見出し画像

癒しと学び② 治療ではなく、人間という存在に働きかけること

アロマセラピストとして仕事をはじめたのが1996年。しばらくは、以前やっていた取材して文章を書くというライターの仕事と並行していました。

癒しと学び① 自分らしく生きることはこちら

マイナスからゼロにするだけではない

アロマセラピストという仕事は、最初からこれになりたい!と思ってなったわけではなく、自然界のもの、石や植物がなぜ人を癒すかを知りたかったので学んだわけで、しかし、学べば学ぶほど奥が深くて、学びたいことがわいてくるという世界。そして、何かを学んだら実践してみたくなる性分と、マッサージをすることが好きだったので、なんかできるかも、ということで、じゃあやるか、となったわけです。

アロマを学び始めた時に、マッサージの授業は「めんどくせーな」というぐらいでした。しかし、マッサージテーブルに横たわっている人の体を見た時に、背中なのに、そこから何か伝わってくるものを感じ、それが何なのかを探求したかったという側面もあります。

「自分が自分らしく生きたい」と思っているので、人もその人らしく生きるための助けになることが、これを通してできるかもしれないという考えもありました。ですので、あまり「癒し」という感覚は希薄だったかもしれません。

マイナスの状態からゼロに戻すのが、治療や癒しといわれるものだとすると、そこから先に関心があったということです。

いっぱいある精油からどうやって選ぶのか?

しばらく、ライター業を続けつつ自宅サロン開業を考えていたのですが、コンスタントにクライアントに接することをしないと、自分のアロマセラピストとしてのアイデンティティが作られて行かないと思い、サロンとスクールをやっているところで働くことにしました。

その頃は、アロマセラピーはまだあまり認知されていなくて、エステティックの一環、ぐらいのイメージだったので、美容的な目的でいらっしゃる人も多かったのですが、徐々に「リラックスしたい」というのが主目的の方が増えてきました。

何か症状があれば、それに合わせた精油の選択をしやすいのですが、「リラックスしたい」となると、毎回ラベンダーというのもつまらないし、その人により適したものがあるはずだと思い、それを選ぶ方法を模索した中でアーユルヴェーダに出会い学ぶことになりました。中医学ではなく、なぜアーユルヴェーダだったかというと、漢字がならんているのが苦手だったからです(笑)

アーユルヴェーダのアビヤンガなど実習も学びましたが、体質を見て適した精油を選ぶことに結び付けたいというのが着地点でした。アーユルヴェーダの世界も奥が深く、とても興味深い学びでした。

現代医学の「この症状にはこの薬」というものと違い、アーユルヴェーダ、中医学、チベット医学など伝統医学の中では、症状ではなく人を見るので体質気質を見るというのは必須のこととして存在しています。

エサレンマッサージ、ボディワーク、ソマティクス

マッサージの手技もそうなのですが、最初に学んだオイルマッサージの手技では足りないと思いはじめ、リフレクソロジー、エドガーケイシー療法で行うマッサージ、エサレンマッサージ、その他もろもろを学びました。これも精油と同じように、その人にあった流れを作りたいというのがモチベーションでした。

エサレンマッサージに出会った時に、ボディワークという概念を知り、自分のセッションのやり方はだいぶ変わったと思います。今ではソマティクスという言葉も知られてきましたが、治療ではなく、身体を通して、その人の存在に働きかけるという考え方です。

治療家と患者ではなく、ギバー(giver)とレシーバー(receiver)と呼んだりします。なので、セラピストは治療的なニュアンスがあるので、その頃から自分ではボディワーカーと呼ぶようになりました。意外に名称や肩書にこだわっていました(笑)

だいぶ後に、フェルデンクライス・メソッドという身体の動きからアウェアネスを高めていき、自分を認識していくようなワークを学びました(たぶん後で出てくる)。なので、「治療」ではなく「存在に働きかける」という考えの流れが、エサレン~フェルデンクライス~ときて、現在の魂に働きかけるヒーリングに繋がっているのだと思います。

(つづく)
ホリスティック医療の話を書こうと思っていたのですが、その前にボディワークについて書く流れになってしまいました。ですので、たぶん次回はホリスティック医療について書きます。

いいなと思ったら応援しよう!