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【ゼロから広報】欠点を魅力に変える思考をもとう

【この記事のポイント💡】より多くの人に商品やサービスの魅力を広める広報は、柔軟な視点を持つことが大切!一見「欠点」と思えることも「魅力」に変換するためには、①発想の転換、②物事を抽象的に捉えることが大事。さて、行ってみましょう!

ゴミになると思ったものも「価値や一点モノ」に変える

「しるし書店」ってご存知ですか?西野亮廣さんがリリースしたアプリ上の書店です。

ラインマーカーをひいたり、ページを折ったり、メモを書き込んだり。。。通常、手を加えてしまった書籍は価値がなくなり、古本屋でも取り扱ってもらえないことが多いですよね?

この「しるし書店」では、そうしたものにこそ「価値」があるとして、次の読み手へのメッセージと解釈され、アプリ上で販売されています。そう、今までは捨てるしかないと思われていたものに、新しい価値を与えたのです。

この視点は、広報にとっても大切だと思っています。

商品やサービスをどういう角度から見たら「価値」になるのか、既成概念にとらわれずに発想することを私は大切にしています。もう、スペックや価格だけで物が売れ続ける時代ではないと思います。だからこそ、開発担当以上に商品やサービスについて、深く深く考えることが重要です。

この時にポイントに置くのが、2つの視点です。
✅ 発想の転換
✅ 物事を抽象化

発想の転換

私の場合はまず一般的に「欠点」と思われるものを洗い出します。それが、ポジティブに捉えられないかをあれこれ思考してみます。例えば、
◉販売場所・数量が限られる → 貴重なもの、限定品、プレミア感
◉機能性が他社より劣る → 必要最低限の機能だけでシンプル化
◉無名 → 新たな才能の発掘、ネクストブレイク

このように、常日頃からどうやったら「欲しい!いいね!」と思ってもらえるかを考えていると、いざプレスリリースを書く時にも、商品・サービスの開発者以上に、その魅力をさっと引き出せるようになります。魅力発見の瞬発力を鍛えるのは、広報スキルとして大事なことでしょう。もちろん、そこに嘘があっては行けないので、転換した発想をファクトと照らし合わせながら表現を的確にすることは必要です。

物事を抽象化

もう一つ大切なのが、物事の抽象化。企業広報担当者って、基本的に自社のことをずっと見つめているので、視点や思考が凝り固まったり、社歴が長く自社に詳しくなればなるほど、ディテールだけに目が行きがちです。虫の目・鳥の目・魚の目という表現がありますが、ここでいう「虫の目」に偏ってしまうのです。

そのため、客観的に見てどうなのか?という視点に欠けます。しかし世の中が物凄いスピードで変化し、またそうした世の中とずれることなく、共感されなければ生き残っていけませんので、「鳥の目・魚の目」は非常に大事。それがいわゆる「抽象化」ということです。抽象化については、こちらのnote記事も大変参考になるのでぜひ!おすすめ書籍も紹介されています。

例えば、先程の「しるし書店」を例に考えてみる。
どんなアプリですか?と聞かれ、近視眼的思考なら「西野さんが新たにリリースされた画期的な本のアプリサービスです」とか「書き込みや折り込みがある古本でも売れるアプリです」というサービス単体の新規性だけを切り取ることが多いと思います。もちろんこれも間違いではないし、これだけでも十分にプレスリリースは書けると思います。

でも私はもう少し踏み込みたい。例えば、

このアプリは古本のアプリだが、通常、古本は新品よりも安価になる。しかし、誰かが本を読む過程で手を入れた物を「価値」と見なすことで高価になる「新たな概念」を浸透させるサービスとして誕生した。でもちょっと待って。その概念って、例えば「女優さんが昔、舞台で着用した衣装」とか、「スポーツ選手が使っていた道具」など、同じような理論で高値で取引されるものはたくさんある。つまり、書籍界では新しい概念だったけど、他の業界においては以前から存在する価値観。ということは、書籍はもしかするとこれまで消耗品のように、時間の経過とともに価値が下がっていくものとされていた。。しかし、その書籍価値の考え方を根本的に変える一つのきっかけを作ったものかもしれない。。

という具合に頭の中でぐるぐると螺旋階段を登っていくように、俯瞰して物事を見ていきます。これが正しいかどうか、というよりも、視点の「幅」と「深さ」を広げることが重要で、そこから新しい魅力を発見できるかもしれない、、、ということでした!

意識せずともこの考え方ができるようになると、同じものを見ていても、人とは比べなものにならないほど、あらゆる物事から多くの物が得られるようになります。さぁ、実践しましょう!


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