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2021年6月-7月に読んだ本を振り返る。
こんにちは、えびかずきです。
2ヶ月ぶりの投稿です。
7月に引っ越し&転職でバタバタしていた関係で最近ほとんど投稿ができていませんでしたが、お盆休みを機に投稿を再開しました!
noteアカウントの開設以来、毎月続けてきた読んだ本を振り返るシリーズ。
あやうく途切らせるところでしたが、なんとか踏みとどまるべく今回は2ヶ月分まとめて紹介します。
2021年6月と7月は全部で8冊読みました。
6月末に統計検定を受けた関係で統計関連の書籍が多めです。
「タイトル」:速読したもの
『タイトル』:通読したもの
【タイトル】:熟読したもの
統計学関連
【日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック】
学術図書出版社
統計検定準1級向けのテキスト。
前職の有給消化期間中に統計準一級を取得しようと思って、この一冊に二週間本気で取り組みました。
内容は単元ごとの簡単な説明と過去問を含む章末問題の全32章で構成されています。
2021年現在、準一級向けの公式テキストはこの一冊しか存在しないので選択の余地なくこれを入手。
統計検定準1級は想像していたより遥かに難しく、結果は残念ながら不合格でした。
本当は「二週間で統計準1級に合格できました」みたいな記事を書きたかったのですが、自分の実力を過信していたようです。
しかし、統計の勉強に全力で打ち込んだ期間は、とても楽しかった。
元々数学好きというのもあって、やりたいことに集中できるというのは幸せでした。
結果は不合格でしたが、統計は本職であるAIエンジニアのための基礎的な素養と言えるので、このテキストへの取り組みは今後の業務に生きてくると信じています。
とはいえ、ここまで来たらやっぱり合格したいので、もう少しブラッシュアップして再挑戦したいと思っています!
テキストの内容自体は良く練られていて、章末問題を解くことで理解していくという本書の構造は資格取得へ向けた最短コースだと思います。
ただし章末問題が充実している分、各単元の教科書的な説明が簡潔すぎるという弱点があることは事実です。
もしこれから本書に取り組むという方は、他の書籍も参考にしながら理解を深めていくことをお勧めします。
各単元を表面的に理解して章末問題を解くだけなら4時間×32章=128時間程度で本書を終えることができると思います。かくいう私の場合の総勉強時間がこれくらいでした。
これに加えて他の書籍も参考に各単元をより深く理解することで、合格レベルの実力が身に付くのだと思います。
少なくとも私のような統計学をバックグラウンドに持たない人間がこの一冊で試験に挑むのは、少し無理があるなと感じました。
ちなみに8〜32章の手書き解答をnoteのマガジンで公開しています。
もし解答を参考にしたい方は下のリンクからどうぞ。
一緒に勉強頑張りましょう。
『統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)』東京大学出版会
統計学の基礎をまとめた東京大学出版の教科書。通称「赤本」です。
統計学を学ぶならまずコレを読めというような位置付けの書籍です。
名の通った教科書だけあって、基礎的な内容がとてもわかりやすくまとめられています。
レベル的には統計2級と準1級の間くらいのイメージ。
線形代数をほとんど使わないで高校生でも理解できるくらいのレベルで丁寧に説明してくれています。
統計学を学ぶための導入として確率変数や統計量、統計分布について丁寧に解説したのちに、仮説検定・回帰分析について説明するという流れです。
一方で、線形代数を使わない代償として、多変量を扱う統計的処理や判別分析などの実践的で実用的な内容を扱えていないという所には注意しておかないといけません。
統計準1級の内容を勉強したからこそ感じることですが、この書籍はあくまで「入門」です。
とは言うものの、「統計学をはじめて勉強します」というような本当の初心者には本書をおすすめできないです。
入門という名前がついていますが、これは大学生向けの教科書として作られた入門書であって、初心者向けのキャッチーな図式や感覚的な説明は皆無です。
Amazonのランキングで表示されるような初心者向け統計本を一読してから本書を読み始められることをお勧めします。
特に私のおすすめは、ブルーバックスの高校数学でわかる統計学です。
過去記事でも何度か紹介しましたが、著者である竹内淳氏の技術書は初心者向けにとにかくわかりやすいです。
やや説明が長くなりましたが、結論としてこの本は中級レベルということです。
統計2級レベルの実力をつけた上で、この本に着手するのが理想的です。
「日本統計学会公式認定 統計検定 1級・準1級 公式問題集[2018〜2019年]」
実務教育出版
「日本統計学会公式認定 統計検定 1級・準1級 公式問題集[2016〜2017年]」
実務教育出版
統計検定1級準1級向けの過去問集です。
公式のWebサイト上には去年1年分の過去問しか公開されていないので、過去問を解きたい場合にはこの書籍を入手する必要があります。
ただの過去問なので内容について特筆すべきことはあまりありません。
1級取得をめざしてこの2冊とは付き合いが長くなりそうです。
「統計学の図鑑(まなびのずかん)」涌井 良幸, 涌井 貞美
統計学関連の図解をまとめた書籍。
これから統計を学び始めようという人向けに、統計ってどんなことを勉強すべきなのかなというイメージが湧いてくるような内容です。
図解のキレイさが特徴的で、私の場合は統計に関するブログ記事の参考になりそうだと思って読んでみました。
そのほかであれば勉強の息抜きに眺めるのがおすすめ。
その他
「Newton大図鑑シリーズ AI大図鑑」ニュートンプレス
「AIって何なの?」「AIって何に使われているの?」というAIを知らない一般向けにまとめられた図解集です。
発行元があのニュートンだけあってとにかく絵がキレイです。
こちらも上の書籍と同様にブログ記事作りの参考にと思って読みました。
『数学ガールの秘密ノート/行列が描くもの』結城浩
私の大好きな数学ガールの行列編。
以前読んだことがあったけれど、統計学の勉強で線形代数を使っていることもあって息抜きにまた読みたくなりました。
行列で回転を表せることや、行列式と連立方程式の解との関係など、線形代数の基礎的な部分を対話形式で丁寧に解説しています。
対話形式で物語と数学的な理解が同時に進んでいくところが好き。
「人工知能と人工生命の基礎」オーム社
人工知能と人工生命の基礎と著者である伊庭教授の研究内容を紹介する書籍。
人工知能に関してはチューリングテストや強いAIと弱いAIの違いなど、人工生命に関してはAlifeについての基礎的な説明が書かれている。
いずれも基礎的な内容については他の書籍で一通り理解していたので、残念ながら新しい知見はほとんど得られなかった。
まえがきの説明によれば本書で紹介する内容の一部が下のホームページに公開されているとのことでしたが、どこにあるのか見つけられませんでした。
ホームページ内には多数のプログラムが公開されていますが、C++やJavaで書かれているプログラムが多いので、Python使いの私にとっては少しハードルが高かったです。
本書の内容をPythonで実装したい場合、Alifeにかぎって言えばオライリーの作って動かすAlifeがおすすめです。
読んだ本はメルカリで売ってます
欲しい本がありましたら、安くお譲りします。