【お料理レシピ付き】10月:木枯らしの風に備えて油分で温めるレシピの作り方〜料理編
朝晩の寒暖差が大きくなり、風が一層冷たくなりました。いよいよ本格的な木枯らしの風シーズンの到来です。このところ、洋服の上から肌をゴシゴシ、掻いている人が多いような。急に乾燥が進んで肌が乾いてしまったけれど、今年のボディクリームをまだ買ってない!焦っている方も多いのではないでしょうか。
こうした秋の冷たく、乾燥した風で人の身体も乾燥が進み、末端が冷える現象を、アーユルヴェーダでは生命エネルギーのvata(風)が大気中に増えることの影響としています。
11月に備えて身体の外側と内側両方に温かい油分を取り入れよう
vata(風)の性質といえば、乾性・冷性。つまり乾燥していて冷えていること。vataが優勢な体質の方は、肌が乾燥していて末端冷え性に悩んでいることが多いことからもわかります。
それに対する予防法・治療法は、油性で温性。つまり油分を取り入れて、温めることが鍵になります。
この時期は何と言っても、アーユルヴェーダの代表的なセルフケア・アビヤンガ(オイルマッサージ)が気持ちよく、身体が欲しているのがわかります。アビヤンガの効果ややり方についてはこちら↓
ただこのアビヤンガ「発熱時・満腹時・生理中・妊娠中」は禁忌とされています。妊娠中はともかく、生理は月に1度くるし、毎日満腹になっている方もいるかもしれません。意外とタイミングを取れないのがアビヤンガなのです。
一方で、身体は内側からも温かいオイルを欲しています。ココナッツオイルやMCTオイルなど、日本でもオイル美容食が定着して久しいですが、アーユルヴェーダの美容オイルといえば「ギー」。満月のようにしっとりとして冷性ですが身体を冷やすことはありません。
今回はそんな、内側から温かいオイルを摂取するレシピの作り方をご紹介します。
木枯らしの風に備えて油分で温めるレシピの作り方①早食いを控えよう
具体的なお食事のレシピに行く前に、食べ方などの話から。
vata(風)がもともと優勢な体質の方なら心当たりがあると思いますが、vataが体内に増えると、胃腸周りに次のような症状が現れます。
1、便秘(特にカサカサのコロコロ便秘)
2、お腹にガスが溜まる
3、食欲にムラが出る
乾燥している(1)以外にも、不安定や不規則性が出る(2)ことがvataの特徴。そして、意外かもしれませんが、空気の吸いかたにムラがあると、お腹にも物理的にガスが溜まるとしています。
「空気の吸いかたにムラがある」というのは、例えば会話をしながら食べることによって起こります。会食が多い都心のOLさんにガスっ腹が多いのはこの影響。スレンダーで綺麗な洋服に身を包んでいるものの、本人は臭いのしないおならがどうしても出てしまうことに悩んでいます。
こうした現象は早食いの人にも同じことが言えます。パクパクせわしなく食べる時、食事も、空気も、下に降ろす仕事は運搬を担うvataの担当です。早食いをするとガスが溜まるだけでなく、
・消化不良を起こしやすい
・あっという間に食べてしまうので、あとで間食がしたくなる
などにも繋がり、ろくなことがありません。
早食いがくせになっている人は、
・一度に口に運ぶ量を少なめにする
・ゆっくり噛む
・口に入っているものを飲み込むまでは一旦箸を置く
などを注意して、いつもより5分長く、時間をかけて食べるようにしましょう。
木枯らしの風に備えて油分で温めるレシピの作り方②白湯を飲みながら食べよう
①にも効果がありますが「お白湯を飲みながらの食事」はこの時期とっても大切です。白湯は消化促進・消化増進の効果もあり、末端の冷えを解消するにも効果的。忙しくなく食べるのがくせになっているvata優勢の人でも、白湯を飲みながら食べることで少しでも時間をかけて食事が取れるようになるでしょう。
ところで、白湯とはどんなお湯なのか?湯冷まし?人肌の温度?ズバリ答えは「フーフー冷まさないと飲めない温度」です。
●白湯の作り方
・浄水をたっぷりやかんに入れて、中火で沸かす。
・沸いたら弱火に落とし、蓋を開けて、さらに煮詰める。
・最初の水の量の半分まで煮詰まったらOK。
と、書いてみたものの、これを毎日やっているとガス代も大変なことになりますし、何より時間がかかりますね^^;
アーユルヴェーダスクールの先生方も「ここまでしなくても、最悪ガスで沸かしていればいいんじゃない」という方もいれば「電気ケトルでもいいでしょ、続けることの方が大切だし」とおっしゃってます。私もそう思います。
半分まで煮詰めるのは、東京の水道水にありがちなカルキを抜くためでもあるので、ある程度煮詰めた方が美味しく白湯を楽しむことができます。沸かすのはいっそ朝に一度だけにして、それを保温ポットに注ぎ、1日中飲むのでも良いでしょう。
オススメはカルダモン白湯。お店でも出していてとっても好評ですが、1.5リットルのポットに2粒のカルダモンを入れ、そこに熱々の白湯を注ぐだけ。1日中何度白湯を差し替えても、カルダモンの香りが続き、男女問わず美味しく、嬉しそうに飲んでいます。おうちでもやってみてくださいね。
スパイスは東京スパイスハウスがオススメ!
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【レシピの作り方】身体と心を整えるアーユルヴェーダ料理
eatreat.で月に1度開催する料理教室のオンライン版。「胃腸を休めるレシピの作り方」などテーマに沿って生活と食事のレシピを動画付きでお…
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