【動画とレシピ】8月:こもり熱を爽やかにクールダウンするレシピの作り方〜料理編
寝苦しい夏の夜、おでこに手をあてると熱を帯びていないでしょうか?
夏に体内にたまった熱は、皮膚表面に帯びておでこや足の裏、手のひらが
熱く感じることが多くなります。
ついつい冷えピタをはったり、氷を欲してしまいますが、熱をリリースするには「冷やす」より「冷ます」方が効果的です。一見よく似ている「冷やす」と「冷ます」ですがアーユルヴェーダ的には重要な違いがあります。
「冷やす」と不健康「冷ます」のは養生になる
夏は火を象徴とするエネルギー「pitta」の上昇でこもり熱が生まれ、主に十二指腸あたりに存在する消化の火が大きくなりすぎることによって消化器系の炎症が現れやすい、とこちらの記事でお伝えしました。
そこで、暮らし編ではその火をちょうど良いサイズに「リサイズ」する効果のあるハーブや生活法をお伝えしたのですが、それらはいずれも「冷やす」より「冷ます」方法でした。
目の前の火が大きくなりすぎたからといって、慌てて火を消そうと水をかけてしまっては、pittaケアの場合、適切な養生法とはいえません。大きくなりすぎると厄介だけれど、完全に消えてしまっては日々食べる食べ物が消化されなくなるからです。
でも、真夏はそんなことは忘れて目先の暑さから逃げるためにかき氷を食べたり、キンキンに冷えたビールを飲んだりしてしまいがちです。
大きくなった焚き火の火を、消さずにリサイズしよう
アーユルヴェーダの健康法の肝は「消化力」。そのため消化を担当する消化のエネルギー、アグニは神様のように大切に取り扱わなければなりません。アグニがバランスよく働くには、消化を担当するpitta以外にも、その火をあおる風のvata、消化された後の栄養を固定させるkaphaの力ももちろん大事ですが、かなめの火を大切に維持することがポイントになるのです。
神様が祀られているところに氷をぶつけたり、ゴミを置いたりしないように、消化の火に向かってその火が消えるような冷たい水をかけたり、腐敗した食べ物を食べることは何よりも健康を阻害するとアーユルヴェーダでは説きます。
アーユルヴェーダの食事法には、食べる時の環境や心持ち、組み合わせなど様々あるものの、結局は「消化の火を大切に維持するのにどうしたらよいか」に集約されるものばかりです。
「暑さが落ち着いたら、また薪をくべして火を大きくすればいいじゃない」と思うかもしれませんが、基礎代謝の値が年齢を重ねると同時に減少するのと同様で、消化の火は加齢に応じて徐々に燃えにくくなっていきます。「今から調整するか」と思ったら時すでに遅し、ということもあるのです。
そのため、気を抜いてしまいがちな夏は特に「冷やす」のではなく「熱を爽やかにクールダウンする、冷ます方法」を意識して食事や飲み物を摂ると良いでしょう。
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【レシピの作り方】身体と心を整えるアーユルヴェーダ料理
eatreat.で月に1度開催する料理教室のオンライン版。「胃腸を休めるレシピの作り方」などテーマに沿って生活と食事のレシピを動画付きでお…
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