マガジンのカバー画像

データ分析プロジェクトラボ

16
当マガジンでは、筆者らが現場で学んできたデータ分析プロジェクトのノウハウやコツをお届けしています。実践的な手順や具体的なアクションプランを提供することで、DXを実践するためのスキ…
運営しているクリエイター

#データサイエンス

その顧客セグメンテーション無駄じゃないですか? ~顧客セグメンテーションで注意すべきこと~

マーケティング分析において顧客セグメンテーションはよくある分析手法の一つです。 しかし、セグメント分けが目的化し、無駄なセグメンテーションをしている現場も散見されます。 では、無駄なセグメンテーションを避けるためにはどうすれば良いでしょうか? ●●●が変わらないセグメント分けには意味がない●●●に入る言葉、わかりましたでしょうか? 答えは「アクション(打ち手)」が変わらないセグメント分けには意味がない、です。 セグメントを分けても打つアクションが変わらないのであれば、セ

データ組織はどのくらいの大きさが適切か?

こんにちは、元コンサルタントで現在はTech系の会社でデータ組織のリードをしていますDAI@データストラテジストです。 データ組織をリードする立場として、データサイエンティストやデータエンジニアなどが所属するデータ組織にどのくらいの人件費投資をするか?(どのくらいのヘッドカウントとするか?)、は悩ましい問題です。 ここでは海外の事例を参考に、データ組織の人数規模について、考察してみます。 参考にした記事 Synqというスタートアップの方が様々なデータチームと会話した結

データ分析でビジネス価値を発揮するための10ステップ

こんにちは、DAIです。 機械学習・データサイエンスを中心としたコンサルティングを経験した後、現在は事業会社でデータ組織の責任者をしています。 本稿では、データ分析でビジネス価値を発揮するための10ステップと称して、「実際にビジネスバリューにつながる」分析を実現する方法論について簡単にご紹介したいと思います。 そもそもビジネス価値とは何かなんとなくバリューと価値という言葉を使ってしまいがちですが、そもそもデータ分析でビジネス価値を発揮するとはどういうことなのでしょうか?

意外と難しいLTV予測 〜罠とTips〜

マーケティングにおける機械学習・データサイエンスの応用として、よくあるユースケースにLTV予測があります。 LTVを予測することで、高LTVが予測されるユーザーにだけインセンティブ(クーポン等)を配るといったことをすることで、事業全体の利益成長を加速させるといったことがよく企てられます。 一方で、LTV予測は実務的には意外と難しい部分が多いと感じています。 甘く見積もると想定以上に工数がかかったり、分析の提供先(クライアントや社内のマーケター等)の期待とのズレが生まれてし

マーケターのための(ほぼ)数式なしで理解するMMM(マーケティングミックスモデリング)入門

こんにちは、DAIです。 本職では、データ分析組織のリードとして、主にマーケティング関連の分析やデータ基盤整備などを主導しています。 本稿では、マーケティング界隈で注目を集めているMMM(Marketing Mix Modeling, 以下MMM)について、その概念や仕組みをデータサイエンスや統計のバックグラウンドのないマーケティング職の方にもなるべくわかりやすく説明していきたいと思います。 社内でMMMが話題になっていたり、プロジェクトが立ちあがろうとしているが、正直

【マーケティング x データサイエンス】データ分析を利益に変える方法

想定読者近年、データ分析が身近な存在となり、多くのビジネスパーソンがデータ分析に触れる機会が増えています。しかし、分析結果をどのように活用して利益を生み出せるのか、またどのように分析を依頼すればいいのか、わからない方も多いかもしれません。本記事では、そんな方々に向けて具体的な方法を解説します。 企業におけるデータサイエンスまず企業において、データサイエンスの位置づけについて考えてみましょう。 データサイエンスは、ビジネスや組織の活動をより効果的にするためにデータを収集・

【マーケティング x データサイエンス】アイディアの検証方法:A/Bテストとは?

想定読者本記事は、ビジネスアイディアは持っているものの、どのように良し悪しを検証すれば良いかわからない人に向けたものです。 ビジネスアイディアとは、たとえば以下のようなものです。 既存の顧客の売上を伸ばすためにクーポンキャンペーンを行う 自社アプリに新たに「おすすめ商品」ページを作成して売上を伸ばす これらのアイディアは合理的に思えますが、どのようにその良し悪しを判断すればいいのでしょうか?さらに、施策を実施した結果、具体的にどれくらい売上げに貢献したのかを定量的に

【マーケティング x データサイエンス】施策の最適化ステップ

想定読者本記事は、新たにマーケティング施策を始める予定だが、データを使ってどのように最適化できるのか分からない人に向けたものです。 マーケティング施策とは、例えば新規顧客獲得・既存顧客育成・離反防止のためのクーポン施策や、クロスセルを狙った新規キャンペーンなどが挙げられます。 例えば、既存顧客育成のためのクーポン施策を考えてみましょう。社内には前例のない全く新しい施策だとします。この時、どのような手順でクーポン施策を立ち上げ・最適化していきますか? 0. KPIを確認

データサイエンスと機械学習はどう違う?

この記事では、ビジネスでDXプロジェクトに携わる方々が業務をスムーズに進めるうえで知っておくべきデータサイエンスと機械学習の違いについて解説します。 DX推進におけるデータ分析の重要性最近のビジネスシーンでは、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進が急速に進んでおり、この記事を読んでいる方々もおそらく何らかの形でDX推進に関与していると思います。DXとは、基礎的なペーパーレス化からクラウドの導入、製造業におけるIoT機器の活用、小売業界におけるマーケティング施策の最適