架空書籍紹介(92冊目~98冊目)
92冊目「午前は小説家、午後は編集者」
創作意欲の湧く午前中を小説執筆の時間にあて、創作能力の低下する午後は自作を編集者の視点で見ることで、午前も午後も自作と向き合う体制を作ることに成功した著者の話。午前中に精魂込めて作り上げた小説を午後に全て没にし続けた三十年の記録。
※実際集中してできない時間帯に無理にやろうとしても良いものはできないので、その他の作業にかかるようにしています。
93冊目「酷暑刊行会」
酷暑について書かれた本しか出版しないことで有名な「酷暑刊行会」という出版社について書かれた本。対象が狭すぎたせいで良書ばかりとはならず、心無い読者に「酷書」と酷評されるようになり、倒産した。その歴史と経緯をまとめたこの本は国書刊行会から出版された。
※実在する「国書刊行会」とは関係ありません。良書ばかりですよ!
「みんなのフォトギャラリー」用に「酷暑」をテーマにした生成画像を提供。ちょくちょく「使用されました」と通知が来るようになりました。
94冊目「マクベスと三百人の魔女」
戯曲「マクベス」に登場する三人の魔女を三百人にしたらどうなるか、を考察した本。ほぼ魔女の台詞で埋まるので、読者が退屈しないためにはどうするか、三百人の魔女のキャラを立てるにはどうすればいいか、といった創作論に。マクベスは置いてけぼり。
※伊坂幸太郎「あるキング」を読んでいると、しきりにマクベスと三人の魔女の話が挟まれるので。
95冊目「あらわれないもの」
男は救いを求めていた。男は何かを求めていた。それは男を救ってくれる誰かか、奇跡か、神とか悪魔とか呼ばれるものかもしれなかった。しかし彼の元には何も現れなかった。うすぼんやりとした白い雲みたいなものはすぐに消えた。何かの影は何かの影の中に消えた。
※寝不足が続いて精神的に不安定だった日に書いたもの。三時半起きが続くとつらい。五時起きにするとかなり回復しました。
96冊目「家事押し付け勉強法」
家事を手伝ってもらおうとしたら息子が「宿題やる」と言って逃げたことをきっかけにできた勉強法。
・全ての家事を子どもに押し付け
・勉強するなら家事はやらなくてよし
劇的に子どもの勉強量がアップした話。
ただし家は荒れ放題になり子どももその後グレた。
※子どもと一緒に洗濯物を畳もうとしたら「宿題やる!」と言って息子が逃げ出したことを参考にして書いた話。
97冊目「きびだんごがもっと多ければ」
桃太郎の仲間になれなかった動物たちの話。犬と猿と雉に渡した時点できびだんごは切れてしまった。ゴリラ、サイボーグ、巨大怪獣を「もうあげられるものがない」という理由で桃太郎は断った。英雄になれなかった彼らは結託して世界征服を目論んだ。
※とある事情により桃太郎ネタが続くかも。
98冊目「桃拾い」
おばあさんが川で洗濯をしていると川上からたくさんの桃が流れてきました。おばあさんの目には赤外線スキャナーがついていましたので中身を見通すことができました。一番小さくて自力では桃を割れなさそうな子が入った桃を持ち帰りました。優しく桃を剥いていきましたとさ。
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活動方針の基本は変わりません。メンバーシップ向けの記事には創作論や短編や過去作を週一ペースであげていこうかと思っています。