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自分の直感を大切に生きるってこと

TSHってご存知ですか?

体外受精の病院に行くまでそんな存在が私の体内で生み出されているなんて
全く存じ上げなかったのですが、TSHは甲状腺刺激ホルモンというもので
これが妊娠に関わるホルモンなんです。

このほんとにちょぴっと体内で生成されるホルモンに結構長い間
悩まされ、危うく自分を見失うところだったというお話しです。


よくわからないまま始まった投薬

このTSHの値が高いと不妊・流産・早産のリスクが高まるので
2.5μ lU/ml以下に保つことが推奨されているんです。
ってそんな単位初耳だし、なんて読むのかもわからない笑

でもこの単位を下げるためチラージンという合成甲状腺ホルモンの
補充治療が始まりました。

いつまでたっても妊娠できないことを何となく負い目を感じていた私は
何でもいいから妊娠できない理由を探していました。
だからこのTSHがどうのこうの言われて少しホッとしたのを覚えています。

原因がわかったはずなのに

あれ?おかしいな。
TSHが正常に保たれてるのに妊娠しない。
生殖補助医療の最高峰で体外受精しても妊娠しない。

もうチラージンを飲むのは毎朝のルーティンになっている。
飲むことを忘れることはない。
これを飲めば妊娠できるってわけではないことはわかってるんだけど、
このお薬を飲めば妊娠できるんじゃないかと淡い期待を抱いてました。
合成甲状腺ホルモンは魔法のお薬じゃないのにね。

だんだんと私の場合、妊娠はこのTSHは関係ないんじゃないか?
と思うようになってきました。
自分の身体のことは、何やかんや言っても自分がよくわかってる。
そして私は自分が妊娠できない理由を自分なりに見つけるのでした。

↓ 私が見つけた、私が妊娠できなかった理由

体が私にサインを出していた

この人の子供が本当に欲しいのか

そんなことを考えながらも、チラージンの補充治療は続いていました。
主治医の先生に「妊娠したらすぐに来てくださいね!」
と毎回笑顔で言われるごとに心が重くなっていく感覚がありました。
(先生は良かれと思って言ってくださっているので、何も悪くない)

そしてあるとき私は先生に質問したんです。
「妊娠を希望しないなら、お薬をやめることはできるんでしょうか?」

もちろん旦那には相談せずに。
何回目かの移植がダメで、体外受精の治療を少しお休みしていた時でした。
私の体はこの人の子供を妊娠することも、薬をこれからもずっと飲むことも
望んでいない。それは自分が1番よくわかってる。
自分の体と心が望んでいないことをするのは、とっても居心地が悪く、
体と心がどんどん離れていく感覚で毎日を過ごしていました。

この時から約半年ぐらいたった頃、旦那の浮気が発覚したのです。
今冷静に考えてみると、私の体が感覚的に感じていたことは確かでした。
「私ってすごい。。。」
自分で自分のことを褒めてあげたい、そんな気分でした。

TSHの呪縛から解かれる

浮気がわかり別居を始めた頃に先生が聞いてきました。
「少し前に言ってたお薬を減らしていくっていう話、どうします?」
何も話していないのに、先生なかなか勘が鋭い!

その時は即答できなかったのですが、次の診察の時に言いました。
「先生、妊娠はもういいのでお薬をやめたいです。」

言った!やっと言えた!!
病院からの帰り道の足取りの軽いこと笑

妊娠しなければいけないという謎の使命感、
妊娠しなければいけないという大きな執着、

これらを手放した時、スーッと体と心が軽くなり、
今まで何と重いものを背負い込んでいたんだろうと
自分に今までごめんねと言ってあげたい気分でした。

そして離婚すると決めた今では、旦那との最後の紐がやっと切れた感じがして
そちらもスッキリとした気分でした。

直感を大切に、自分を大切に

今現在はお薬の量を徐々に減らしていっているところです。
μgという小さな単位にもう縛られることはなく、
毎日薬は飲んでいるものの、体からのNOサインは出ていません。

今回の一連のことで私が学んだこと、それは
「自分の直感を大切にする」
「何は無くとも、自分のことを1番大切にする」
ということです。

自分が発しているサインを見て見ぬ振りして生きているのは
とても辛いことでした。
自分の体なんだけど、何だか自分のものじゃない感覚。
そんなの絶対おかしいよね。

直感で生きているのって、何だかとても楽しい。
自分の体の声、心の声を聞いて過ごすのって、心地よい。

これからの時代って、そんな風になっていくんじゃないのかな。
私はそんなふうに生きていきたいって強く思っている今日この頃です。









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