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112/365 【お部屋を物語で満たして】 劇団おぼんろ 「メル・リルルの花火」 上演中!

去年からずっと楽しみにしていた劇団おぼんろさんの本公演。ホリプロインターナショナルとのタッグで、4月17日から9日間に渡る公演が予定されていた。

だが、日に日に変わるコロナ禍の中、無観客マルチアングルで物語をお家へ!というサテライト生上演に彼らは舵を切った。その準備もしていた。

だが更に状況が悪化する中、公演5日前に、彼らはノーアングル上演に切り替えた。観客のみならず、演者もリスクに晒さない、という上演形式だ。

その幕が、4月17日に開けた。

どんな上演になるのだろうと思いながらも、17日以降は家族の事情でフォロー出来ずにいた。

ようやくようやく、彼らの新作物語を体験することができた。

凄い...


僕ら、物語で待ち合わせましょう

生配信は、公演時間通りに始まる。お客さんはその時間に集う。電車に乗らずに、指先の一振りで。

バーチャル劇場のYouTubeチャンネルは公演15分位前から解放され、音楽が流れている。緞帳のイラストは、劇団主催の末原拓馬さん作。かわいい。

客席の照明はご自身で調整してね、でも暗目の方が物語に没入できるよ

というお声がけが何点か記載されている。

リアタイ参加者は、画面右横のチャットボックスで観劇前のおしゃべりもできる。後からでもチャットは読める。ちょっと羨ましい。

「誰も置いてけぼりにしない」という末原さんの優しさから、配信は全てそもそもの公演期間中に限り、後からでも聞けるようになっている。

ようやく3話まで聞いた。

物語が私の部屋に訪れた。そして今も、その残滓が漂っている。

想像力という超能力は、どうやらまだ私にも残っている、らしい。

YouTubeでの配信は、前説、「メル・リルルの花火」本編、「ペズロウの幽霊たち」のアナザーストーリー。そして「本来ならばこんな舞台になるはずだった」がまざまざと分かるメイキング映像とお見送り、という構成だ。

物語は9日かけて完成する。私はまだ、物語の三分の一あたりを生きている。

本編に没入し、心臓がばくばくしている間に始まるメイキング映像に絶句する。

こんな舞台になる予定だったのだ。それが、ない。それが、とても悔しい。

でもいつか絶対に末原さんは、おぼんろさんたちは、これを上演してくれる。

だから今はお部屋を物語で満たす。いつかこの物語を劇場で体験できる日を信じて。

今この時期にエンタテイナーは何ができるのか、を考えて考えて考えて考えた結果、この形態になった、そうだ。

是非一度、訪れてみて欲しい。千秋楽の4月26日までは、劇場の扉は開いたままだ。この扉は、誰のお部屋にも直接つながるどこでもドアだ。

語り部さんの声により、近いような遠いような、地球のような、どこか別の星のような場所へと旅立つことができるはず。大人の読み聞かせのように。

物語の扉は、こちら。

私もまだ、物語の旅の最中にある。旅の感想は旅を終えてから書くのが必定。よってまずは、皆さまへのお誘いだ。

一緒に物語で待ち合わせをしませんか?

トップ写真は、2年前のこの時期に葛西臨海公園で上演された「キャガプシー」の公演テント。泣きすぎて泣きすぎて、大変なことになった公演だった。

大好きな大好きな劇団おぼんろ。いつか沢山の人と一緒に劇場に行きたい。そして終わった後で、みんなであーだこーだとわちゃわちゃしながら感想を語り合いたい。

その日を夢見て、まずは同じ物語を、皆さんのお部屋に満たしませんか?


追記。先ほど、総集編ができていました!





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いしまるゆき
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