直近の読書 vol.2
十時裕樹 『ぼくたちは、銀行を作った。ソニー銀行インサイド・ストーリー』
ソニーの平井改革を牽引者が、ソニー銀行を作った時のドタバタをコミカルに書いた本。財務畑寄りのCOOがどんな風に仕事をするのか知りたかったけど、あんまり書いてなかった。
銀行を作るときに、理念を大事にしたいと思った。しかし、それは大きなチャレンジでもある。「訴えたことを具体的に実行できるのかどうか」常に問われ続けることになるからだ。
というメッセージは、想いや熱量、ビジョンやミッションの発信がSNSでコモディティになった今だからこそ意識したい。
feastに活かせそうなこと... 強いビジョンと明確なコンセプトを、どうやって継続的にアイテム・大小様々な企画・CSをはじめとする日々のオペレーションに組み込んでいくか自覚的になること。
渡邊康太郎 『コンテクスト・デザイン』
デザイン・イノベーション・ファームTakramのディレクターさんの本。創業者や事業体が発するミッションや社会的意義のストーリーを「強い文脈」、顧客を代表とするそのサービスの受け手が独自の意味を込めるメッセージを「弱い文脈」として、弱い文脈を創発していくコンテクストのデザインの重要性を説く。
ビジョナリーな起業家やクリエイターが事業を離れていく形での第二創業、事業継承にヒントがあるかも、と思って読んだ。参考事例を見ても文化資本が高い人が好む嗜好品的な商材が前提となっているような気がするが、弱い文脈の本丸ってゆうてもインスタ・TwitterとかのベタなSNSだと思うので、そこでどんなコミュニケーションを行っていくか考えると血肉化できると思った。
feastに活かせそうなこと… インスタ・Twitterの運用方法。こんな世界観です!lこんな社会を目指してます!ついてきて!じゃなくていかに一緒に世界観やビジョンを作っていくかが大事。
小阪祐司『お客さまの「特別」になる方法ー「リレーションシップ・キャピタル」の時代』
通販ビジネス界隈のCRMの教科書的な本。お客様との「絆」を作ることの重要性を説く。
1.絆は顧客満足ではなく情緒的な購買体験から生じる。
2.絆が生まれるベースになる信頼を「事業者の能力に対する期待」と「事業者の想い・意図に対する期待」に分けて、両方高めていくのが大事。
3.抽象的な理念は伝わらないから、徹底して具体的な情報・コミュニケーションでそれを感じさせる。
4.絆を生むために事業者側が積極的に自己開示をしていく。
の4点は、施策の解像度を上げるのに役立った。
feastに活かせそうなこと... 絆を作る具体的な方法も書いてあるのだが、2013年の本なので、2020年現在はほぼSNSやクラファンでやられているような内容。結局当たり前のコミュニケーションをどれだけ徹底できるか、という量の観点と、現在のコミュニケーションコンテンツを研究して、feastらしさを加えて進化させられるかという質の観点を愚直にやれるか、という事なのだと思う。
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