取引業者が夜逃げした話[日常編#2]
note書いたらとりあえずスキ(♡)を自分で押す。
どうもドラゴンです。
このnoteについて「毎日書かないのか?」って聞かれたんですけど、
そんなに毎日事件が起きるわけでもないし
情報発信して食っていこうとか思ってるわけじゃないんですよ。
今のところ3日に1回くらいが無理のないペースかなぁーなんて思ってます。
さて今回なんですけど、
前回に続いてもう少しだけ会社の話をしようと思ってたんですがちょっとした事件が起きましたので急遽予定を変更する事にしました。
リアルタイムってのを忘れちゃいけませんからね。
タイトルにも書いてある通り、
夜逃げしました!
業者さんが!
#写真は 「夜逃げ屋本舗」
#めっちゃ懐かしい
でも実は、
兆候があったんです。
それに気付いていたんです。
その時に正しい判断をしていれば今回起きた事件は回避できたなぁ
と反省しているところですが、
これを書くことによって今飲食業を経営されている方やこれから立ち上げようとしている方の参考になればと思います。
ことの経緯をお話しします。
うちが長いこと取引をさせてもらっていた八百屋さんがあります。
八百屋さんと言っても皆さんが思い浮かべているような街の八百屋さんではなくて、
街の八百屋さんがもっと大きくなって法人相手にカット野菜等の受託をし配送まで自社で行っている野菜専門業者に近いようなところです。
※こちらの業者を以降A社と呼びます
A社からは
・かき揚げのタネをつくるためのかき揚げミックス(玉ねぎ・人参のカット&パッキング)
・野菜たっぷり蕎麦用の野菜ミックス(キャベツ・人参・もやしのカット&パッキング)
・長ネギ
・大根 など
うちで使う野菜の中でカボチャ以外を全て発注していました。
※カボチャだけは別の業者から発注しているがその理由は後述
おかしいなと思ったのは昨年の夏。
A社から仕入れている野菜達の品質が突然落ちました。
長ネギやもやしが納品された時点でかなり傷んでいて臭いが出ていたり
お願いしているカットの規格(玉ねぎ5mm幅、人参3×3×50mm等)がめちゃくちゃだったり
使えないものにお金を払うのは嫌なので指摘をする為に電話をしたのですが
本社にかけても誰も出ない。
仕方なく工場に電話しましたがこちらもなかなか繋がらない。
1日に何回も電話しては諦めを繰り返し
やっと電話が繋がったのが5日目。
工場の管理者が出ました。
赤伝処理(返金処理)と品質の改善の約束をしてくれたので一旦は良しとするかと思いましたが、
話してる時にすごく気になったのが電話の向こうのバタバタ感。仕事に追われてる感。
なーんかヤバいなーと思いました。
周りで夜逃げした人がいますって話は聞かないと思います。
まぁ家族で夜逃げしますというのは滅多にないでしょう。
ですが、会社となると夜逃げはそんなに珍しいことではないです。
うちも初めての経験というわけではありません。
2年ほど前もお米を仕入れていた業者が夜逃げしましたし・・・
その時に似てるからヤバいなーと思ったわけです。
将来飲食店を開業されたい方は、
いきなり品質が落るのは潰れる直前の兆候の一つと頭に片隅に置いておきましょう。
・少しでも利益を上げる為に商品の値段を変えずにグレードの低いものにコッソリ変えてくるから品質が落ちる
・ヤバい会社は人が辞めるので人員不足によって管理が甘くなり品質が落ちる
理由はこんな感じだと思います。
今回はそれに加えて
本社が電話に出なかったり
配送時間を無視するようになっていたりもしたので、いよいよか!?と。
本当にビックリするくらい突然に潰れますからね。お米の時なんかその日に納品されるはずのものが届きませんでしたから。
こういうことがあるから複数店舗運営している場合、業者は2社以上と取引しておいた方がいいんです。
カボチャだけ別の業者と取引しているのはそういう事です。
お米の時も他にもう一社取引しているところがあったので、急遽お願いしてその日に届けてもらいました。
将来飲食店を開業される方は
複数店舗になったら業者は2社以上
というのもあわせて覚えておいてください。
いよいよか!?と思ったら早めに動いておかなければいけません。
とりあえずネットで調べまくったり飲食店を複数店舗経営をされている方々に聞いたりして野菜の卸業者をリストアップ。
そこから土日配送に対応できるか?
カットの規格に対応できるか?
ロットは?
等々を電話して確認しながらリストを絞る。
残った業者さんに見積もりを出してもらう。
条件に合いそうな業者2社と現在カボチャを仕入れている業者の合計3社に見積もりを出してもらいました。
そして、見送りました。
#え ?笑
値段が違いすぎたんです。
元々A社は他と比べて値段が圧倒的に安いから使っていました。
※安くしすぎたから潰れたのかも
見積もりを出してもらったところはどこもA社の1.3〜1.5倍くらい。
うちは蕎麦やつゆに原価をかけているので、
落とせるところは徹底的に落とさないと同業他社と同じくらいの販売価格にする事が出来ません。
原価1.5倍となるとだいぶキツイわけです。
また実際にお会いした業者さんにもA社については
異常な価格設定と言われました。
特に昨年の夏は市場に出回る野菜の数も少なかったし値段も上がっていたので、その時に値上げをしてこなかったのは凄すぎます。
とも言ってました。
そう言われると
じゃあこのままA社でいいかぁー
と思ってしまうというか
思ってしまったのですが、
これがたぶん間違いでした。
電話に出ないこととかカットの規格や配送時間がめちゃくちゃになったことについて
もっと考えなきゃいけませんでしたね。
11月末
1通のFaxが届きました。
内容は
「A社はB社に事業を譲渡します」
というものでした。
あー。やっぱりかー。
話では2月からとのこと。
これも今思えば変な話で、
普通だったらA社からもB社からも電話が来るはずなんですよね。
でもペーペーの俺はそんなこと深く考えず流してしまいました。
週7でシフトに入っていたし各店の厨房機器が壊れまくったり給湯器がダメになったりしてバタバタしていたのもあります。
#半導体不足により給湯器が手に入らない
#これは本当に苦労した
そんなこんなで年が変わり、
つい先日の話です。
B社から電話が来ました。
12月分の入金をしてほしいと。
!?!?!?!?!?!?
B社の担当者に話を聞いたところ、
事業が譲渡されたのは12月らしいです。
なので12月以降うちに野菜を卸していたのはB社。
取引先への引継ぎの連絡はA社に任せていたがどうやら各方面に「2月から」と嘘をついていたらしいとのこと。
それによりうちも含めてA社と取引していた会社は
B社から仕入れているのにA社にお金を払っていた
という状況になっていました。
12月分払えと言われてもこっちはちゃんとお金を払っているわけで
そんなの納得できないよってはなし。
B社から一度も連絡来てないし振込先すら知らない。
A社に引継ぎを任せたそちらのミスでは?って感じです。
怖いですね。
A社の社長とは連絡が取れないらしいですよ。
まぁ潰れる会社の最後ってのはそんなもので、
なんでもアリですよ。
卸業者→卸業者(A社)→お店
基本的に支払いは翌月払いですから
逃げられてダメージがあるのはその会社から仕入れていたお店ではなくその会社に卸していた業者です。
今回の場合はちょっと特殊なケースですが
A社の前に当てはまるのがB社になりますね。
最後にお金を集めて払うべき所に払わずに逃げる。
倫理的には間違っていますが、
A社の立場になってみるとその気持ちもわからなくはないかも・・・
#いやダメだろ絶対
とりあえずB社の担当者と明日会ってきます。
話の内容によってはすぐに新しい業者を探す事になるかも。
今月も忙しくなりそうだ。
ではまた!