見出し画像

人類総砂糖中毒時代



はじめに

みなさま、毎日どれだけ糖分を摂っていますか?
当院の患者もほとんど摂っていないとおっしゃる方が非常に多いのです。

しかし、日本のスーパーやコンビニで糖分が含まれていない食品を見つけるのはほとんど不可能ですよね。

今や多くの人々が、過剰な糖分摂取による健康への悪影響について懸念を抱いています。

加工食品や販売されている食品には、しばしば驚くほど多くの糖分が含まれており、これが医療で大問題となっています。

本記事では、糖分摂取の現状を探り、摂取量を減らし、自然本来の味覚を再教育するための方法を提案します。

糖分摂取の現状


糖分はさまざまな形で食品に含まれており、意識していないと容易に過剰摂取してしまいます。

例えば、イギリスでは、2型糖尿病の患者数が1996年には140万人だったのが、2021年には350万人に増加しました。
さらに、推定110万人が未診断のまま生活しているとされています。
2型糖尿病の治療には、国民保健サービス(NHS)の予算の10%、年間約100億ポンド、日本円で約1兆8500億円に相当します。これは1日あたり約49億9500万円、1時間に1億8500万円以上が費やされている計算になります。

国内においては1997年厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病が強く疑われる人は約690万人でした。 2017年には約1,000万人に達し、2021年には日本糖尿病学会のデータによると、糖尿病予備軍も含めると、約2,000万人が糖尿病のリスクを抱えています。

砂糖の摂取量は減らしているつもりでもなぜこのように、増大しているのでしょうか

実は砂糖は一見健康的に見える食品にも含まれていることがあります。

例えば、サラダチキンなどパックに入った鶏胸肉製品にも糖分が添加されている場合があります。

なぜ肉に糖分が必要なのかという疑問が生じます。

もちろん、美味しく、中毒性を利用しているためですよね。

これは食品産業が利益を優先し、消費者の健康を軽視している一例と言えるでしょう。

子どもたちへの影響


特に懸念されるのは、子どもたちの糖分摂取量です

推奨される1日の砂糖摂取量は角砂糖5個分程度ですが、平均的な子どもは朝食だけで3個分の砂糖を摂取しています。

さらに、果物や野菜を全く食べたがらない子どもが増加していることが確認されています。
栄養状態の悪化、腸内環境の低下、

これは進化の観点からも異常な事態であり、食品産業が子どもたちの食生活に与える影響が深刻化している証拠です。

味覚の変化と砂糖の消費


糖分の過剰摂取は味覚にも大きな影響を与えます。

ある研究では、同じ量の砂糖を摂取していた2つのグループのうち、1つのグループには低糖質の食事を提供し、もう1つのグループには通常の食事を与え、その後の味覚を調査しました。

数か月後、低糖質の食事を摂取していたグループは、以前よりも甘味を強く感じるようになったのです
この結果は、糖分摂取量を減らすことで、味覚が本来の感覚に戻ることを示しています。

ここから先は

2,480字
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?