核融合には期待している.いつ実現するかはわからないけれども.再生可能エネルギーとして,太陽光や風力は既に利用されているが,日本国内の状況を見ると,ソーラーパネルによる自然破壊が横行しており,人間の愚かさしか感じない.
本書「核融合エネルギーのきほん」を読んで,核融合発電の実現に向けた現在の状況をおおよそ把握することができた.
核融合の実現に向けて,いくつもの方式が検討されている.トカマク,ヘリカル,レーザーなど.最も研究開発が進展しているのがトカマク方式で,核融合エネルギーが科学技術的に成立することを実証するために,人類史上初の核融合実験炉を実現しようとする超大型国際プロジェクト「ITER(イーター)」が進行中である.ITERと連動して,日本国内でも,臨界プラズマ試験装置JT‐60SA(トカマク方式/量子科学技術研究開発機構)を用いた技術開発が進められている.その他,大型ヘリカル装置LHD(ヘリカル方式/核融合科学研究所),激光XII号(レーザー方式/大阪大学レーザーエネルギー学研究センター)を用いた研究開発も進められている.
人類終了のお知らせを聞く前に実現されるといいなと思う.
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