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【信じるとは】 劇団イキウメ 「関数ドミノ」

スーパーマンは実在する。しかもそれは、日本人だ

自分の足を引っ張っているのは、自分だけだ。

このことを初めて意識したのは、コーピングの師匠、城ノ石ゆかりさんの一冊目の書籍の発売記念トークショーでだった。

世界がクルッとひっくり返ったのを覚えている。

自分は運が悪い、と思うと、それを証明するために、無意識はあの手この手で自分が運が悪くなるような物事を引き起こす。そして、それらの出来事を受けて、「ほら、やっぱり自分は運が悪い」となり、運が悪い思い込みが強化されていく。

だから、逆も然りなのだ。

自分は出来る、と心から信じれば、それが力になって、何でもできるようになる、ことが増えてくる。

初めは、「ありえない」として到底信じられなくても、徐々に「そうかも知れない」「そうだったら?」「確かにそうかも」「そうなんだ!」と意識は変容していく。

こうして奇跡は生まれていく。

スーパーマンとは、そういうことだ。

良心と本心は違う。

良心から思ったことと本心とがずれていることは、多い。「早く良くなりますように」という良心からの言葉の裏に、「ああ、あんなになってまで生きている意味はあるのだろうか」という本心が潜んでいることもある。

だとしたら、この人は本心では、「早く良くなれ」とは思っていない。その場合、相手の患者にその良心の言葉は届くのか。

いつ自分がドミノになってもいいように、いつも良いことを考える。

「ドミノ」とは、神の力だ。そしてそれはひとところに留まってはいない。ロシアンルーレット式の持ち回りのようなもので、いつ自分がドミノになるのか、それがいつ自分から離れていってしまうかも分からない。

運のようなものだ。

だとしたら、いつ「運」が自分に味方をしたとしてもそれに乗れるように、心がけておく。準備をしておく。

それが自分を信じることに繋がっていく。

ラストの一言は、希望か、警告か。どちらに向けた言葉だろう。

前回は寺十吾演出バージョンだったので、前川さん演出では初観劇。

舞台装置もシンプルで、その中での登場人物らの動きもまた、シンプル。でも空間の移動や、複数の空間の共時性も分かる。

音響も殆どなし。だからこそ、最後の音が衝撃だった。

安田順平さん、ほぼ出ずっぱり。佇まいだけで見せる。ビリビリと彼の思いを感じられる。
浜田信也さんもかなり出ずっぱり。宇宙人のような得体の知れない能面が凄い。

今年もイキウメが見られて良かった。

次は、秋かな。秋だといいな。

明日も良い日に。

イキウメ観劇記録は以下。note始める前の他サイトにあるやつは割愛。


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いしまるゆき
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