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319/366 【想像とは、知らないことを思い出すこと】 迷子の時間 - 語る室2020

私たちが過去に思いを馳せるように、未来が私たちの今を想像している

過去も未来も、そして今この瞬間も、無意識の世界でつながっている。

「時間」という大釜の中で、それらはごった混ぜになっている。時系列に関係なく。

ふと隣を見たら過去があり、その向こうには未来がある。つい手を伸ばしてしまったら、その手が触れた別の時間に飛ばされてしまったりもする。

「無意識」にアクセスする感覚に、科学的説明は不要。むしろ邪魔だ。ふわっと感じるだけでいい。無意識を、無意識なまま意識する。

そして、そこにアクセスしている時に横から別の「何か」に掴まれてしまったら、やはり別の次元に飛ばされてしまったりする。神隠し的に。

インターネットで過去を検索できるように、無意識ワールドでは未来の検索も可能なのだ。

ものすごーく考えた結果、結論がシンプルってのはよくあることでしょ。物理学でも、大きな法則ほど、数式は短かったりするじゃない。

5年前の、劇団イキウメ(別館カタルシツ)でやった脚本とほぼ同じ(はず) 。ただ、今回は1幕ものになっていた。幕間作るとどうしても密になってしまうからだろう。

演出家はイキウメの前川知大さんだけれど、劇団員は誰も出ていない。なのに、劇団員を感じる。ああこの台詞はあの劇団員さんの台詞だな、とすぐに分かる。

ストーリー上の肝でもある虹色のワームホールの照明が素敵。5年前、こんな照明あったかしら。それとも新生PARCO劇場の最新の機材のなせる技?トワイライトゾーンが目の前に現れた。

スクランブル交差点に立つたびに思う。この中の何人と、私の人生は交錯するのだろうか、と。その感覚に、もう1つ「時間」という次元を追加して考える。私はどれだけの人との出会いに気づけているのだろうか、と。

大好きな大好きな劇団イキウメの公演を、あと何回見られるのだろうかと。

最後のカテコで亀梨君がちょっと瞳をうるっとさせていた。折りたたみ携帯くらいに深々とお辞儀をしていた。

客席は、いつものイキウメ公演ではお見かけしないような人々で一杯だった。グッズコーナーに行列ができていた。

満席のPARCO劇場を、ようやく見られた。

明日も良い日に。



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