点で語られる読みやすさと、展開の面白さにほぼ徹夜で読んでしまった。
第一章が小説推理新人賞を受賞したとあるが、続編は最初から考えられていたのだろうか。それなくして本作品は成り立たぬと思うが、それなしで既に才能を見出されていたとしたら青田買いがすごいなとも思う。
登場人物たちが意図したところと、そうでないところ。一旦坂の上から落とした石がどんな風に転がっていくのか、予想がつかず面白かった。
なかなかのエンタメ。映画も観てみたい。
初めてまともに読んだ司馬遼太郎、かもしれない。
作品数が多いしドラマ化なども良くされているからか、なんとなく読んだ気になって最近はまったく手に取っていなかったので、改めてきっちり目を通してみて驚いた。こんなにお茶目なエンタメだったとは!
山内一豊というキャラクターもあるのだろうが、出世欲もあり生きる死ぬの戦場で目覚ましい武者働きをする一方、細かいことには抜けていて女房・千代の手のひらでこ〜ろころ転がされている。途中笑いを堪えるのに苦労した。
今ではあまり馴染みない言葉遣いも目新しく面白い。続き読もう。
こちらも読んだことあったっけ? の思いで今回の課題書に加えてみた。
光野桃による巻末解説、「江國香織さんの小説は、読む、というより、食べる、という感じだ」がすごくしっくりと来た。
そう、しかもガッツリと肉、という感じ。噛みごたえがあって飲み込むのに時間はかかるけれど、ゲテモノはない。
どれもちょうどいい長さの短編集。
江國香織と電車の旅は、相性がいいかもしれない。
あまり偏りがないように幅広く選んだつもりだが、ジャンルはともかく目新しさに欠けていたかもしれない。
上下巻もセットで持って行ったのだが、中途半端になりそうで手が出なかった。もっと長期間、或いは逆に一日限りの短時間、それのみというなら良かったかもしれない。
シリーズものの1巻、とかも同じ意味で止めておいたほうが無難かと思う。功名が辻は悪くなかったけれど。
なんにせよ一日目はすべての重量が背中にのしかかってくるので、選書にはよくよく注意が必要である(教訓
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