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インスタ映えから 『インサイド映え』 へと変わる未来の旅行

「写真映えする瞬間」を捉えようと無意識にプレッシャーを感じている自分に気づいたの世界一周の旅に出て3ヶ月も経った頃だった。

そんな時『インサイド映え』 というフレーズが頭に浮かんだ。

「体験格差の時代」とも言われる昨今、フォトジェニックな写真があふれるインスタ映えの時代から、内面的な変化や成長を描いた 『インサイド映え』 が流行る時代は来るのだろうか。

表面的な写真よりも、そこで得た学びや感動、自己成長といった「見えない体験」にこそ旅の真価がある。


1. インスタ映えのブームとその影響

10年前と比べて、旅行の楽しみ方は大きく変わってしまった。かつて旅の醍醐味といえば、その土地の文化や食、自然などをじっくり味わうことだったはずだが、Instagramを筆頭としたSNSの台頭により「どれだけ美しい写真が撮れるか」が旅行の目的となることが増えた。

旅行の目的がSNS投稿を意識したものになると、観光候補地は自ずとビジュアル重視となる。バンコクのカラフルな寺院、サントリーニ島の白い壁、カッパドキアの気球など、「いかに映えるか」が強調され、世界中の観光客が同じ写真を求めて訪れる。

美しい風景の裏にある歴史や文化、そこに住む人々との交流が希薄になり、旅行が「体験」よりも「成果物」である写真や動画を生み出す行為に変わっていく。


2. インスタ映えに依存することで生まれる問題

視覚的な完璧さを追い求めることで、現実と理想のギャップに苛まれたり、旅行自体がストレスフルなものになったり、SNS上での承認欲求に取り憑かれてしまう。

またSNS人気によって観光地の局在化・一極集中が進み、環境や文化への悪影響も深刻化している。オーバーツーリズムによるバルセロナの暴動や、日本の外国人による迷惑行為などが良い例だろう。


3. 体験格差の時代

「体験格差」という概念は、旅行の楽しみ方において表面的な価値よりも内面的な価値を重視する新しい時代を指す言葉である。

つまり、同じ場所を訪れても、誰がその場所をどのように体験するかによって得られる感動や学びには大きな差が生まれるのだ。

この「体験格差」が、インスタ映えに依存する表面的な旅行に対する反発や新たなトレンドを生む要因となっている。視覚的な美しさではなく、心に響く体験こそが旅行の価値を決める基準となるのだ。

たとえば、私自身が世界一周を通して感じたことのひとつに、現地の文化や人々との交流がどれほど豊かな気づきをもたらすかということがある。


SNSで共有するためにカメラを構えるのではなく、心を開いて現地の人々と触れ合うことで、文化的な理解や価値観の広がりを得た瞬間が多くあった。こうした体験は、他者に見せびらかすためのものではなく、自分自身の成長を促すものであり、これこそが『インサイド映え』である。


5. 未来の旅行トレンド 『深い体験を求める旅』

今後の旅行では、スローライフやデジタルデトックスといった「深い体験」によりフォーカスが当たるだろう。スマートフォンやSNSから離れ、自分自身と向き合う時間を増やすことで、本来の旅行の醍醐味を再発見することができる。

スローライフやデジタルデトックスを取り入れた旅行は、特に忙しい現代人にとって大きな魅力となる。

多くの人々が日々のストレスや情報過多に晒されている中、ゆっくりとしたペースで現地の生活を体験することで、日常生活から離れ、自分の内面に耳を傾ける時間を持つことができる。


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著:Dr. クレヨン


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Dr. クレヨン
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