研究授業のを参観するとき、どのようにメモを取るか?
「研究授業等を参観する際、どのようにメモをとればよいですか。」
若い先生から質問を受ける。
この質問に対しての答えは「目的による」であるが、基本的に次のようにメモをするようにしている。
ちなみに使用するノートは、ハードカバーのモレスキンノートである。
カバーが堅くしっかりしているので、バインダーなしでもメモしやすいノートである。
ノートは見開きで使用する。
まず、左上に「本時の目標」を矢印や四角囲み等を使って図化することから始める。そして、1つ1つの言葉を意味を考える。
先日の参観した社会科の授業の目標は「運輸の働きについて考え、海運の重要性を表現する。」であった。
「運輸の働きとは?」
「運輸の働きと海運の重要性の関係は?」
「海運の重要性とは?」
「海運の重要性をどのように表現するの?」
目標を図解し、言葉の意味を考えると授業のポイントがみえてくるのである。授業全体を俯瞰してみることにもつながるのである。
授業が始まったら、教師の発問や、説明・指示の概要と、それを受けての「子どもたちの姿」をセットでメモしていく。子どもたちの具体的な姿を追っていくことで、「何」を「どのように」学んだかを把握する。
4色ボールペンを使い、文字等の色分けも少し工夫する。
基本的に事実(発問・説明・指示等)は黒色で、できるだけ図化やイラストを使って時系列でメモをしていく。
メモしていると、「自分だったら・・・」という代案等が思い浮かぶことがある。そのような場合は緑色を使う。また、メモに書いたことを「キーワード等」でカテゴライズする場合は赤色を使う。赤色で書く言葉は、「考えさせることの焦点化」などと抽象度が高いものになるが、メモを振り返ったとき、抽象と具体の関係をとらえるのに役立つ。
授業者のよさ等については、青色で何がよかったのか簡単に書くようにする。
以上のように、図解や色分けの工夫をしながら、基本的に「教師の発問等」と「子どもの姿」をセットにメモしていくようにしている。