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創業300年の歴史を誇るアートホテル、”SHIROIYA HOTEL”に宿泊|写真21枚
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私は国内外をよく旅をしますが、フォトグラファーとしては、ホテルも大事な要素。旅といえば風景、観光地、食に目が行きがちですが、特にホテルの中にはまだ見ぬ景色が眠っています。そしてホテルの中を撮影することが、ライフワークの一つ、そしてこだわりにもなっています。その中でも、どうしても泊まりたかったホテルが、『SHIROIYA HOTEL』。
ついに泊まってきました!!
群馬県前橋市にあるこのホテルは、他のホテルとは異なったコンセプトを持っていて、それが建築とアート。旅も建築もホテルも好きな自分からすると、これほどたまらないホテルはないです。
アートなSHIROIYA HOTEL
このホテルは、創業300年の歴史を誇る老舗旅館をリノベーションした「白井屋ホテル」として生まれ変わり、世界的建築家の藤本壮介氏が手がけたアートホテル。
「ヘリテージタワー」と呼ばれる、コンクリート剥き出しの吹き抜けが特徴的で、私はこの内観をSNSで見たときに、釘付けになってしまいました。
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また、他の著名なアーティストも参画しているホテルで、この吹き抜けに張り巡らされた”Lighting Pipes”と呼ばれる光る配管は、藤本壮介氏の発想に共感した現代アーティストである、レアンドロ・エルリッヒ氏が製作。まさにアーティストの融合を楽しむことができるんです。
不勉強ながらレアンドロ・エルリッヒ氏のことは、SHIROIYA HOTELに宿泊することで、初めて存在を知ったのですが、金沢21世紀美術館に設置された<スイミング・プール>を製作された方。誰もが「あー!」とピンとくるはず。
この空間だけでなく、客室も数名の世界的アーティストが手がけるデザインになっていて、チェックインからチェックアウトまでアートと共にする時間となります。
コンクリートが作るアート
チェックインを済ませた私たち夫婦は早速、館内の撮影。吹き抜けをダイナミックに撮るために超広角レンズである、Sonyの12-24mm F.2.8 GMを使用しました。
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吹き抜けである空間を利用して、上の階から撮影することで広さと奥行き、ダイナミックさが伝わります。何かの映画を見てるかのようなカオスな建築が、撮影をどんどん充実させてくれます。
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コンクリートは無機質で穏やかなグレーの色がベースですが、1Fにはカフェ/レストランや植物があって、上から撮影するとちょうど良い塩梅で差し色になるのがポイントです。
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この日は天気にも恵まれて、天井から差し込む光のおかげで、館内全体のコントラストもいい感じ。ポートレート撮影を行う環境としても最適でした。
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客室自体もそこまで多くないこともあって、この階段や廊下の空間で他の方が映り込むこともなく、静かに過ごしたい、撮影したい人にとってはピッタリです。
夜になるともちろん館内は暗くなりますが、ここで冒頭にお話しした、レアンドロ・エルリッヒ氏の”Lighting Pipes”がさらに存在感を放つことになります。
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夜はどうしてもコンクリートの無機質からくる寂しさみたいのものがより増しますが、”Lighting Pipes”があることで、うまく融合し、暖かさが少し生まれてるような気がします。
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1階で食事を賑やかに楽しむ雰囲気と少し離れた3階で黙々と静かに撮影するギャップを感じながら撮影。
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客室で楽しむ撮影
館内の撮影を満足した自分は、客室の撮影へ。今回選んだ部屋は、シンプルでありつつも、カラフルな装飾が施されたスーペリアルーム。藤本壮介氏がデザインした客室でもあります。
ホテルや建築に関わらず、私は撮る写真で色がはっきりしているものを好み、こだわる傾向があると自覚しています。その気質のせいなのか、予約サイトでこの客室を見つけるや否やサクサクと予約を進めた自分がいます。
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客室内のメイン照明を落とし、装飾の電球のみを点けてみると、雰囲気がガラッと変わり、この部屋の最も良いシーンだと実感しました。
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勝手な解釈ですが、この部屋の壁が白を基調としたシンプルなデザインはこの瞬間のためにあるのかと。各電球の作る色が、壁・シーツ・鏡を照らすことでランダムに色被りした部屋に生まれ変わる。こんな面白い部屋には初めて泊まりました。
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今回は1泊だったので、この部屋のみの滞在でしたが、他にも面白そうな部屋がたくさんあります。
木目を基調とした余計なものを削ぎ落とした機能的なデザインが特徴のジャスパー・モリソン ルーム
ダークトーンでまとめられ、「板葺き(いたぶき)」という伝統的なテクニックを用いてデザインのミケーレ・デ・ルッキ ルーム
など。また泊まりたくなる仕掛けが多いホテルでした。
もしあなたがいずれかの客室を予約したのなら、その部屋に関わったアーティストについて少しでも調べていくと、宿泊体験の濃度が濃くなるはず。
おまけにシャンプーの話
ホテル滞在は、撮影のお仕事をいただくこともあり、プライベートで宿泊することも多いですが、私の主となる興味関心は、”建築やデザインの美しさ”です。誰もが撮れるわけではない条件下での撮影というところにも好奇心を感じます。
ですので、普段はアメニティなどに関しては撮影するものの、表立って語ることはあまりありません。ただし、このSHIROIYA HOTELで採用されているシャンプーに影響を受けたので少し紹介します。
そのシャンプーが、”OSAJI”というブランド。ホテルのシャンプーはどこも良い匂いだし、非日常を感じるものでもありますが、このシャンプーに関しては、自宅でも使いたいということで早速買ってしまいました。
いくつか種類はありますが、森林浴のイメージで、スッキリとした香りの”IBUKI”をチョイス。シャンプーをしながら、自然を嗅覚で感じることができるところに惹かれました。しかもこのホテルと同じ群馬県にある会社の製品なんですよね。もし興味があればぜひ!
いかがでしたでしょうか?今回は誰もが泊まりたくなるようなアートホテルを紹介しました。この記事を見て、泊まりたいと思っていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます!
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