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アナーキーな映画

パージ:アナーキーを観る。
主演はフランク・グリロ。この人プリズンブレイクに出てたことしか覚えてない。悪い人だったっけか?
前作からよりスケールアップし、内容もより社会派になった。マイノリティや貧困層を遊びで殺す金持ちどもの姿はとても醜悪で、カリカチュアライズされた現実そのものである。
銃撃戦も増えた。閉鎖的な前作とは違い、屋外での戦闘も多数あるのでエンタメ映画としてはこちらのほうが面白いと思う。予算に限りがある分個々の戦闘シーンが短いので、あまりダレるところがないのも好印象だ。
作中を通してパージに否定的なのが印象的で、少なくとも主人公たちがパージのルールに則った殺人は行わないようにしている。
ここがパージがくだらねえジャンル映画とは異なるところで、一見ストーリー自体はそうしたジャンルに淫しているようだが、その実けっこうモラルを尊んでいる。
ただそのせいでフラストレーションが溜まるのも事実で、さすがに戦わなきゃいけない場面でもうだうだ言ってるのは生き残る気があるのかと疑問に思ってしまう。
特に娘が見てられない。復讐を望む主人公に改心を迫る役割なのは百も承知だが、それにしても助けてもらった身分でイキっているのは少々気分が悪くなった。
反パージを掲げる革命軍が登場したので、この先は戦争になっていくと思われる。視聴を続ける。

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