#5 成瀬は信じた道をいく(宮島未奈)
最適な要約
前作に引き続き、キャラの魅力が満載で、ボケとツッコミの応酬が凄まじすぎるため、要約の仕様がない。そう意味で、十二分に満足。
主人公はやはり島崎みゆき!
と思ってしまう。北川みれい、呉間夫妻、城山くん、成瀬慶彦、篠原みれいなど、愛すべきキャラが次々と登場する中、成瀬との関わりの薄さを卑下する島崎に花を持たせる展開。特に最後のセリフ、「これからもずっと成瀬を見ていられますように」にはグッと来た。成瀬のキャラを引き立たせる台詞と分かっていながらも、ゼゼカラの相棒・島崎への好感度が爆上がりしてしまうのは自分だけ?
ツボにハマった名言集
以下は新作で自分がハマり込んだ名言
・私はまだ大津市民としてやりたいことがあるんだ(成瀬の人格を象徴)
・祝ってへんのか(クレーマーの真髄)
・一度見た名前と顔を忘れない(何回言うねん)
・レイクフロント大津におの浜メモリアルプレミアレジデンス(暗記するにも程がある)
・成瀬構文(後述)
・このたびは皆さまに多大なご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。2025年12月31日23時56分、大津市におの浜の自宅に無事帰宅いたしました。不束者ではございますが、2026年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いいたします。2026年1月1日 成瀬あかり拝(笑うしかない、LINEメッセージ)
この本が出版されたのは2024年4月。それにもかかわらずの『成瀬構文』は斬新すぎる。なぜこんな芸当ができるのか?凄すぎて震える。
成瀬の魅力
いかに才能豊かとはいえ、超人扱いすると、ここまでの評価を得ることは難しい。成瀬への共感ポイントの原点は何と言っても、西武大津店閉店キャンペーン中の「粘り強い映り込み」にある。強い意志さえあれば誰にでもできそうな努力、このような小さな積み重ねが紅白歌合戦への映り込みに繋がった。「自分も頑張れば何とかなるかもしれない」と思わせる効果があった。でも陰で背中を押したのは島崎みゆき。やっぱり島崎みゆき。
これはネタなのか?
気になったのは、ラストの成瀬捜索ライン上のやりとり。呉間夫妻からのメッセージがことごとく事後報告で、事件解決の糸口になりえなかった。夫妻へのディスり方がどうか意図的でありますようにと願う日々。