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鬼滅の刃:煉獄槇寿郎(杏寿郎の父)に学ぶ人間心理 序章
執筆日:2024年12月4日
『鬼滅の刃』には多くの魅力的なキャラクターが登場します。その中でも、煉獄槇寿郎のストーリーは、単なる「脇役」では語り尽くせないほど深い人間心理を描いています。かつて炎柱として名を轟かせた彼が、なぜ無気力に酒に溺れるようになったのか。その背景には、現代社会を生きる私たちにとっても無視できない感情が潜んでいると思うのです。
無限列車編の感動とその後の対比
無限列車編では、煉獄杏寿郎の壮絶な戦いが描かれました。母との約束を胸に刻み、「心を燃やせ」という信念のもと、命を懸けた彼の姿に、多くの人が心を打たれたのではないでしょうか。私も涙が止まらず、このシーンを何度も繰り返し観てしまいます(何度も観たい場面No1です)。
そんな杏寿郎の死後、父・煉獄槇寿郎が登場します。快活で情熱的だった杏寿郎とは対照的に、槇寿郎は酒に溺れ、無気力で自暴自棄な姿を見せます。
しかし、彼のストーリーを追っていくうちに、その背景にある深い葛藤や苦しみが見えてきます。最愛の妻を亡くした喪失感、他者との比較から生じる無力感や劣等感。こうした感情の渦に飲み込まれた槇寿郎は、心を燃やし続けるどころか、自分を燃やし尽くしてしまったのでしょう。
誰にでも起こりうること
彼が辿った道は、特別な人だけのものではありません。ストレス社会と呼ばれる現代において、煉獄槇寿郎のストーリーは決して他人事ではありません。
キーワードとなる感情は4つ。喪失感、無力感、劣等感、虚無感です。
これらの感情は誰の中にも潜んでいます。何かを失ったときや、自分の力が及ばないことを痛感したとき、人の心に深い影を落とすことがあります。私も経験したことがあります。
槇寿郎のストーリーを通して心理を考察
煉獄槇寿郎のストーリーを掘り下げることで、私たちはこうした感情とどう向き合っていけばよいのかを学ぶことができるかもしれません。
今回は、槇寿郎のストーリーを通じて、以下の4つの感情について考察していきます。
第1回 喪失感 大切なものを失ったとき
第2回 無力感 自分の力の限界を知ったとき
第3回 劣等感 他人よりも劣っていると知ったとき
第4回 虚無感 何もかもが無意味に思えるとき
次回以降、槇寿郎の具体的なエピソードを掘り下げながら、それぞれの感情について考えていきます。
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