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偶然か?必然か?

所感

貴重なお盆休み。脳内を空っぽにするために、直前にAmazonで20冊を衝動買い。そのうち、テキトーに5冊選んで帰省中に読んでみたら、モヤモヤ感が止まらなくなった。これは偶然か?必然か?はたまた奇跡なのか?ほな、行くで。

1冊目 夜が明ける

紙幅の大半が残酷なハラスメント描写に割かれる。パワハラあり、虐待あり、差別ありの中、俺もアキも究極的に堕ちていくが、最後の最後に、「苦しい時は人に助けを求めていい」という教訓に救われる。

2冊目 アーモンド

生まれつき扁桃体が小さく、感情を読めないためにいじめられてきた主人公が、その特性を活かして、不遇な人生を送ってきた少年に寄り添い、窮地を救い、その過程で自らも、発達に伴って感覚が変化していく可能性に気づく。

3冊目 総理にされた男

総理のモノマネ名人の神納慎策はひょんなことから総理の身代わりとなる。盟友2人を失いながらも、野党、官僚、テロ、世論と対峙しながら、総理の座に居座ることを決意し、医療事務の彼女にプロポーズする。

4冊目 成瀬は天下をとりにいく

変わり者でいじめられがちだった成瀬あかりが親友・島崎みゆきと絡み合いながら、滋賀県大津市というローカルレベルではあるが、次々と自己実現を果たし、周囲の人々も幸せになっていく。

5冊目 成瀬は信じた道をいく

成瀬あかりは京都大学合格後も、親友・島崎みゆき、篠原かれん、北川みらいらと絡み合い、滋賀県大津市から飛び出し、全国に名を轟かせ、同時に周囲の人々の自己実現を果たしていく。

6冊目 奔流の海

残酷な運命(虐待、乳児すり替え、彼女の自死)に苦んできた裕二は、天体観測を軸に、旅館の娘・千遙と繋がっていく。数奇な縁を経て、謎が解き明かされ、2人は幸せな家庭を築いていく。

共通点

①他者から白い目で見られてきた主人公が他者の助けを借りて自己実現を果たして、ほぼすべての登場人物が幸せになる。
②複数冊で「有村」という人物が登場する。
③「奔流の海」で自死する香菜子と成瀬あかりの本籍がともに滋賀県大津市だった。

モヤモヤ

②③は偶然、あるいは、奇跡。難しいのは①。強引に要約すると「多様性への理解」、すなわち、どんな人にも可能性があり、変わっていくことは可能とするトピック。衝動買いとは言え、これは昨今の社会問題の反映であり、他の小説を選んでも同じ結果だったのか?それとも、衝動買いとは言え、自分の好みゆえに、吸い寄せられるように選んでしまったのか?だとしたら、自分は結構、承認欲求に飢えているのか?うーん、分からん。

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