何故プログレッシブロックなのか?
結成当初はロックバンドとして活動していたDREAMBREAKERが何故プログロックというジャンルに転向したのかというお話をしようと思います。
ただ、その前に前提となる私達の考えをお話します。
私達は、とある洋楽アーティストの音楽を聴いた時、今まで聴いたことのない、そして想像もでき無いような発想のサウンドに「こんな音楽がこの世にあって良いのか?!」と衝撃を受けたことがあります。その経験から、音楽は自由。表現は自由。創造する事に無限の可能性を感じ、驚き、発見、感動、楽しさ、衝撃などのある「面白い音楽がしたい」と思うようになりました。
ここで言う面白いとは(funny)ではなく(interesting)の面白いです。
私たちの生み出す音楽は、この時の体験がコア(核)になっています。
この体験を基にロックバンドとして音楽活動始めたのですが、当時から色々なタイプの楽曲があり、「ジャンルは何なのか?」と色々な人に指摘されました。ロックをベースに色々なタイプの楽曲があるのが私達バンドの個性なのですが、理解してもらえず、行きついた先が「プログレッシブロック(プログロック)」というジャンルでした。プログロックは私たちの音楽に対する考えに合うジャンルだと思ったからです。
プログロックと名乗ると、演奏技術が凄いんでしょ?どんな凄いことができるの?なんて見方をされることが多々あります。しかし、私達は技術自慢のためにこのジャンルに行き着いたわけではありません。
誰よりも凄い事をして1番になるなんて思ったこともありません。
「面白い音楽がしたい。そしてそれが伝わると嬉しい」ただそれだけです。
なので、常々私達が思う「面白い」をどうしたら沢山の人達に伝える事ができるのか?を考えて思考錯誤してきました。
私達は、私達の音楽を理解して欲しいと思っているわけではなく、私達が思う面白い音楽や音楽活動でリスナーさんの中にある何かを変化させる事のできる音楽を創っていきたいと思っています。
リスナーさんの心の中で何か変わったり、気付いたり、共感できたり、変化があれば、私達の音楽が届いた瞬間だと思うので、1番嬉しく思います。そして私達と同じように私達の音楽を好きになってくれたらこれ以上嬉しいことはありません。
何かのレースで1位になる事が出来ないなら、オーダーしたモノを提供しないなら、応援する意味が無いと言われると、とても虚しい気持ちになります。
音楽の価値とは何なのでしょうか?
私達が創りたい音楽は、空間を飾るだけのものではありません。
ウケ狙いのモノでもありません。技術自慢したいわけでもありません。誰かの心に響く音楽が創りたい。それこそが本当の意味での音楽だと思うから。
「応援しています」の言葉だけではなく、良いと思った音楽に、それを創るアーティストに、感動した分はちゃんと応援して欲しい。
そういう流れができれば、アーティストはよりクオリティーの高い作品を創っていけます。日本だけでは無く、世界にも広がっていくはずです。
最後に、音楽だけでなく芸術というものは、目に見えて何か変化が起こるものではありません。なので、芸術なんて無駄だと思う人も少なからずいると思います。ひっそり、でも確実に心に作用していくのが芸術だと思います。自分でも気付かないうちに影響を受けている事もあるかもしれません。感情があり複雑に沢山の想いを持ち合わせる人間だからこそ必要な活動だと私達は思います。
だから、私達はプログロックというジャンルで音楽活動をしているのです。
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