HPVワクチンを受けさせるべきか、否か…
つい先日、Xのトレンドランキングに
「HPVワクチン打ったよ ほめて」
というものが入っていた。
このワードを見て、お嬢にHPVワクチンを接種させるべきか、どうか?という気持ちが再燃した。
HPVとは、皆さんご存知であろうが念のためにお伝えしておくと、ヒトパピローマウィルスのことであり、このワクチンを打てば子宮頚がんなどの病気を予防できるというもの。
現在は男子向けのHPVワクチン接種もある。
実はこのワクチンの摂取票はお嬢が小学校6年生の時には来ていて、それ以来受けさせるかどうか、ずっと悩んでいた。
悩んでいたのは、やはりこのワクチンの摂取が始まった時、重篤な副作用が起こった方がいらっしゃり、数年の間HPVワクチンは接種中止となったからだ。
私と同じような理由で、接種を迷う対象年齢のお嬢さんがいるご家庭は多いのではないだろうか。
ワクチンを打つことで防げるリスクは防ぎたい。
しかしワクチンの副作用がこわい。
この思いを行ったり来たりしているうちに今日になってしまった。
初心に帰ろうと思い、もう一度接種票と共に入っていたパンフレットを眺める。
HPVワクチンはいくつかの種類(型)があるが、9価ワクチンなら子宮頚がんの原因の80~90%を占める7種のHPVの感染を防げるらしい。
上記のパンフレットを見ると、一生のうち子宮頚がんになる人は1万人あたり132人(2クラスに1人くらい)、子宮頚がんで亡くなる方は1万人あたり34人(10クラスに1人くらい)。
2クラスに1人!
かなりの人数ではないか?
しかし同じ年頃の娘を持つ私の周りのご家庭では、HPVワクチンを打ったという人がいない。
どうしよう?どうしよう?
と悩んでいた時、大学生の娘さんがいる職場の同僚が、
「え?うちはもう打ったよ。」
と事も無げに言った。
(彼女の娘さん世代は接種が中断されていたキャッチアップ世代らしい)
「え?本当ー!?」
詳しく話を聞いてみると、彼女の娘さんは英語がペラペラのインターナショナルスクール育ちなのだが、欧米ではHPVワクチンを打つのはもはや当たり前で、なんのためらいもなかったそう。
確かにカナダ、イギリス、オーストラリアのHPVワクチンの接種率は80%以上だと、パンフレットにも載っていた。
「しかも9価ワクチンを自費で打ったら、10万円だよ。」
とも言われた。
値段はまあ二の次としても、ワクチンを打たないことで命が危険になったり、そこまでとはいかなくとも、妊娠できなくなったりしたら、私は自分の決断を悔やむだろう。
しかし、接種するのは私ではないので、お嬢にパンフレットを見せて、どうする?と聞いてみた。
すると
「打ちたい」
と言う。
そっか、そっかあ…
正直ワクチンを打って出るかもしれない副作用は心配だ。
だけど接種のリスクより子宮頚がんになるリスクの方が上回る。
そして何より本人が接種を望んでいる。
意を決して…なんて大げさかもしれないけれど、病院に接種の予約をした。
彼女が大人になった時、あの時ワクチンを打っておいて良かった、と思える未来があってほしい。