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#2-2 大人になれなかった俺へ②
時は遡り、約一年前。上暦104年8月某日、例年に比べ気温の上がった夏の日だった。セミは抜け殻だけを残し、何処かへ行ってしまった。太陽は俺を真上から照らし、湖畔沿いのキャンプ前で立ち尽くし警備する俺をギラギラと焼いた。肌は黒くなり、服の中の白肌とコントラストを作ってるだろうと想像していた。
「なんでこんなことやってんだ、オレ……」
侵攻軍の襲撃に備え奴らの方角を向いて監視しているのだが、これ
時は遡り、約一年前。上暦104年8月某日、例年に比べ気温の上がった夏の日だった。セミは抜け殻だけを残し、何処かへ行ってしまった。太陽は俺を真上から照らし、湖畔沿いのキャンプ前で立ち尽くし警備する俺をギラギラと焼いた。肌は黒くなり、服の中の白肌とコントラストを作ってるだろうと想像していた。
「なんでこんなことやってんだ、オレ……」
侵攻軍の襲撃に備え奴らの方角を向いて監視しているのだが、これ