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あなたの決断と私の決定の違いは正しい

少し前、ちょっとした(?)トラブルに巻き込まれて、メンタルも弱って体調も崩してしまい、実生活もうまくいっていなかった。

そんなとき、もうアンインストールしようかと思っていたnoteを開き(私はアプリ版しか利用していない)、感情のまま書き込んだ。

息も出来ないほど、一気に書き上げた。

その問題は解決しないまま、私はその人から逃げた。
最初は逃げるのだけは駄目だと信じ、私が出来ることを探し続けた。
どうしたら改善するか、気持ちが伝わるか、理解できるか、その人に楽になってもらえるか、穏やかな関係は戻ってこないか。

喘息が悪化し、胃潰瘍になり、解離性記憶障害の発作も増え、お酒を飲む頻度が増えた。

もう駄目か、やっぱり私という人間は、何も生み出せない意味のない人生を送るしかないのか、と絶望した。

そこまで追い込まれ、やっと私は逃げるという選択をした。

逃げた日に、私はミイコさんの記事を紹介されていたPONOさんの記事を読んで、やっと、「逃げてよかったのだ」と思えた。

私は、21の時から7年付き合った最低の男から逃げ、好きな人との関係から逃げ、現実からも逃げ続け、そうして、一昨年までオーバードーズのアル中の廃人まで墜ちた。

今こうやって社会復帰を目指して色々活動していると、こうやって文章を書いていることさえ出来なかった5年間を振り返るとぞっとするしかないのだが、そんな私の過去さえ軽く見えるほど、今回の件は重かった。

逃げる事は駄目だなんて、本当に誰が決めたのだろう。

逃げるしかない事は世の中にいくらでもあるではないか。

北に、

「前の職場でも、あのとき(民族大移動か、的な理不尽な移動があったのだ。私は移動はなかったが、そのせいで私が心から尊敬していた上司、先輩は退職した)逃げていたら、君の今はかなり違っていたろうね」

と言われた。

そうね。本当にそう思う。

7年付き合った男には、理解の限界を超えた強烈な姉がいて、入院している絶対安静の私の病室に乗り込んで来て、怒鳴り散らしてとうとう看護師さんに無理矢理病院を追い出されるときすら、

「あんたはそうやって逃げ続けて!あんた、今逃げたら一生そのままだよ!」

叫んでいた醜態を今も思い出す。

あれは結構なトラウマだったな。

今なら言える。

「仕事を無断で休んで、子供もネグレスト、ヤミ金にまで手を出してパチンコしかしない人が、私になにか言えるんですか?」

7年もなにを我慢していたのか。

逃げればよかったのだ、あんな家族から。

奴隷のように搾取され続け、耐え続け、言いたいことやりたいことも我慢して(付き合って最初の1年は読書すら許されなかった)、得たものは何もなかった。

再び、北がこんなYouTubeを教えてくれた。

見た瞬間、

「最近似た人に会ったよ…」

「まんまあの人の事で笑った。こういうの、逃げるしかないんだな」

動画を見て、私たちはこのような人をマニピュレーターと呼ぶことを知った。

元彼の姉は、誰彼かまわず噛みついていき、ひどいクレーマー体質だったので、私が被害者であることはわかりやすかった。

しかし、マニピュレーターは、「人を操る」。

感じよく、口もたって、場を支配出来る魅力がある。

最初は、「なんていい人だろう」と、皆が思う。北も思った。

しかし、徐々にその人に意に添わない事が起きると「被害者ぶる」。

その手口は巧妙で、「私が悪いのだ」と思い込まされる。

そうして、その人は周りも味方につける。「巧妙に操作する」。

誰かが、違和感を感じてそれを問いただしても「話をはぐらかす」。

はぐらかされた話はすべて「その人がどれほど苦しんでいるか」にすり替えられる。

攻撃対象は徹底的に「孤立」し、その場を納めるためにすべてを受け止めて謝罪したとしても、「その人の望む結果でない限り手を緩めない」。

逃げても、あらゆる手を使って追い詰めてくる。

…多分、その人の中には、その人の望む「真実の物語」があり、それを裏切る行動をした者はすべからく「敵」なのだろう。

私も人を巻き込む個人的な問題を数多く抱えている。

そうして、それの一番の被害者は北なのだけど、その北にして、

「逃げるしかない」

相手だった。

現在、引っ越しを考えているのは、非常にわかりにくい、同じ町の人でも知らずにたどり着くのは無理な家に住んでいるが、なんとなくの住所は把握されているので、本当に逃げ切りたいからという理由もある。

しかし、この経験のおかげで、私は逃げるように現実世界に戻ってきて、職を探し、時間を埋め尽くすように予定を入れ、趣味に没頭し、そうして、離れていたnoteで、「逃げてよい」という言葉を見つけた。

その人に会わず、この問題がなかったら、私はまだ生温い停滞した世界にいた。

そう考えると、これは私にとって必要な事件だったと言えるのだ。

それは誰もが陥る人間関係のもつれだったのかもしれない。
しかし、本当にその人は、「異常」だった。
愛らしい、明瞭な、悪意なき悪魔。

人を思いやり、気が利いて、自分を下げて、いつも人の倍頑張って…そんな人に逆らうのは、怖い、怖かった。

逃げていい、逃げよう。

誰も、何にも囚われるな。

あなたの決断と私の決定の違いは正しい。

交わらない、二度と、それだけ。

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