「百年の孤独」と乱痴気騒ぎ
とても長い話だった.ある町が誕生してから消え去るまでの百年史.そして,その町とともに栄えて滅びたブエンディア家の百年史.それぞれの孤独と乱痴気騒ぎ.乱痴気騒ぎと言えば,ゲーテの「ファウスト」を思い出すが,それとはまた随分と違う味わいだ.
物語の前半はなかなか興味が湧かず途中で読むのをやめようかと思ったほどだ.なにより,登場人物を識別するのが難しい.本書の冒頭に示されているブエンディア家の家系図がこれだ.
何世代にもわたって名前が同じとか,不親切にもほどがある.
それでも,読み進めるうちに引き込まれた.面白い話だった.ただ,最後まで何度も家系図を見直す必要があった.
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