
子供と夏山縦走①
今年の夏山
今年こそは、
と一年超しの想いと共に楽しみにしていた白馬三山
けれど、一向に高気圧の張り出しが見られず
一週間前から天気図を何度も何度も確認し、とうとう3日前には、立山に行先を変更。
でもどうしても想いが乗り切らず、ぎりぎり前日に北アルプスへ変更。
去年天候に恵まれず、白馬へ想いを募らせていたもののあきらめ、
そでも今年も家族で夏山を、と
今年は北アルプス縦走2泊3日となりました。

1日目 中房温泉~燕山荘~燕岳
子供達を連れて一緒に歩きたいルートの一つ、
北アルプスのゴールデンルート、表銀座。
燕岳~大天井岳~常念岳を2泊3日で縦走する行程。
出発日は日中フルで仕事をしつつ、夜20時から本格的に荷造りし、みんなで荷物チェック。23時に出発というなかなかのハードスケジュールを敢行。
深夜3時に登山口の中房温泉へ。
軽く仮眠をとって朝4時半に出発。
少々雲多め、湿度高めな中、北アルプス三大急登と呼ばれる山道を歩き出す。
じっとり汗をかきながらも朝日を見るとどこからかエネルギーが湧いてきて、時折、山の合間から吹く風に癒されながら、一歩一歩夏山を全身で感じながら歩き続けます。
水分、おにぎり補給をコマめにとりつつ、後ろから我が家よりもっと小さな3兄弟(下の弟君は1年生くらいかな、、)がイキイキと登っていく!
元気をもらい、追い越し追い越されながら休み休み登っていきます。
中3ムスメは体力がついたのか笑顔も見られる一方で、小5ムスメは体力はあるほうだけど、途中から頭痛を訴えペースが落ち、なんとか合戦小屋でのスイカでみんなホッと一息。
スイカが甘く本当に水々しく、疲れが吹き飛ぶ美味しさで、
「今まで食べた中で一番美味しい」とムスメ。(←けっこう普段使いするセリフw)
後から思うと、この30分程のリフレッシュが最後登り切れた要素のひとつで、最後の力が出せるようにできているのだなと、このルートの総合力の高さを感じました。
最後の弱音が聞こえ始める頃、山道から燕山荘が姿を現し、その光景は堂々と力強く、ゴールを自分の目で確認できた子供達も、最後の気持ちを高めて歩き出します。

燕山荘までの最後の数百メートルは、様々な高山植物の花々が咲き乱れていて、ライチョウも姿を現し、鳥も虫もみんな短い夏を楽しんでいる様子。
何よりあんなに天気はだめかもと思っていたのに、青空と北アルプスの峰々が出迎えてくれたのは本当に感動的で。
なかなか頭痛がしんどかった小5ムスメは、燕山荘まで着いて、感動とホッとして涙も。
この景色を子供と一緒に味わえたことが何よりも嬉しく、ビールはこの上なく最高で。

身体で体験すること
山はずっとそこにあって、自分の足で訪れた人を豊かな表情で迎えてくれます。
自分はちっぽけだけどそれ以上でもそれ以下でもなくて、自然の一部として生かされていることに感動と感謝が湧いてくるから不思議。
それを家族と共有できること。
忙しすぎて生活時間もすれ違いがちな、連絡事項だけになっている日常は一旦置いておいて、泣いたり笑ったり同じ体験をして感動を共有できること。
それは幸せの形のひとつであり、子供達がいくつになろうと大切なことで、それを怪我なく事故なく実現できたことに喜びがひとしおでした。
大げさかもしれませんが、何のために生きているのか、その答えのひとつはここにあると感じられる力がありました。

北アルプスの女王は美しく
燕山荘について、小休憩してザックを置いて燕岳へ。
片道30分、軽快に歩きながらサルにも会い、山頂からは360度の景色。立山方面も見え、今日の行程を無事に完歩できたことに感動でした。
燕山荘では、小学生の登頂に表彰状を読み上げて渡してくださり、山小屋の皆さんから拍手をもらって嬉しそうなムスメ!
少し頭痛は続くと訴えながらも牛丼セットをペロリと平らげ、19時には深い眠りに。
満点の星空も見ずに、よく眠れたことが翌日の原動力になりました。
気が付くと、翌日の天気はいつの間にか晴れ予報に変わっていました。

大自然がメタ認知と内省を進めてくれて、普段見えてない自分や子供の一面を気づかせてくれる。
子供と夏山、とてもおすすめです。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
長いので、翌日からの
燕山荘~大天井岳~常念岳のコースは、
子供と夏山縦走②へ続きます。