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「High and dry (はつ恋)」 吉本ばなな

とにかく表紙がかわいい。

表紙のカバーの裏面にもかわいいイラストが描かれてある。


この本は中学生の少女の初恋の物語であり、家族の物語でもある。

ちょっぴり大人な少女と一回り年上のキュウ君が惹かれ合う物語。

2人の特別でありながらも普遍的な感性や、世の中で起こる目には見えない出来事によって、大切なことに気付いていく成長のお話でもあります。


私はこの本を読んで、昔、弟や妹のためにお守りを作ったことを思い出した。

事故にあわないように、その人のためだけに願いを込めたお守り。

ちゃんと中には願いを書いた紙と、塩を入れて。針を使って余った布を縫って作った。


柄は黄色や赤のスイカが水色の背景にいくつも浮かぶので、お守りに使うような布ではなかったけれど、どうしても作りたかったのを思い出します。

それに赤い紐を通して、巾着みたいにして。普通のお守りと同じくらいのサイズでした。

結構長い間つけてくれていた気がします。ランドセルに揺れる、その光景が浮かんできます。それを見るのも嬉しかったなぁ。


今でも神社やお寺に行くと、みんなの幸せとか平和とか、そういうことは願うけれど、誰かひとりのことを本気で願うことって、そんなにない気がする。

願いって、すごく尊いものだと改めて感じました。

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