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音楽劇 「トムとジェリー」

お手伝いさせて頂いた音楽劇「トムとジェリー」、ようやく見に行くことができました。

トムとジェリーって、不思議ですよね。種を超えて延々喧嘩している。

猫の方が確実に大きいわけだから、すぐに食べられちゃいそうなものなのに、ネズミのジェリーの方が頭の回転が早いから、大きな猫を負かしちゃう。

でも、そもそもそんなにちょっかい出さなきゃいいわけですから、これはもう、「喧嘩するほど仲がいい」ってやつなのです。

そして、遊ぶならばとことん真剣に遊び倒した方が楽しいわけでございます。そんな真剣なふざけ合いは、信頼しあっているオトナ同士でないと、成立しない。手を抜くなんて、相手に失礼なことは絶対にするもんか。相手が車に轢かれてペシャンコになったとしても、それを笑い飛ばして、勝利宣言をし、その後も茶化して追いかけっこを続けてやるんだ。

不条理な世界ならではの清々しいライバル感みたいなものが、二人の間には確かに存在するのではないかしら。

そんなことを思いながら、訳していました。

完成された舞台を見てしみじみ思ったのは、「お笑いの人って、すごい...」です。トム役のバッファロー吾郎の竹若さん、トムのお友達猫ブッチ役のおばたのお兄さん、そしてゴロツキ猫役の山本圭壱(極楽とんぼ!)さん。(あれ?猫ばっかりだ)空間の埋め方が上手いんです。

おばたのお兄さんの前説も、とっても良かった。リラックスしていて、でもちゃんと巻き込んでいて、自然体。かくありたい。

来年は「トムとジェリー」の80周年で、翌年2021年には実写版も公開予定だそうです。

この世界が実写映画版でどう表現されるのか⁈ 楽しみは暫く続きます!

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いしまるゆき
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