![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93471439/rectangle_large_type_2_a93d1e3757b1cddacf45d07d039b6f39.jpeg?width=1200)
偉人から学ぶべきは、その成果ではなかった〜『世界がわかる理系の名著』鎌田浩毅から学んだこと〜
教科書に載っているような偉人たちが書いた本の内容を、
自伝的なエピソードと、学ぶべき教訓をセットにして
紹介してくれている本です。
理系じゃない人でも気軽に読めるので、漫画で学ぶ〇〇シリーズ的な感覚で手にとってOKだと思います。
今回も斎藤先生がお勧めしているOUTPUT方法、「引用ベスト3」というやり方でやります。
気になったところを3つ選んでその理由を一緒にまとめるだけです。
詳しくはこちらに書きました。
ではさっそくいきましょう。
『世界がわかる理系の名著』引用ベスト3
読んだのはこの本。
第3位 メンデルから
当時のメンデルから送られた封筒には、ペーパーナイフで開封された形跡のないものが多数残っていることが、今では明らかになっている。つまり、同業者にすら読んでもらえなかったかったという実に悲しい証拠なのである。(中略)もちろんダーウィンも目を通していない。
優性遺伝と劣性遺伝の、メンデルの法則で理科の教科書に載っている、あのメンデルのことです。
彼の他にも、当時は誰にも見向きもされなかった事例はいくつか出てきます。
ここから学べることは2つ。
1つは、評価されなかったことと、真実かどうかや良し悪しのことは、別物であること。
何かに挑戦するときには、肝に銘じておきたいことです。
もう一つは、評価を得ようと思ったら、宣伝や広報活動はやはり重要だということ。
メンデルはこの辺りのことは全くと言っていいほど行なっておらず、オタク的な活動をしていたようです。
当時は18世紀でしたが、その時代でも今と変わらないようです。うまく広報活動をしているかどうかで、論文が評価されるかや本が売れるかどうかは分かれていたようです。
ということを学んでおきながら、この記事やnoteに関して私自身が広報活動をしようとは思っていません。理由は以下の記事で書いた通り目的が違うからです。
第2位 パブロフから
心理学が科学の一分野として受け入れられるようになったのは、パヴロフのこの実験からである。思考や意識といった目には見えない、また客観的には観察しにくい現象がやっと扱えるようになったのだ。
というのは、彼が見事に、物理的な刺激や整理状の反応といった誰にでも観察可能な要素に分解したからである。
説明はいらないかもしれませんが、「パブロフの犬」の実験として条件反射の理論で有名な、あのパブロフの話です。
この目に見えないことを正しく捉えようとする姿勢は大事にしようと、改めて感じさせられた箇所です。
わかっていてもつい、怠けているからダメだとか、どうせ〇〇に決まってるとか、感情だけで判断してしまいそうな場面が、毎日のようにあります。
そんなときに「ちょっと待てよ?」と立ち止まる癖をつけたいです。
パブロフという言葉を聞いたら、無駄に自分を責めたり相手を疑ったりしないで、客観的に考える視点を思い出す。
みたいな条件反射を自分に覚えさえたらいい、と思いました。
第1位 あとがきから
ここで取り上げた名著は、彼らが費やしたエネルギーが半端なものでなかったことを雄弁に物語っている。
同時に、このような革命的な科学者を支える良き理解者が必ず周囲にいたことも忘れてはならない。
まさかのあとがきからの引用が第1位です。
個人的にはあとがきって結構好きです。
本の全体像のまとめとして書かれていたり、著者の率直な意見や考えがさらっと書かれていたりするからです。
今回引用した部分は「その通りだよな」と納得させられました。
前回のスティーブジョブズの話と通ずるところがあります。
何かの成功についてみるとき、つい偉大なリーダーや結果そのものに注目しがちですが、それだけでは何も学べないことを理解しました。
成功者や偉人から本当に学べることは、
・その裏でどんな試行錯誤や挫折を乗り越えてきたか
・誰がどうやって支えてくれていたのか
この2つが一番役に立つことだと思いました。
一つ目は、自分が挑戦するとき参考にできること。
二つ目は、自分が誰かを応援するとき参考にできること。
もちろん自分でもいろんな挑戦をしますが、何かで大きく成功できる確率は低いと思っています。(何億人の人間の中から成功する人はそんなに多くない、という確率的な話です)
自分が支援者側になる可能性の方が、はるかに高いと思います。
そう考えたら、偉人から学ぶべきは、周りに支えてくれていた人がいたという事実だと思いました。
誰かの支えになれるように何をしようか?
そんなことを、『世界がわかる理系の名著』から私は学びました。
本の内容と全然違っていることはごめんなさい。